飛信隊とは?
飛信隊は、主人公・李信が率いる秦軍の特殊部隊です。王騎将軍から「飛信隊」の名を授かり、百人隊から始まった部隊は、現在では六万人を超える大軍へと成長しました。
下僕出身の信を慕い集まった個性豊かなメンバーたちは、「略奪をしない」「民を傷つけない」という信の信念を共有し、他の部隊とは一線を画す存在となっています。
本記事では、飛信隊の全メンバーを初登場から最新話まで詳しく解説していきます。
百人将となった信の元に集まった特殊百人隊。
王騎将軍から名付けられた「飛信隊」は、天下の大将軍を目指す信と共にドンドンと大きくなっていきました。
そこには個性豊かなキャラが数多くいますが、みな信の背を追い真っ直ぐに活躍し続けています。
特殊百人隊からのメンバーや、飛信隊後に加入したメンバー。
頭がキレる者、高い武力を誇っている者、面白いムードメーカーな者…
本当に数多く様々なメンバーがいる飛信隊を、ここでまとめ解説していきます。
まずは飛信隊の組織図から見てきましょう。
【キングダム】飛信隊メンバー組織図【最新版】

飛信隊メンバーの位・ポジションが表されている組織図が記載されています。
始皇十六年の韓攻略に向けた軍再編後、主要メンバーは以下の通りになっています。
- 信(李信):将軍
- 羌瘣:副長@将軍(羌瘣隊二万を率いる)
- 羌礼(きょうれい):自由兵@羌瘣隊/飛信隊(現・蚩尤)
- 河了貂(かりょうてん):軍師
- 楚水:副長@五千人将
- 渕(えん):副長@五千人将
- 崇原(すうげん):歩兵長@三千人将
- 満童(まんどう):黒飛麃隊長@二千人将
- 我呂(がろ):赤飛麃隊長@二千人将
- 田有(でんゆう):二千人将
- 沛浪(はいろう):副歩兵長@二千人将
- 田永(でんえい):千人将
- 竜川(りゅうせん):千人将
- 尾平(びへい):三百将
- 竜有(りゅうゆう):五百将
- 澤圭(たくけい):三百将
- 中鉄(ちゅうてつ):三百将
- 石(せき):百人将@偵察部隊指揮官
- 干斗(かんと):百将
- 昴(こう):百将
- 蒼仁(そうじん):弓部隊百人将
- 蒼淡(そうたん):弓部隊五十人将
- 士桃(しとう):五十人将
- 衛斗(えいと):什長
- 琳(りん):医療班班長
現在の飛信隊は、飛信隊本体四万と羌瘣隊二万を合わせて計六万規模の大軍となっています。
飛信隊の成長の軌跡
百人隊時代(紀元前244年・馬陽の戦い)
王騎将軍の下で特殊百人隊として結成。信、羌瘣、渕、田有、崇原、松左、去亥らが中心メンバーでした。王騎から「飛信隊」の名を授かった、すべての始まりです。
三百人将時代(紀元前242年・山陽の戦い)
楚水と郭備隊の700名が合流し、大幅に増強。郭備が輪虎に暗殺された後、楚水が部下を率いて飛信隊に転属し、騎兵隊としての機能が大幅に強化されました。
千人将時代(紀元前241年・合従軍の戦い以降)
合従軍戦後、元麃公軍500名が加入。岳雷や我呂らが加わり、乱戦特化部隊「飛麃(ひひょう)」が編成されました。
五千人将時代(紀元前238年・黒羊丘の戦い)
那貴の加入や募兵で拡大。厳しい選抜試験を経て新人1000人が入隊し、干斗や平来など後の主力となる若手メンバーが加わりました。
将軍時代・六万規模へ(紀元前236年・鄴攻め以降)
鄴攻めでの功績により信が将軍に昇格。飛信隊は三万規模となり、渕と楚水が五千人将に昇進しました。
さらに始皇十五年の第二次趙北部攻略戦後、昌平君の「三本の柱」の献策により六万規模へと大幅に増強されました。この時期には士桃や衛斗、松魁などの期待の新人も加入しています。
また羌瘣が将軍に昇進し、羌瘣隊二万を率いる独立した軍となりましたが、作戦レベルでは飛信隊と完全に連携する”兄弟軍”として機能しています。
その他にも田有が二千人将、田永が千人将、尾平が三百将に昇進しています。
それでは順番に見て行きましょう!
【キングダム】飛信隊メンバーまとめ紹介!

