「キングダム」には数多くのキャラクターが登場しており、魅力的なキャラが多いのも作品の大きな特徴のひとつとなっています。
そのようなカテゴリーで分けると、仲間でも敵でも無いポジションであろう桓齮将軍ですが、作品随一の魅力を持ったキャラクターと言えるでしょう。
信や羌瘣、李牧には無い魅力を持ったキャラクター、となっています。
彼の魅力とは、何なのでしょうか?
そして彼に貼られている「怒り」と「弱点」という伏線とは?
キングダムの将軍、桓齮を見てみましょう!
桓騎(かんき)のプロフィール
| 名前 | 桓騎(かんき) |
| 出身国 | 不明 |
| 位 | 秦国大将軍 六大将軍 |
| 異名 | 首切り桓騎 |
| 初登場 | 19巻 198話 |
| CV | 伊藤健太郎 |
| 最期 | 69巻752話「聖地へ」李牧との戦いで戦死 |
桓騎(かんき)の魅力と「怒り」について検証!
桓騎の根っこには全てに対する怒りがあると言われています。何か辛い過去があったんでしょうけど、どんな過去があったんでしょうね。今後はキングダムで、どんな形で桓騎の根っこの物語が描かれるんでしょうか?#キングダム pic.twitter.com/qFMXhr3dMX
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桓騎の根っこには全てに対する怒りがあると言われています。何か辛い過去があったんでしょうけど、どんな過去があったんでしょうね。今後はキングダムで、どんな形で桓騎の根っこの物語が描かれるんでしょうか?#キングダム
元野盗という特殊な経歴を持つ桓齮(かんき)将軍。
同じく蒙恬の祖父であり蒙武の父である蒙驁(もうごう)将軍に仕えていた王翦(おうせん)将軍とは、全く対照的な経歴となっていました。
桓騎将軍はトップクラスの軍才
しかし王翦将軍と同等な頭脳を持ち、その軍才は様々な武将が登場するキングダムの中でもトップクラスと言えます。
合従軍編では野盗と罵る張唐将軍からも、あまりの軍才に秦国を背負う武将になれ、と評価されていました。
残虐さも持ち合わせている将軍
ただ、野盗出身というだけではなく桓齮将軍には「首斬り桓齮」という異名からも分かる通り、非常に残虐な一面も持ち合わせています。
投降した兵の耳を削ぎ焼き殺し、黒羊丘の戦いでは兵ではない一般住民をも虐殺しています。
それは味方の被害を最小限に抑える為の「昌平君や李牧でも真似できない」作戦でもあったのでしょうが、あまりの残虐非道な行いからも信や羌瘣(きょうかい)達味方からも、強い反発を受けています。
桓騎将軍のカリスマ的な魅力
類まれなる軍才、勝つためならどんな事でもする残虐非道な一面、さらには野盗出身者を束ねる強いカリスマ性を持つ桓齮将軍。
このように、他のキャラクターとは全く毛色が違いながらもカリスマ性が感じられるところが大きな魅力と言えますよね!
桓騎将軍の出身・経歴は不明だが「怒り」で動いている
そんな桓齮将軍ですが、出身や経歴は一切不明となっています。
しかし彼の根幹、根っこは45巻で描写されています。
桓齮将軍との付き合いが最古参と評される幹部から、桓齮の根っこは「岩をも溶かす怒りだ」と語られており、那貴(なき)から「全てに対する怒り」と補足されています。
これ以上の情報は58巻まで進んでいる作中でも明かされてはいませんが、これからも登場する桓齮将軍に仕掛けられた大きな伏線であることは間違いないでしょう。
桓騎の過去と「怒り」の原点
桓騎の怒りの原点は、彼の少年時代に遡ります。
13歳頃、行き倒れていた桓騎を救ったのは、孤児たちの集団の長である偲央(シオ)という女性でした。
この集団で暮らし始めた桓騎は、やがてその頭領となり、後に野盗団全体を束ねる首領へと成長していきます。
ある時、野盗一家の者たちが偲央の身体を要求してきた際、桓騎は激怒し短刀で彼らを次々と倒しました。
しかし偲央は報復を恐れ、桓騎の行動を責めたのです。
この出来事で桓騎は印象的な言葉を残しています。
「お前らおかしいんだよ 当たり前になっちまってんだよ “奪われる”ことが おかしいだろうがそんなこと」
さらに桓騎は、底辺の者が本当に怒りを向けるべき相手は「無関係を決め込んでいる中間の奴ら」であり、「そいつらが何もしねェから 世の中の”構造”が変わらねェんだよ」と語っています。
最終的に桓騎は、桓騎軍を「家族」と認識していたことが明かされています。
この「家族」という言葉は、冷酷無比に見えた桓騎が実は人間の光や愛情を求め続けていたことを示す重要な証言となっています。
桓騎将軍(かんき)の弱点とは?
キングダムの李牧は桓騎(かんき)の弱点を見つけたと言っていましたね。信に倒された慶舎(けいしゃ)も同じように桓騎の弱点を見つけていました。今後は李牧が桓騎の弱点を突いて反撃する場面が出てくるかもしれませんね。#キングダム #桓騎 #弱点 pic.twitter.com/R5qTz3ApkW
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いっぽう、同じく45巻で李牧から桓齮将軍に弱点があることも指摘されています。
この弱点については、43巻で慶舎からも指摘されており、おそらくは李牧の指摘と同じことを指していると思われます。
この桓齮の弱点とは、いったい何を指しているのでしょうか?
慶舎と李牧が指摘する桓騎将軍の弱点
黒羊丘の戦いで露呈していた「桓騎の弱点」。
その正体がついに最新の肥下の戦いにて明らかになりました。
それは「桓騎は正攻法を使えない」という点です。
これまで桓騎は、山陽の戦い、合従軍戦、黒羊丘の戦いの全てで奇策による奇襲攻撃で勝利を納めています。
それは裏を返せば、正攻法での勝利が1つもないということにもなります。
野盗上がりで普通の武将が持っている戦術が理解できない桓騎にとっては奇策による戦術でしか相手を倒すことができないため、基本的には桓騎の誘いにのらず正攻法で着実に攻めていけば桓騎軍は打つ手がなく動くことができないのです。
実際にこの「弱点」をついて李牧は桓騎を大軍で追い詰めています。
命からがら桓騎はこの危機を脱しますが未だ戦局は李牧有利に進んでいます。
弱点が判明したポイント
その弱点が確信に変わったきっかけは「黒羊丘の戦い」での桓騎の行動にあります。
「黒羊丘の戦い」にて開戦三日目、飛信隊が最重要の丘の左側を占領し、秦軍は正面と横側の両方から攻撃できる有利な状況にありました。
そこで桓騎は一切動かず、敵将「慶舎」の怒りを誘い急襲を仕掛けました。
一見桓騎が心理戦で勝った鮮やかな戦術に見えますがその方法はあまりにもリスクがありすぎたのです。
どう考えてもあの状況で危険を犯して敵将を急襲するべきではなかった、ではなぜ桓騎はそのような戦術に出たのか。
それはすなわち基本的な攻め方がわからなかったという結論に行き着いたのです。
この些細な戦術の違いからしっかり弱点を見極める李牧は流石としか言いようがありませんね!!
桓騎軍最大の弱点「ワンマン体制」
桓騎軍の最大の弱点は、桓騎一人に全ての戦略が依存する「ワンマン体制」であることです。
彼の意図を完全に理解している部下はほとんどおらず、桓騎自身が封じられると軍全体が機能不全に陥る危険性を孕んでいました。
黒羊丘の戦いでは、桓騎が絶好のチャンスに何も行動を起こさない場面があり、軍師の摩論を含む多くの部下が桓騎の意図を理解できずに困惑しました。
また、桓騎軍には「火兎の笛」という野盗時代から使用していた緊急脱出用の道具がありますが、その使用判断を完全に部下に委ねており、これが軍の勝敗を左右する重要な決定を桓騎の直接的なコントロールから逸脱させる可能性があります。
桓騎軍は元野盗の集まりであるため、敗色が濃くなった際の撤退時には、総大将を守るよりも各々が生き残ることを優先して散り散りになる傾向がありました。
これは「火兎の笛」という合図に象徴されており、軍としての脆さにつながっていました。
正規の軍学を学んでいないことの裏返し
正規の軍学を学んでいないため、その型破りな戦術は、玄峰のような老練な軍略家には動きを読まれ、作戦の穴を突かれることがありました。
桓騎の強みである「常識外れの発想」は、逆に言えば「基本を知らない」ことの裏返しでもあったのです。
桓齮の弱点と怒りを史実を踏まえて展開を予想!