信(李信)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 信(李信) |
| 初登場 | 1巻 |
| 出身地 | 城戸村 |
| 所属 | 飛信隊隊長 |
| 位 | 将軍 |
| 武器 | 王騎の矛 |
| 結末 | 生存 |
「キングダム」の主人公。
下僕の身でありながら天下の大将軍になることを夢見て、幼馴染みの漂と剣術を磨き続けます。
秦国大王嬴政の身代わりとなって死んでしまった漂の仇を討ち、漂から託された嬴政を守り下僕から出世していきます。
戦に出て戦果を上げ、鄴攻略後に将軍にまで昇りつめます。
矢のように真っ直ぐな性格で熱く、飛信隊メンバーには戦場でも非戦闘民を殺める事や略奪を禁じています。
王騎将軍から矛を受け継ぎ、本能型の武将として成長を続けています。鄴攻略後、漂と同じ「李」の姓を賜り「李信」となりました。
現在は六万の兵を率い、韓の南陽を無血開城させるなど、武力だけでなく将軍としての器も大きく成長しています。
キングダム主人公李信は実在するのか考察!で詳しく検証しています。
羌瘣(きょうかい)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 羌瘣(きょうかい) |
| 初登場 | 5巻@初陣編 |
| 所属 | 飛信隊副長/羌瘣隊隊長 |
| 位 | 将軍 |
| 武器 | 緑穂(剣) |
| 結末 | 生存 |
飛信隊の副長であり「キングダム」のヒロイン。
暗殺を生業とする羌族(きょうぞく)の出身で、圧倒的な戦闘力を誇っています。
「初陣」で信と出会い、後に結成される飛信隊の副長に抜擢。
殺された姉の仇討ちを目的とし一時脱退するも、仇討ちを経て「人との繋がり」の大切さに気づき再入隊します。
信が将軍となった後、五千人将を経て将軍に昇格しました。現在は羌瘣隊二万を率いる一軍の将となっていますが、飛信隊との連携は変わらず続いています。
羌瘣隊は皆羌瘣に惚れているようです(笑)
信との恋愛展開も、「キングダム」の見どころのひとつとなっています。
詳しくは史実から趙を滅ぼす羌瘣を徹底解説!にて考察しています。
羌礼(きょうれい)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 羌礼(きょうれい) |
| 初登場 | 61巻 |
| 所属 | 羌瘣隊/飛信隊歩兵 |
| 武器 | 白鳳(羌象の形見) |
| 位 | 自由兵 |
| 結末 | 生存 |
現・蚩尤で、羌瘣の村の少女。
「祭」で姉妹のように育った識を殺してしまい、蚩尤として「ただ人を殺したいイカレヤロー」になっていました。
羌瘣との決闘で正気を取り戻し、鄴攻め後に飛信隊・羌瘣隊に加入。羌象の形見である白鳳を得物とし、歩兵主力として活躍しています。
羌礼の性格と暴走
当初の羌礼は、識を殺してしまった罪悪感から自暴自棄になり、殺しを楽しむような残忍な性格になっていました。
竜有は沛浪に「あのガキ 本気で殺しを楽しんでいるように見えた。もし本当にそんなクソヤロォなら、絶対に飛信隊(うち)に置いとくわけにはいかねぇ」と語っています。
しかし羌瘣との決闘を経て、羌礼は本来の優しさを取り戻します。
羌礼の強さと能力
羌礼は現・蚩尤として、羌瘣に匹敵する戦闘力を持っています。
崇原が羌礼を厳しく叱責するシーンがありますが、これは羌礼の実力を認めているからこそです。崇原は「強いからこそ、飛信隊の一員として正しく戦え」と羌礼に求めています。
羌瘣隊・飛信隊の両方で自由に動き、両軍の橋渡し役のような立場となっています。
昴との関係性
羌礼は昴に殺されかけたことがキッカケで、昴と話すことが多くなります。
681話では崖から落ちる羌礼を昴が助け、羌礼に男らしさを見せました。
その後も羌礼と昴が会話するシーンが多々見られ、カップリングになる可能性が示唆されています。
気持ち悪くなって吐いている羌礼を昴が介抱するシーンも多く、二人の関係性は今後の展開で注目されています。
昴から求婚されており、空気が読めない昴らしく信より先に父親になったりする展開も…?(笑)
河了貂(かりょうてん)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 河了貂(かりょうてん) |
| 初登場 | 1巻 |
| 出身 | 山民族・梟鳴族 |
| 所属 | 飛信隊軍師 |
| 武器 | 剣・頭脳 |
| 結末 | 生存 |
飛信隊の軍師でヒロインポジション。
1巻から登場し、信とは成蟜のクーデターを鎮めるメンバーとして出会っています。
もともと金目当てで嬴政を救う助けをしていましたが、夢に向かって命をかけて戦う信に感化され「戦場に出る」事が目的となります。
もともと頭がよく、羌瘣の助言から軍師になることに決め飛信隊軍師デビュー。
飛信隊の頭脳として、最新話まで活躍しています。六万規模となった現在では、その指揮能力の重要性はさらに増しており、兵站管理から戦術指揮まで一手に担います。
李牧の側近カイネとは友人。
信にも恋心を持っている?よう。
詳しくは軍師河了貂を徹底検証!名場面もにて考察しています。
渕(えん)さん