史実によると桓齮将軍は、紀元前233年の肥下の戦いで李牧に敗れ、敗走します。
その後、討ち取られたとも燕に亡命したという説もありますが、史実には登場していません。
李牧が桓騎将軍の弱点を付いて討ち取る
最新話で連載中の肥下の戦いにて桓騎の「正攻法を使えない」という最大の弱点をついた李牧は桓騎軍を大軍で攻めることで着実にその戦力を削りました。
この戦術で桓騎自体はとらえられなかったものの戦力を大きく削り戦局は李牧有利に進んでいます。
その後桓騎の反撃により、逆に李牧が窮地に陥っていますがカイネなどの仲間の助けがあり桓騎を撃破するのではないでしょうか。
ここで桓騎軍の急襲を防ぐべく李牧の忠臣が何人か犠牲になることが予想されますが、作中でも「ラスボス」の呼び声高く、また今後「宜安」で繰り広げられる王翦との戦いでも活躍することがほぼ確定している李牧が打ち取られることはないと予想しています。
桓騎将軍は燕に亡命する
そして討ち取られられはせずに、この後桓齮が亡命した燕で将軍になり秦と戦うという展開は無いでしょうか?
史実の説として、桓齮が燕に亡命してから樊於期と名前を改めたのではという説もあります。
しかし、キングダムでは嫪毐の乱編で樊於期登場しており、桓齮と別人として描写されています。
ここまで見ると桓齮の亡命説は可能性が低いと思われますが、作中屈指の残虐さと勝利のためなら手段を選ばない桓騎のキャラクター像から、本物の樊於期を殺し、自分がなりすまし燕に亡命するなんてことも十分考えられますね。
また、史実では主人公の「李信」が燕を滅ぼし中華統一に貢献することがわかっています。
原作では、略奪・虐殺を許す「桓騎軍」と略奪・虐殺は一切許さない「飛信隊」は対照的に描かれています。
そんな二軍の最終決戦が燕攻略時に描かれるなんて熱い展開があるかもしれませんね!
桓騎の「怒り」は秦国に対してで裏切りにつながるのでは
なので、もしかしたら燕との戦いで桓齮が秦を裏切り樊於期と共に戦った、という展開も登場するかもしれないですよね!
この戦いで、桓齮の「怒り」が回収されるのではと予想します。
つまり、実は桓齮の怒りは「秦国」に対してだったのでは、という回収です。
元野盗という桓齮の経歴には、生まれ育った秦国への恨みがベースにあった、みたいな。
そんな回収を予想しますよ!
今回は以下の通り予想できました!
- 桓齮将軍の「怒り」は秦国に対しての過去
- 桓齮にの弱点は「隠れた名将」
- 李牧に敗れ燕に亡命した後、怒りをベースに秦国と戦う
さてさて、こんな回収が登場するのか?
今後のキングダムも要チェックですよ!\(^o^)/
桓齮の「渇き」と「怒り」の関係を考察
676話「渇きの理由」で明かされた桓齮の本質