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 渕(えん) |
| 初登場 | 10巻王騎の死@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊副長 |
| 位 | 千人将→五千人将 |
飛信隊副長の渕さんの初登場は、10巻104話となっています。
嬴政暗殺未遂事件後、壁が緊急時の連絡係として信の村に置いていたのが渕さんでした。
その信に「強くなるために王騎将軍の城へ連れて行ってくれ」と頼まれ、そのまま信の修行の地へ同行。
4ヶ月修行し、王騎将軍の元で馬陽の戦いに参加。
飛信隊の原形となる特殊百人隊の副長となります。
初戦から、副長らしい活躍を見せます。
信が将軍となった現在でも、縁の下の力持ち的な副長として活躍しています。番吾の戦い後の再編で五千人将へ昇格しました。
渕さんの性格・性質を検証!

渕さんの性格・性質を検証する際に、外せないエピソードがあります。
41巻から始まる黒羊丘の戦いで、川を挟んで趙将馬呈と対峙する展開となります。
どうしても川を渡らなければならない展開で、信と河了貂から大役を任されたのが渕さんでした。
「川を渡る」には、武力も知略も必要がない。
唯一必要な「責任感」を隊で最も強く持つのが渕さんだ、という人選となっていました。
この人選に当初疑問を持っていた我呂も、大役を果たした淵さんに「見直した」「この隊の副長をはっているだけのことはある」と評価しています。
飛信隊副長の渕さんの特徴が最も表れているエピソードと言えるでしょう!
アースが選ぶ泣ける名シーンランキングでも取り上げており、かなり熱いエピソードにもなっています。
そんな熱い渕さんとなっていますが、58巻で復活した信の股間に向かって「あなたって人はっ!」と叫んでいるところも押さえておくべきでしょう(笑)
もうひとりの副長・楚水とは違ってギャグもOKなポジションともなっています(笑)
渕さんの名場面を紹介!

渕さんを語る上で欠かせない42巻456話エピソード。
先程も渕さんの性質考察でも取り上げてましたが、非常に熱いエピソードとなっています。
どんどん大きくなる飛信隊の副長として、自分はつり合っていないのではないか?
さらに高みを目指す飛信隊の副長の座から、退くべきではないか?
そんな渕さんの葛藤と、信の期待に応えたいという渕さんの責任感が見事に描かれた名場面となっています!
詳しくはアースが選ぶ泣ける名シーンランキングにて、他の名場面とともに解説しています。
楚水(そすい)副長