桓齮の「渇き」について、676話「渇きの理由」にて桓齮軍幹部たちから指摘されるシーンがありました。
扈輒軍との戦い方が理解できない厘玉や摩論たち。
そんな彼らに「それでも桓齮一家か!」と雷土が一喝します。
その上で、雷土から「渇き」について説明があります。
桓齮が6大将軍の一人になってから、自分たちもいい酒が飲めるようになったと説明する雷土。
高級な酒でたしかに美味いけれど、以前の盗賊暮らしの頃に飲んでいた安い酒の方が美味かった気がする、と話します。


「乾いてないから染み込まないのでは」と返す厘玉。
頷いた雷土は、自分たちが色々手に入れて満たされためだ、と答えます。
しかし桓齮は満たされず、それどころか以前よりも渇き続けていると雷土は続けます。
この戦いが終わったら酒をたらふく飲ませて「渇き続けている理由」をお頭に聞いてみよう、と雷土から提案があったりもします。
桓齮はいったい何と戦っているのか…


桓齮一家の幹部であり最も桓齮の近くにいる彼らですら分からないのですから、誰も分からないでしょう。
686話で雷土が気づいた「渇き」の正体


676話の10話後となる686話にて、雷土が拷問を受ける展開となります。
676話で摩論や厘玉と会話をし、「六将になっても渇き続けている最高なお頭」と桓齮を評価した雷土。
六大将軍にまで登りつめても満たされず渇き続けている桓齮という人物が、どれほど特異であるのかが分かるエピソードとして明かされていました。
桓齮の情報を引き出そうとする扈輒将軍に抵抗し、雷土が叫びます。


そこで何かに気付く雷土。


桓齮という人物の本質に気付いたような雷土の描写が登場。
しかし結局答えは提示されず、雷土自身「違うか…ハハ」と回想は終わり、それ以上の言及はありませんでした。
そしておそらく676話の「桓齮にたらふく酒を飲ませて聞く」という願いは叶わず、雷土死亡フラグとして回収される感じで場面は変わります。
その後、雷土は深堀りせずスルーしてしまいますが、桓齮が「渇き続けている理由」が何かを察したのは間違いないでしょう。
そして「渇き続けている理由」は、「桓齮の怒りの原点」に繋がるのだろうと察せられますよね。
桓齮が全てに対し怒り続けているため、渇き続けているのではないかなと。
桓齮の「渇き」の正体をアースが考察


桓齮の渇きとは何なのか?
これは何となくイメージですが、この時の雷土から指摘がありました。
「人は誰でも腹が減りゃ隣の奴だって喰う」
桓齮も、ただただ腹が減り喰い続けているだけな気もします。
その空腹感が人一倍あるのかなと。
そして「部下達の空腹感を癒やすために渇き続けている」ようにも感じます。
これは雷土が気付く直前に言っていた「掃き溜めから俺たちを引き上げたあいつは今も渇き続けて」という言葉から連想できますよね。
己の渇きを癒すため、と皆の渇きを癒し続けるために桓齮自身渇き続け戦い続けているのでは、と予想します!
この辺りは「桓齮の渇きについて考察!」にて検証していますので、見てみてください!
桓齮の原点であろう、「怒り」と「渇き」。
明かされるのは死亡退場時かもですが、「怒り続ける理由」「渇き続ける理由」が「桓齮の渇きについて考察!」にて予想した「みんなのため」だったら嬉しいけど違うだろうな、と感じているアースでした!
桓齮の「怒り」と699話「絶望」の関係を考察!


699話にて、桓齮の「怒り」を考察する上で外せないであろう嬴政との会話が登場しました。
平陽で十万の首を斬った桓齮を断罪にするために来訪した嬴政。
嬴政は「中華を統一し他国とひとつになる」と自らの道を説きますが、桓齮は「人は絶対にそうならない」「人に期待し過ぎだ」と断じます。
その桓齮に、嬴政は何かを見ます。


桓齮の目をジッと見つめる嬴政。
「絶望」という表現をした自分を否定し、「いや…」と何かを感じ取ります。
この時嬴政は桓齮の「目」に何かを感じ取りましたが、それが何なのかは説明されずスルーされたままとなっています。
これ、いずれか回収されるであろう伏線ですよね!
この時に嬴政は、何を感じ取ったのでしょうか?
ちなみにこの「桓齮の目」については、数話前の同じく64巻の693話でも夏満将軍から指摘されています。


夏満将軍からは、「艷やかな目」と表現されます。
ですが、桓齮からは「はしゃぐな雑魚」と、即効否定されています。
これは「真の痛みを知らない」と断じた夏満将軍に「違う」という意味で言ったのでしょう。
同じく693話で自害しようとする扈輒将軍からも、「お前のその目つきは…」と指摘されていました。


「自分と似た者同士」と察した扈輒将軍に「違う」と否定した桓齮に対しての返答なので、「その目つきは自分とは違う種の人間」という意味で言っていたのだろうと考察できます。
つまりは「桓齮は真の痛みを知った扈輒とも違う人間」と判断したのでしょう。
このように桓齮の目つきについて指摘された後の展開で、嬴政が「絶望ではない何か」を感じ取った事になります。
ここ、わざわざ扈輒将軍にも触れさせた事からも、かなり重要な伏線なのだろうと考えられますよね!
桓齮の目から、嬴政は何を感じ取ったのでしょうか?
「絶望…いや」の後に、何という言葉続くのでしょうか?
嬴政が夏満や扈輒も察せられなかった何かを感じ取れたのだとしたら、関係が深かった「太后」や「呂不韋」と同じ何かを察したのではとアースはイメージします。
やはり最も接した人物と同じ目だったから、嬴政は察せられたという展開になるのではないかなと。
それでは呂不韋と太后の目を見た嬴政のシーンからそれぞれ考察してみましょう!
呂不韋に見た「負けを認めた」目と同じだったのか


60巻で河南へ赴き呂不韋と再会した嬴政。
この時に嬴政は「負けを認めた呂不韋の目を確認するために訪れた」と言っていました。
では、桓齮も呂不韋と同じ「負けた目」をしていたのでしょうか?
これは違いますよね。
桓齮が呂不韋と同じ「負けを認めた目」をしているとは、到底思えません。
話しの流れから、これは違うでしょう。
ただ嬴政が「相手が何を感じ考えているのかを目から判断できる」と察する事ができる、重要なシーンではあります。
となると、桓齮は太后と同じ目をしていたのでしょうか?
怒り・憎しみを宿す太后と同じ目だったのか


趙での惨めな暮らしの記憶から太后は嬴政に愛情を全く持てず、逆に憎しみを抱いていました。
いっぽうで嫪毐との子には特段の愛情を見せます。
40巻では、その二人の子を殺そうとする嬴政に罵詈雑言を浴びせます。
そんな太后に向から「なぜ嫪毐との子に向けた愛情を嬴政に向けられなかったのか」と指摘します。
さらに「大王様にとっては太后様が唯一の母親」と叫ぶように糾弾します。


暴れていた太后がここで止まり、ジッと向を見つめます。
その後、太后の目をジッと見つめる嬴政の描写が登場しています。


太后の目に何かを求め確認しようとするけれどできず、諦めて目を閉じるような嬴政。
この時に嬴政は、太后の目に何を求め諦めたのでしょうか?
おそらく「愛情」でしょう。
向の言葉で何かが変わり、嬴政に対する愛情が生まれる事を期待し目を見つめていたのではないでしょうか?
しかし、確認できなかった。
ではこの時に、嬴政は太后の目に何を見たでしょうか?
嫪毐との間にできた二人の子を殺そうとする相手への変わらない「憎しみ」「怒り」を見たのでは、とアースは予想します。
もしくは「無関心」かも、とイメージします。


ただ桓齮の目に繋がる考察としたら「憎しみ」「怒り」を見たと察せられますよね!
この40巻の太后の目に見た「怒り」が、64巻の桓齮の目に見た「絶望…いや」に繋がるのではと予想できますよ。


アースは「絶望…いや」の後には「怒り…全ての人間に対する怒り…か」と続くのではとイメージしています。


ここから桓齮の「渇き」「怒り」の回収に繋がるのでは、と予想しますよ!
ここ、桓齮の怒りが回収されるまでは押さえておかなきゃですね!\(^o^)/
桓騎軍メンバーを紹介!
野盗上がりでありながら持ち前の頭脳と残虐さを武器に、六将までのぼり詰めた桓齮。
しかしそこには、同じく野盗出身の有能な幹部達の存在が不可欠でした。
ここでは有能かつ魅力的なキャラクターとなっている主だった「桓騎軍メンバー」を紹介したいと思います。
順番に見て行きましょう!
雷土(らいど)


桓騎軍No.2の雷土。
ゼノウと2トップを誇る戦闘力を誇りながらも、冷静で頭もそこそこ切れます。
桓齮への信頼も厚く「お頭の言う通りにすれば勝つ」という姿勢が多々見られます。
平陽の戦いで扈輒将軍の捕虜となり、生死不明となっています。
【追記】
695話にて雷土死亡が確定しました。
趙軍による拷問の末に殺害されています。
雷土のプロフィール記事にて取り上げていますので、見てみてください!
摩論(まろん)


桓騎軍参謀であり、軍師でもある摩論。
自らを紳士と名乗るお笑いキャラのように見える摩論ですが、敵の情報・戦況の見極めはハッキリと把握しており、危なくなると「他を見捨ててでも退却すべき」と桓齮に進言もしています。
現在最新話の対扈輒将軍戦では「桓齮すら見捨てて中の良い仲間だけ連れて逃げよう」とも画策していました(笑)
かなり慎重派なところもありますが、桓齮に進言できる数少ない人物でもあります。
同じ軍師である河了貂と同じく、料理の腕も評価されています。