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 楚水(そすい) |
| 初登場 | 19巻@山陽攻略戦編 |
| 所属 | 郭備隊副長→飛信隊副長 |
| 位 | 千人将→五千人将 |
羌瘣、淵さんに並ぶ飛信隊副長の一人である楚水。
19巻山陽の戦いに登場した信と同じ、下僕出身の千人将郭備の副長でした。
ところが郭備が廉頗四天王の一人輪虎(りんこ)に暗殺され、郭備隊は解体。
楚水は700名の郭備隊員を率い飛信隊に入隊し、飛信隊でも副長として務めることとなります。
入隊直後から信に忠義を示しており、知と義を兼ね揃えた武将となっています。主力の騎兵隊を指揮し、騎兵の指揮や補給・実務を担当しています。
番吾の戦い後の再編で渕と同じく五千人将へ昇格しました。
詳しくは飛信隊副長楚水を徹底検証!声優は誰?にて考察しています。
松左(しょうさ)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 松左(しょうさ) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊歩兵長補佐 |
| 武器 | 槍・視野の広さ |
| 位 | 百人将 |
| 結末 | 朱海平原の戦いで戦死 |
飛信隊の古参メンバーの一人・松左。
田有・田永・崇原・去亥達と同じく特殊百人隊で伍長の一人として入隊しました。
特に同じ歩兵であった崇原とコンビを組んでの登場が目立ち、後輩に厳しい崇原に対し飄々とフォローする役回りとなっていました。
54巻で後輩干斗に「視界の広さ」を説くシーンは印象的で、実力と人望を兼ね揃えた人物であったことは間違いないでしょう。
朱海平原の戦いで、干斗ら新兵を助けるために奮戦し戦死しています。
松左の最期は、信の腕の中で息を引き取るという壮絶なものでした。その死は飛信隊全員に大きな衝撃を与え、信を含む全員が涙を流しました。松左の愛槍は干斗が受け継いでいます。
松左についてはキングダム松左とは?最も泣ける退場シーンを徹底解説!にて解説しています。
崇原(すうげん)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 崇原(すうげん) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊歩兵長 |
| 武器 | 剣(合昂剣) |
| 位 | 千人将→三千人将 |
飛信隊イチの「剣術バカ」な崇原。
松左や田永達と同じく特殊百人隊時代の伍長として、飛信隊に入隊します。
初見時から信の武力を見抜き「剣術バカ」というポジションを担っていました。飛信隊第三位の剣士で、合昂剣の皆伝の使い手です。山陽編で左眼を失い眼帯姿になりました。
隊が大きくなり干斗達新兵が入隊してからは、専ら「新兵の教育係」という役回りが追加されます。
羌瘣並みに強い羌礼に対しても厳しく叱責するシーンは、かなり印象に残っています。

松左と同じく「飛信隊の良さ」を最も理解している一人であり、副長である渕さんや楚水とは違った意味で飛信隊の最重要な人物となっています。
現在は三千人将として歩兵部隊全般を統括しています。
崇原についての詳細は飛信隊イチ熱い剣術バカ崇原を徹底検証!にてまとめてあります。
去亥(きょがい)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 去亥(きょがい) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊騎馬隊 |
| 武器 | 剣 |
| 位 | 百人将 |
| 結末 | 朱海平原の戦いで戦死 |
松左や崇原・田永と同じく特殊百人隊時に伍長として入隊した去亥。
見た目通り気難しく、口が悪いと解説されるような初登場を果たしていました。
たしかに口が悪いキャラとなっていますが、飛信隊では「ツッコミ役」としての役割で活かされます。
相手が隊長であろうが副長であろうが「てめぇ」呼ばわりし、「ボケが!」と容赦無くツッコミを入れていました。
河了貂が軍師として登場する時には「どう見たってそいつ”女”だろ」と、信にツッコミを入れていたのも去亥でしたね。
去亥は「飛信隊イチのツッコミ役」と言えるでしょう!
そんな重要な役割を担っていた去亥ですが、朱海平原の戦いで李牧軍本陣に突撃し、龐煖に討たれて戦死しています。
第二軍生き残りとして、初期から苦しい戦いを経験してきた去亥。最期まで信を守るために戦い抜きました。
去亥についてはキングダム去亥の名ツッコミシーンを徹底解説!にてまとめてあります。
尾平(びへい)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 尾平(びへい) |
| 初登場 | 5巻初陣@蛇甘平原(だかんへいげん)編 |
| 出身地 | 信と同じ城戸村 |
| 家族 | 弟:尾到(戦死)、妻:東美 |
| 位 | 三百将 |
信と同郷で幼馴染みな尾平。
羌瘣と同じく初陣時から信の側で戦っている尾平ですが、戦っているというよりも「賑やかしている」と言った方が合っていそうですよね。
決して強くは無い尾平は、飛信隊のムードメーカーとして活躍します。
戦いが終わった夜に「信の昔の恥ずかしい話」をするシーンはよく見かけられますし、昴とシモネタをしている場面も見かけますよね。
そんなおちゃらけた感じの尾平ですが飛信隊の最古参らしく「飛信隊への理解」は深く、44巻の黒羊丘の戦いでは「飛信隊はどこの隊よりも心が潤ってんだ」と独特の言い回しで飛信隊の特徴を解説します。
松左や崇原達とは違った飛信隊の良さを説く尾平は、やはり初期から信の側で戦っていた男だなと感じさせられる場面でした。
出っ歯が特徴で、始皇十四年に城戸村で東美と結婚しました。現在は三百将として歩兵小隊長を務め、古参グループを束ねています。
尾平についての詳細はキングダム尾平(びへい)の実写俳優は誰か?飛信隊での役割を徹底検証!にて解説しています。
那貴(なき)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 那貴(なき) |
| 初登場 | 41巻@黒羊丘の戦い |
| 所属 | 元桓騎軍→飛信隊那貴隊隊長 |
| 位 | 千人将 |
| 結末 | 宜安の戦いで戦死 |
桓齮一家出身という、とんでもない経歴の那貴。
摩論や黒桜と同じく桓齮一家の幹部だった那貴は、黒羊丘の戦いで「互いの軍の事を理解するため」に、飛信隊へ一時入隊します。
戦いが終わった後も「あっちで食う飯が美味いから」という理由から桓齮一家を離脱し、そのまま飛信隊へ入隊することになります。
謎の多い桓齮の解説役としての登場が多い那貴ですが、戦いの中でも「斥候」「退路確保役」として絶妙な働きも見せます。
個人としての力もかなり強いと察せられる那貴。
様々な伏線も貼られている人物でしたが、宜安の戦いで桓騎の元へ向かう途中、李牧に肉薄するも戦死しました。
那貴は桓騎の危機を察し、飛信隊を離脱して桓騎の元へ向かいます。最期まで桓騎への忠義を貫いた那貴。その死は飛信隊にとっても、桓騎軍にとっても大きな損失でした。
那貴についてはキングダム那貴(なき)は桓齮の正体を知っている?にて徹底検証しています。
田有(でんゆう)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 田有(でんゆう) |
| 初登場 | 5巻初陣@蛇甘平原の戦い編 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 職業 | 大工の棟梁 |
| 位 | 二千人将 |
大きな体に気は優しいイメージの田有。
いつも信の側にいて助けてくれているイメージの田有ですが、剣を振って戦っている描写はそれほどありません。
となると、田有ってどんな武将なのか?
初登場から見てみましょう。
大工の棟梁な田有