軍師・参謀には料理の腕も不可欠なのかも、と察せられます。
桓騎軍壊滅後、摩論は生き残ったメンバーを集めて傭兵団を結成しました。
オギコ


間違いなくお笑い担当なオギコ(笑)
桓騎軍の千人将でありながら「おっぱいみたい」「合唱軍」など、数々の名言を残すお笑い担当キャラです(笑)
なぜオギコのようなお笑い担当が千人将なのか謎でしたが、680話でその意味が分かります。


対扈輒将軍戦にて、とんでもない苦戦を強いられ多くの離脱者が生まれているなか、「絶対にオギコは裏切らない」「死んでも伝令を伝える」「捕まっても喋らない」という桓齮のオギコへの信用が見えました。
このひとコマで、オギコの見方が変わりましたよね!
間違いなく、桓騎軍幹部の一人でしょう(*^^*)
ゼノウ


桓騎軍の中で、雷土と共に武闘派となっているゼノウ一家。
黒羊丘の戦いでは、紀彗(きすい)を一撃で吹き飛ばす程の腕を持っていました。


しかしいっぽうかなり凶暴で、切れると味方だろうと襲いかかるとも言われています。
ただ桓騎軍では「ここぞ」という「鄴陥落」や「扈輒本陣攻め」で必ず用いられているので、武力としては桓騎軍No.1ではと考えられます。
またそんなゼノウがまとめる「ゼノウ一家」は全員が体に大量の傷があり、常に敵を殺すことを考えている頭のネジが飛んだ集団です。
その性格上敵味方関係なく殺しの対象とするため、桓騎軍の兵士でさえも「ゼノウ一家」に近づくことはありません。
そんな敵味方関係なく殺す「ゼノウ」ですが、桓騎の指示には従うことから一定の尊敬の念はあるように感じます。
さらに雷土に対して「この力を導け」と発言していたことから自身の強力すぎる力を正しい方向に導いてくれる存在を常に探しており、出会ったのが桓騎一家だったのではないでしょうか。
今後、ゼノウが桓騎一家に加入する際の回想があれば是非ともゼノウが従う理由について知りたいですね!
そんなゼノウですが最新話で描かれている「肥下の戦い」ではやはり李牧を追い詰める際の切り札として投入されていました。
全身に矢を浴びながらも怯むことなく戦うゼノウは正真正銘の化け物ですね。
肥下の戦いで、ゼノウは趙の将軍・上和龍(じょうかりゅう)と相打ちとなり、壮絶な最期を遂げました。
黒桜(こくおう)


桓騎軍5千人将の黒桜(こくおう)。
皆から「姐さん」と呼ばれており、部下たちには慕われているように見受けられます。
しかしいっぽうで、かなりイケメン好きなところも確認できます。
黒羊丘の戦いの42巻で登場した黒桜ですが、ブサイクな部下が大声で報告して来ると「ツバを飛ばすな」と殴りつけています。
さらにブサイクな武将 外摩が援軍を求めてくると「外摩の背に矢を打ち込め」「それでもダダをこねるなら私が直接首を刎ねに行く」と言い切ります。
かなり厳しい言葉ですが、両方ともブサイクな部下に対してでした。
その直後、イケメンの若い部下が援軍を求めてくると「…百人助けを送ってやれ」と指示します。
聞いていた部下たちは「見た目で差別してないか?」と悩みますが、読者から見るとその通りだろうと察せられます(笑)
決定付けられるのは、43巻での桓齮との対話です。
奪った黒羊丘をそのまま相手に返すという理解できない桓齮の指示に、全く納得できない雷土・摩論・黒桜たち。
その理由を、恐る恐るながらも桓齮に問います。
その返答で、黒桜に「四の五言わずに昔見てぇに俺を信じろ」と顎クイをする桓齮。
イケメン過ぎる桓齮の言葉に、黒桜は鼻血を出し出血してしまいます(笑)


頬を染めているところからも、絶対桓齮のイケメンさにヤラれていますよね(笑)
黒桜はノーマークだった紀彗に誰よりも早く注目したところからも、武将として決断力、判断力は非常には優れていますが、イケメンにはかなり弱い武将のようです(笑)
黒桜は桓騎に密かに想いを寄せており、彼が発する「全部上手くいく」という言葉に頬を染める場面も描かれています。
厘玉(りんぎょく)