信の初陣編で初登場する田有ですが、その時は「伍作りで人気者だった人物」として登場しています。
信とはほとんど直接絡みはなく、戦いの中では田有が「騎兵どの」として信を認識したくらいでした。
初陣後、百人将となった信が甲冑を作りに行った店で再会します。
そこでは店の客や自分の連れ達に蛇甘平原の戦いで信がいかに活躍をしたかを嬉しそうに語り、次の戦いでは信の隊に入ると気持ちを明かしています。
さらに信があまりにも若くて信用されないためにどこも甲冑を売ってくれないとの事情を知り、村一番の甲冑を手配しています。
まだ飛信隊に入る前の田有ですが、この時点で信に惚れ込んでいることが分かりますね。
連れの部下からは「棟梁」と呼ばれ、ここで田有が大工の棟梁であることが分かっています。
部下から親しげに棟梁と呼ばれているところからも、良い人柄なのが察せられます。
いつも誰かを助けている田有

馬陽の戦いで、飛信隊第十四伍長として入隊した田有。
この時に竜川も紹介して入隊させており、現在最新話でも飛信隊幹部として活躍しています。
そこからの田有は、持ち前の力技と武を見せ大活躍します。
合従軍戦編では麃公軍を助ける際に、田永と共に旗を挙げ麃公兵を奮起させます。
さらに尾平達がピンチになった時は、直接敵を倒し助けています。

このような活躍をしている田有ですが、どちらかというと持ち前の体格を活かし「信や羌瘣を守る」役割での活躍の方が多く確認できます。
たとえば加冠の儀・嫪毐反乱編では、弓矢から信を体を張って守り

力尽きた羌瘣を抱きかかえ、助けたりしています。

このように武の力で活躍するよりも、「守る」活躍の方が印象に残っています。
羌瘣を抱きかかえ助けるシーンは、馬陽の戦いの14巻でもありましたね。
特に田有は羌瘣と縁があり、良くコンビで描写されています。
黒羊丘の44巻では桓齮軍に斬られた首を羌瘣に手当してもらい、「なんかドッと疲れたな」と状況を共有しているような描写があります。
田有は羌瘣隊所属ではないですが、何か思いを共有しているような感じがしますよね。
もしかしたらこれまでに「誰よりも羌瘣を抱え手助けしているから」かもしれません(*^^*)
このように田有は持ち前の体格を活かし武力での戦い以外でも、信や羌瘣を守る側でも大活躍をする将となっています。
「優しくて力持ち」というイメージの武将ですね(^o^)
現在は二千人将として飛信隊の主力を担っています。宜安城攻略戦で瀕死の重傷を負いましたが、砂鬼一家出身の琳が率いる医療班の高度な治療により一命を取り留めました。
田有の名前の由来
田有の名前の由来は作者原先生のサラリーマン時代の同僚である「有田さん」から来ていると、インタビューから明らかになっています。
有田を逆さまにして、田有にしたのでしょう(笑)
ここから尾平も平尾さんからで、田永も永田さんからだと予想できますね(笑)
信の家を建てる棟梁田有