桓騎軍で、幹部かどうか微妙なポジションの厘玉(りんぎょく)。
摩論や黒桜、雷土と会話をする場面も多い彼女ですが、黒桜ほど登場はしていません。
先程の黒桜が顎クイされた会議にも、厘玉は参加していませんでした。
ただ桓騎軍にキレた信や羌瘣が雷土たちとぶつかっている時に、尾平を連れてきたのは彼女です。
これが無かったら、信と羌瘣は桓齮全軍とぶつかり、終わっていたでしょう(汗)
情勢を見て的確な判断をするところが、厘玉の持ち味なのかもしれませんね。
幹部の会議には出席しない彼女ですが、幹部クラスの働きが見られるキャラです。
そんな厘玉ですが、最新話でその生い立ちや桓騎軍への加入理由などが判明しています。
厘玉は元々「比呂(ひろ)」という田舎の山中に住んでおり、そこで別の野盗団に所属していました。
しかし田舎でしょうもなく盗賊をやり死んでいくよりはいいという軽い理由で桓騎一家に加入します。
ただ、740話では、そんな軽い気持ちで桓騎一家に入ってからは本当に刺激的な日々だったと桓騎一家への想いを語っていました。
最終手段として、李牧への奇襲を行う直前には「この結末がどんな醜い結末でもすでに俺達にとっては」「これ以上ない最高の結末だ」と語っており、その堂々とした口調からは桓騎への尊敬の念が伝わってきましたね。
今後も漢気溢れる厘玉の活躍に注目です!!
肥下の戦いで、厘玉は朱摩(しゅま)と共に桓騎に最後まで付き従い、戦死しています。
砂鬼(さき)