鄴攻略が終わり秦に戻った信。
そこで信の家を田有のところで新しく建てたことが明らかとなります。
それがとんでもない屋敷で(笑)

信の初陣後の8巻で明らかとなった田有の大工棟梁設定ですが、信の家を建てるために設定されたのだとしたら50巻以上かけての回収となるスゴい伏線だなと感じました(笑)
強い信への気持ちが感じられる、もの凄い屋敷ですよね!
田有は優しくて力持ちな信に惚れ込んだ飛信隊武将となっています!(*^^*)
竜有(りゅうゆう)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 竜有(りゅうゆう) |
| 初登場 | 11巻王騎の死@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊歩兵 |
| 職業 | 元料理人 |
| 位 | 五百将 |
11巻で飛信隊の原形である特殊百人隊が組まれた際に、第十八伍長として初登場した竜有。
5巻で展開した信の初陣である蛇甘平原の戦いでは、去亥(きょがい)・魯延(ろえん)じいと共に第二軍に所属していました。
第二軍は信達が所属していた第四軍よりも死者が多く出た過酷な戦闘を経験しており、この時は「気難しいけど腕は確かなキャラ」として登場していました。
その後も生き残り、現在は五百将となっています。
去亥と共に飛信隊に馴染んでいく

初登場時は去亥と共に「気難しいけど腕は確かなキャラ」だった竜有。
顔も去亥と争うほどのコワモテですが、信の人柄と腕に惚れてすぐに飛信隊に馴染んでいきます。
それが大きく表れていたのが、23巻で河了貂を出迎えた場面です。
信を中心とし、他のメンバーと同じく竜有もしっかりと去亥の横で睨みを効かしています。
去亥達と同じように、隊長信へのリスペクトを感じますよね(笑)
やって来る軍師・河了貂に睨みをきかしているのも「よそ者軍師を認めれない」=「飛信隊への愛情」なので、竜有がいかに飛信隊を愛しているのかも感じられる描写です。
その後、戦には勝ったけれど河了貂がいる本陣が焼かれた際には真っ先に「まさかあのガキ、自分を犠牲にして」と心配していました。
この時点で河了貂を認めている事が分かりますよね。
さらに、竜有の優しい人柄が感じられる一言となっています。
飛信隊入隊試験では檄を飛ばす

二千人の募兵を出した飛信隊。
選抜入隊試験にて、檄を飛ばす竜有の姿が見られました。
「戦場では根性が無いヤツから死んでいくんだ」と受験者に叫ぶ竜有。
飛信隊最古参幹部らしい、熱い竜有の一面が見受けられます。
竜有は料理人だった!

「気難しいけど腕はたしか」「飛信隊を愛している」「根性論持ちの熱い性格」な竜有。
ようは「飛信隊を愛している腕が確かな熱い男」だと分かるのですが、それらを差し置いて最も驚く一面が「料理人」なところです。
鄴陥落に成功しながらも食料が無く飢餓状態となる飛信隊。
そこに斉から届いた食材を前に、竜有は「料理人」としての一面を見せます。
間違いなく、他のメンバーと同じく飢餓状態なはずの竜有なのですが、それでも料理を作ることを優先するほどの料理人となっていました。
これまでは河了貂だけが料理担当として描かれていましたが、竜有も料理担当をしていたとここで分かります。
ちなみに同じく59巻で信の屋敷で宴会が開かれるのですが、そこでも素晴らしい厨房に歓喜する竜有が登場しています。
羌礼編では飛信隊ガバナンスを提示

61巻で初登場した羌礼。
当初「祭」で姉妹のように育った識を殺してしまったために、蚩尤として「ただ人を殺したいイカレヤロー」になっていました。
そんな羌礼を見て竜有は
「あのガキ 本気で殺しを楽しんでいるように見えた」
「もし本当にそんなクソヤロォなら、絶対に飛信隊(うち)に置いとくわけにはいかねぇ」
と、沛浪に語ります。
これも飛信隊愛を感じさせる熱いセリフですよね!
飛信隊のガバナンスを自然に語るカッコいい竜有となっていました!
飛信隊古参の一人だけれど、どうしても崇原や田有、永田達の影に隠れている竜有。
「料理人」としてのイメージが強い人物ですが、熱い飛信隊愛を持っている幹部の一人となっています!
昴(こう)

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 昴(こう) |
| 初登場 | 11巻王騎の死@馬陽攻防戦編 |
| 出身地 | 信と同じ城戸村 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 位 | 百将 |
信や尾平と同じ城戸村出身の少年。
少年なのですが、信が百人将となり特殊百人隊が組まれた時から登場している古参の兵士です。
紀元前244年の馬陽の戦いから登場し、現在まで生き残り、長年飛信隊に所属しています。
それまでに信や尾平は将軍や三百将に出世し、成長期の信は容姿も大人びたようになりました。
しかし、昴は少年の容姿のままで、あまり変わっておらず…(笑)
少なくとも二十歳は過ぎているはずなので、今後の容姿は気を付けて見ていくべき少年兵となっています。
出世して母親を楽にさせてあげるために飛信隊に入隊しています。
当初は小柄で気が弱いところを見せていましたが、人一倍努力して体術・棒術・剣術まで上級レベルに達しました。現在は百将となり、羌礼に求婚しています。
戦闘シーンはほぼ無いが熱い男

昴は他の飛信隊メンバーとは違い、ほぼ戦闘シーンが描かれていません。
やはり少年な容姿なためかほとんど戦闘シーンはなく、逃走か戦闘後の会話シーンでの登場となっています。
しかしそれでも飛信隊メンバーだけあって、熱いものを持っていると分かるシーンが多々見られます。
最もそれが表れていたのが、飛信隊と玉鳳隊が武功を争う17巻です。

腐乱した死体の下に隠れて、真っ青になる昴。
吐き気に必死に耐え、槍で肩を突かれても悲鳴一つ挙げませんでした。
いっぽう11巻では、龐煖を打ち損じ逃げる場面で周りから信が認められ「信が生きてれば飛信隊は死なないから絶対に離すな」という言葉に、思わず泣いてしまうシーンもありました。
同郷の信が隊長として認められた事が嬉しく泣いてしまう昴。
熱くてむちゃ良い男だと分かりますよね!
少年だけに、真っ直ぐで熱いものを持った人物となっています。
空気を読めない一面も(笑)

17巻で直接玉鳳隊とやり合い、気圧されてしまった飛信隊。
そんな時にポロリと「カッコ良かったな」と、本音をこぼしてしまいます。
少年だけに周りの空気が読めず、本音を言ってしまう昴(笑)
しかし信は昴の本音を受け止め「武功をあげればカッコいい士族になれるぞ」と昴の士気を上げます。
さらに「やられた分キッチリとやり返す」と、皆に叫び皆の士気を上げる信!
空気が読めない昴の一言を信が皆の士気を上げる一言にする、素晴らしいシーンでした。
同じようなシーンが、37巻蕞の城でもありました。

6日目を戦い抜いたけれど、もう後が無くなった飛信隊。
それは皆分かっているのに昴は「明日どうやって戦うの?」と、空気を読まずポロリと言ってしまいます。
去亥が「明日の事は良いんだよ!」と、場が沈まないよう叫びます。
それでも「明日が最後」と、覚悟を決めているような説明をする去亥。
いっぽう昴の言葉に「奇跡って信じるか?」と、まだ諦めず希望を持っている質問を信がします。
昴は「信じる」と、「諦めない気持ち」を見せます。

ここでも空気が読めない昴の一言を信が士気を上げる一言にするシーンになっていますよね。
そして結果、信の言葉通り奇跡が起こることになります。

少年っぽく空気が読めない昴の一言は、信が逆転劇を起こすキッカケになっているのが分かる2シーンでした。
ここから昴の役割が良く分かりますよね。
昴の役割は戦闘ではなく飛信隊の士気を上げるキッカケ作りにあるのでは、と感じますよ。
羌礼に殺されかける!カップル伏線か?