拷問専門となっている砂鬼一家。
黒羊丘では紀彗について情報を得るため、捕虜にかなり酷い拷問をして吐かせています。
そして極めつけは紀彗に送りつけた「骸の巨像」です。
黒羊丘の民間人を串刺しにして作ったアーチのような形状の「骸の巨像」は、読んだ誰の記憶にもマストで残るとんでもなく残虐な所業でした。
この巨像を作ったのが砂鬼一家であり、残虐非道が売り物の桓齮軍の中でも斜め上を行く「残虐な一家」となっています。
そんな「砂鬼一家」ですが、最新の「肥下の戦い」で桓騎と大きく縁のある一家であったことが発覚しています。
実は桓騎は「砂鬼一家」の最古参であり、現在の「砂鬼一家」は桓騎が作り出したものだということが描かれています。
初め、「砂鬼一家」は山奥の辺境の地で親や家主に捨てられ行き場を無くした子供だけで構成された小さい盗賊団でした。
しかし、子供だけの盗賊団が好き勝手に盗みをすることに他の盗賊団が黙っているはずがなく、常に他の盗賊団から脅されみかじめを払わされる日々を送っていました。
そこに加入した桓騎は「奪われることが当たり前になっているのはおかしい!」と主張しそこからは襲ってくる盗賊団を殺しては人の所業とは思えないほど残酷に醜く殺し、その死体を晒すことで敵の脅威を退けていきました。
現在の残酷な「砂鬼一家」は実は立場の弱い子供が生き残るために仕方なく行ってきた所業の結果なのです。
拷問や人の死体を弄ぶことは肯定できませんが、このような経緯があると「砂鬼一家」がただ死体を弄ぶ極悪集団とは言えなくなってきますね、、、
また、元々砂鬼一家の長をしていた「偲央(シオ)」という女性が死んだということはわかっていますがなぜ死んだのか、またその死が桓騎にどんな影響を及ぼしたのかまではまだ判明していません。
眠りの中で、桓騎が「偲央」の夢を見ていたシーンが描かれているため、桓騎にとって重要な存在であったことは明白なので今後「偲央の死」が回収されることは間違いないでしょう。
桓騎は死の間際に、自身を拾った砂鬼一家の元首領・偲央(しお)を思い出しながら、息絶えました。
桓騎軍壊滅後、砂鬼一家は摩論の誘いを断り、彼らの聖地へと帰っていきました。
さて、桓齮一家を順番に見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
ホント、むちゃキャラが濃いメンバーばかりですよね(笑)
むちゃくちゃ冷酷無慈悲で残酷なキャラばかりなのですが、なんか好感が持てるようにも感じます。
これからの桓齮と共に、桓齮一家も要チェックです!
桓騎の最期と李牧との最終決戦
宜安侵攻と李牧の罠
紀元前233年、趙の宜安(ぎあん)に侵攻した桓騎は、趙の名将・李牧が周到に準備した罠にはまります。
桓騎は宜司平原を抑えることで邯鄲を目指そうとしますが、信たちがせっかく陥落させた宜安城を放棄するという謎の司令を出します。
城を捨てて森林地帯に待機した桓騎は、趙軍総大将の李牧と白兵戦を行いますが、李牧軍は強く、桓騎は進退極まってしまいます。
肥下(ひか)の地で30万を超える趙軍に完全に包囲され、桓騎軍は壊滅状態に陥りました。
幹部たちの最期
黒桜(こくおう)やゼノウといった腹心たちが次々と討ち死にする中、桓騎は最後まで李牧の本陣を目指して突撃を続けます。
朱摩(しゅま)や厘玉(りんぎょく)といった幹部も桓騎に最後まで付き従い、戦死しています。
ゼノウは趙の将軍・上和龍(じょうかりゅう)と相打ちとなり、壮絶な最期を遂げました。
桓騎の死
最終的に桓騎は、李牧を討つことは叶わないまま、力及ばず無数の槍に体を貫かれて絶命しました。
桓騎は死の間際に、自身を拾った砂鬼一家の元首領・偲央(しお)を思い出しながら、息絶えました。
この壮絶な最期は、単行本69巻の第752話「聖地へ」で描かれています。
桓騎の死は、史実において李牧に敗れたとされる記録に基づいています。
他キャラクターとの関係
信(李信)との関係
主人公の信が率いる飛信隊とは、その価値観の違いから「水と油」の関係でした。
特に黒羊丘の戦いでは、桓騎が村人を虐殺したことに信が激怒し、一触即発の事態となります。
黒羊丘の戦いで総大将・桓騎、右翼の一角として飛信隊が配属される中、捕虜虐殺・村人虐殺を巡って何度も激しく衝突し、信は「そんなやり方での勝利は認めない」と桓騎に食ってかかりました。
しかし、同じく社会の底辺から成り上がった者同士、根底では通じ合う部分もあったとされ、信はあれほど嫌っていた桓騎の死に大きな衝撃を受けました。
桓騎側から見ると、「理想論を振りかざすガキ」でありながら、”底辺出身で成り上がろうとする点”にはどこか共感も滲みます。
信にとって桓騎は、「絶対に越えてはいけない一線」「それでも同じ秦の将軍として共闘せざるを得ない現実」を突き付ける”負の鏡”のような存在になっています。
蒙驁(もうごう)との関係
蒙驁が、国が手を焼く大野盗団を「丸ごと軍にリクルート」した張本人です。
桓騎はこれを承諾し、野盗団ごと秦軍傘下入りしました。
蒙驁は”おおらかで底辺にもチャンスを与える”タイプであり、桓騎の才能と野盗団の戦力を丸ごと受け入れた稀有な上官として描かれています。
自身を野盗から将軍へと引き立てた恩人であり、桓騎が唯一敬語を使って話すなど、敬意を払っていました。
王翦との関係
初登場時、蒙驁軍の”もう一人の怪物副将”としてセットで語られています。
かつて蒙驁軍の副将として同僚でした。
直接的な会話は少ないものの、互いの能力は深く理解し、認め合っていたとされます。
王翦=王道の大軍師・国盗りを見据えた冷静な策士、桓騎=外道と略奪を辞さないアウトローの天才という対照的な在り方をしています。
両者は同じく”六将級”と評されながら、王翦は国家や自らの野心のために戦略的に冷酷、桓騎は国家をどうでもよく思いながら”底辺の怒り”で暴力を振るうという対照的な在り方となっています。
政(嬴政)との関係
桓騎軍の過激な戦いぶり(特に扈輒軍降伏兵数万人の虐殺)は、政の”理想の統一”と真っ向から衝突します。
それでも政は「趙攻略のため」に桓騎を六大将軍に任命し、現場裁量権を与えました。
宜安での桓騎の死は、「理想と現実の間で揺れる統一戦争の代償」として、政の胸に重く刻まれる出来事となっています。
桓騎の戦歴年表
| 巻数 | 戦い・出来事 | 内容 |
|---|---|---|
| 19巻 | 初登場 | 198話「王騎と廉頗」で蒙驁軍の副将として名前が登場 |
| 20巻 | 山陽攻略戦 | 魏の将軍・玄峰や総大将・白亀西を討ち取り、勝利に貢献 |
| 26〜28巻 | 合従軍戦 | 函谷関の防衛で井闌車を破壊し、韓軍の総大将・成恢を討ち取る |
| 41〜45巻 | 黒羊丘の戦い | 総大将として趙の将軍・慶舎を討ち取るが、残虐な戦術で信と対立 |
| 49〜50巻 | 鄴攻め | 対趙戦で重要な役割を担い、成功 |
| 60巻前後 | 扈輒軍戦 | 大勝利を収めるが、投降兵数万人を虐殺し、政から追及される |
| 60巻前後 | 六大将軍任命 | 鄴攻めの功績により六大将軍に昇格 |
| 68〜70巻 | 宜安・肥下の戦い | 李牧と正面衝突し、包囲され敗北。69巻752話で戦死 |
桓騎の名場面
函谷関での「全部うまくいく」
敵15万の中を、炎上する井闌車から地上に降り立った桓騎軍が悠々と進軍するシーン。
「全部うまくいく」という一言と共に、敵大軍の死角を突いて総大将成恢の首を狙う場面は、桓騎の度胸・状況把握・”常識外れの天才性”が最も爽快に描かれた場面です。
黒羊丘の”人柱”と信との大喧嘩
黒羊周辺の村を襲撃し、村人を大木に刺し並べるという桓騎最大級の外道戦術。
これに激怒した信が、桓騎に殴りかかる勢いで食ってかかります。
「勝つためにやってんだよ」「底辺の怒り」と「守るべきもの」をめぐる、価値観の正面衝突が描かれました。
少年期の”怒りの告白”
孤児たちの集団の長・偲央を救うため野盗一家を惨殺した後、「お前らおかしいんだよ。”奪われる”ことが当たり前になっちまってんだよ」「底辺が本当に”怒り”を向けるべき相手は、”中間の奴ら”だ」と語るシーン。
桓騎という人間の思想の核、”虐殺の論理”の原点がここで語られます。
扈輒軍捕虜数万人虐殺
扈輒軍を破り、投降してきた大軍をそのまま虐殺するという暴挙。
戦略的には「趙に対する恐怖政治」としては合理性もあるが、国際的な憎悪と秦国内の倫理的反発を最大限に高める行為でもありました。
秦王政との”統一の理想”を巡る対話・衝突につながるターニングポイントとなりました。
宜安での最期
李牧軍に包囲され、もはや勝ち目のない中で、野盗出身の仲間たちとともに最後まで暴れ続ける桓騎。
無名兵たちによる”群衆の刃”に斬り刻まれ、武将としてではなく”憎悪の対象”として葬られる最期は、王騎や麃公のような”英雄的死”とは真逆の、「外道の天才にふさわしい結末」として描かれています。
桓騎の役割・立ち位置
戦略的役割
秦軍の中で、”正攻法では突破不可能な局面を、外道戦術でぶち抜く切り札”として機能しています。
黒羊丘・鄴攻め・扈輒軍戦など、桓騎がいなければ秦の対趙戦線は遥かに不利だったでしょう。
テーマ的役割
「統一戦争の暗部」「勝利のために払う倫理的代償」を体現する存在として描かれています。
政が掲げる”民を苦しみから解放する統一”という理想と、その過程で実際に行われる虐殺・略奪、秦が他国民にとって”恐怖の侵略者”である現実を可視化しています。
信・政の”対比・試金石”
信にとっては「絶対に真似してはならない強さの形」であり、それでも”結果だけ見れば大勝利を連発する”桓騎との比較を通じて、信自身の理想、民への責任、武の在り方をより深く考えざるを得ない構図になっています。
政にとっては「理想と現実のギャップが生み出したモンスター」であり、政は桓騎を利用せざるを得ず、その結果として現在の趙攻略戦の憎悪を背負い込むことになっています。
アニメ版での桓騎
アニメ版での登場
アニメ第3期〜第5期で本格的に活躍しています。
函谷関の戦い、黒羊丘の戦い、鄴攻めなど、原作同様の主要エピソードが映像化されています。
担当声優
伊藤健太郎がアニメ版桓騎の声を担当しています。
ニヒルで気だるげな口調、時折見せる冷酷さ・狂気の振れ幅が高く評価されています。
映画版
実写映画シリーズには、2024年時点では未登場とされています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 桓騎は本当に死んだのか?生存の可能性は?
原作本編および公式解説記事は、桓騎が宜安方面の戦いで死亡したことを明言しています。
史実でも桓騎は李牧との戦いで敗死したとされており、漫画でも”李牧に討たれた六将”という骨格は踏襲されています。
現在(77巻・856話まで)で蘇生・生存説につながる描写や伏線はなく、「どこかで生きている」可能性は事実上否定的と見てよいでしょう。
Q2. 桓騎は何巻・何話から登場する?
初登場は単行本19巻・第198話「王騎と廉頗」です。
この回で、”蒙驁が抱える二人の副将の一人として、六将級の才能を持つ若き怪物”という紹介が入ります。
戦う姿が本格的に描かれるのは20巻・第212話「曲者」前後です。
Q3. 代表的な名シーン・名台詞は?
「全部うまくいく」(函谷関・成恢本陣突入時)、少年時代の怒りの独白「お前らおかしいんだよ。”奪われる”ことが当たり前になっちまってんだよ」「底辺が本当に”怒り”を向けるべき相手は”中間の奴ら”だ」、黒羊丘戦で信に対して吐き捨てるように語る”勝利の論理”、扈輒軍投降兵大量虐殺後の秦王政との対峙などが挙げられます。
Q4. 桓騎に史実モデルは実在する?
史実にも「桓騎」という将軍が実在し、野盗出身で秦将軍となり、鄴攻略の一環で活躍し、その後、李牧に破れて命を落としたと一行程度で記録されているとされます。
ただし史料の情報量は非常に少ないため、「野盗団首領としての過去」「虐殺・略奪の外道ぶり」「底辺への怒りと思想」といった人物像の大部分は、原泰久による創作・拡張であると考えられます。
Q5. 桓騎は”悪”なのか?
価値観的には明確に”作中最大級の外道”ですが、彼の悪行には一貫した論理と、底辺出身者としての”怒り”が付随しています。
読者・作中人物の評価も二極化しており、「最低の虐殺者」「統一の理想を汚す存在」という見方と、「底辺の味方」「誰よりも現実を見ている男」という見方の両面を併せ持っています。
Q6. 今後、作中で桓騎の影響はどう扱われそうか?(856話時点)
856話時点の本編は、趙攻略戦の別戦線(楊端和軍・飛信隊など)の戦いが中心になっていますが、その趙攻略戦の背景には、桓騎による鄴攻略、扈輒軍虐殺、宜安での敗死が連なる”桓騎ライン”の因果が重く横たわっています。
趙側の憎悪・秦国内の世論・政の政治的立場など、物語が邯鄲陥落〜その後の対趙政策に進むほど、「桓騎が残した負債」は何度も回想・議論される可能性が高いでしょう。
桓騎のまとめ
今回は「キングダム」の武将の中でも一番のカリスマ性を持つ「桓騎」について解説していきました。
初登場時、桓騎は残虐な戦い方をし一般市民にも容赦がないため、不気味でどこか馴染みにくい印象がありました。
しかし回を重ね、その戦い方の本当の意味を知ることで桓騎という人物像に共感したキングダムファンも多いのではないでしょうか。
また、「中間層の人間が変わらないと世界は変わらない」という桓騎のセリフは、これまで面倒な問題に対して極力関わらないように逃げてきた自分にとってはかなり心に刺さったセリフでした。。。(他にも共感した人は多いのではないでしょうか(汗))
漫画の世界だけでなく、人生のヒントまで教えてくれる!
そんなカリスマ性を持つ桓騎の活躍に今後も目が離せませんね!