61巻から登場する羌礼。
昴は暴走している羌礼に、無垢な少年らしく普通に声をかけます。
しかしそんな無垢な昴に苛つき、昴を殺そうとする羌礼。
本当に危なかった昴ですが、これがキッカケとなり改心した後の羌礼と話することが多くなります。

会話ではないですが、681話では崖から落ちる羌礼を助け、羌礼に男らしさを見せます。

その後も羌礼と会話するシーンが多々見られ、カップリングになるように感じますよね!

このように見ていくと気持ち悪くなって吐いている羌礼を昴が介抱するシーンが多いように見えますよね。
次に羌礼が気持ち悪くなったら、空気が読めない昴らしく信より先に父親になったりしてる展開とか…(爆)
さすがにそれは無いでしょうが、昴は士族になって楽にさせるよりも先に結婚相手を紹介して母親を喜ばせるかもしれませんね!
戦闘よりも羌礼とのカップリングで男を見せてくれるのでは、とイメージさせる昴でした!\(^o^)/
満童(まんどう)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 満童(まんどう) |
| 初登場 | 合従軍戦編@元麃公軍 |
| 所属 | 飛信隊黒飛麃隊指揮官 |
| 位 | 二千人将 |
| 結末 | 生存 |
元麃公軍所属で、岳雷の元部下。
岳雷が宜司平野戦で上和龍に討たれた後、その遺言で飛信隊に加わり、黒飛麃隊指揮官を後任しました。
満童の性格と役割
満童は岳雷と少年兵時代からの仲で、岳雷の死後その意志を継いで飛信隊に入隊しました。
寡黙で実力者として知られ、騎馬戦が上手い武将です。
黒飛麃隊は乱戦特化部隊として、密集乱戦や突破口形成など、白兵戦での殴り合いを担当します。
満童の強さ
元麃公軍として数々の激戦を経験してきた満童は、乱戦での戦い方を熟知しています。
岳雷の後任として黒飛麃隊を率いるだけの実力と統率力を持ち、朱海平原・宜安戦など大規模会戦で使用される飛信隊の切り札的存在となっています。
現在は二千人将として、黒飛麃隊を指揮しています。
我呂(がろ)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 我呂(がろ) |
| 初登場 | 合従軍戦編@元麃公軍 |
| 所属 | 飛信隊赤飛麃隊指揮官 |
| 位 | 二千人将 |
| 結末 | 生存 |
元麃公軍所属で、岳雷と少年兵時代からの仲。
合従軍戦後、元麃公軍500名と共に飛信隊に加入し、赤飛麃隊指揮官を務めています。
我呂の性格
我呂は軽い性格に見えますが、義理堅い人物です。
岳雷とは少年兵時代からの親友で、岳雷が戦死した際には深い悲しみを見せました。
黒羊丘の戦いでは、渕が川を渡る大役を任された際に当初疑問を持っていましたが、大役を果たした渕に「見直した」「この隊の副長をはっているだけのことはある」と評価しています。
我呂の強さと役割
我呂は乱戦の猛将として知られています。
宜司平野戦では青歌将軍・上和龍の側近と交戦し、李信の援護に貢献しました。
赤飛麃隊は黒飛麃隊と共に飛信隊の乱戦特化部隊として機能し、朱海平原・宜安戦など大規模会戦で重要な役割を果たしています。
現在は二千人将として、赤飛麃隊を率いています。
沛浪(はいろう)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 沛浪(はいろう) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊副歩兵長 |
| 位 | 二千人将 |
| 結末 | 生存 |
飛信隊の副歩兵長を務める、経験豊富な歴戦の兵士。
特殊百人隊時代から飛信隊に所属し、田有と共に精鋭歩兵を集めました。
沛浪の役割と性格
沛浪はベテラン兵として、副歩兵長として歩兵ブロックを統括しています。
松左亡き後、歩兵隊の指揮補佐を務め、崇原と共に飛信隊の歩兵部隊を支えています。
竜有と羌礼について語り合うシーンでは、飛信隊のガバナンスについて真剣に考える姿が描かれており、飛信隊の規律を守る重要な役割を担っていることが分かります。
沛浪の実力
沛浪は長年の戦場経験から、歩兵戦術に精通しています。
派手な活躍シーンは少ないですが、歩兵隊の実務を担当し、崇原や松左(戦死)と共に飛信隊の歩兵部隊を支えてきました。
現在は二千人将として、副歩兵長を務めています。
田永(でんえい)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 田永(でんえい) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊騎兵隊 |
| 位 | 千人将 |
| 結末 | 生存 |
口が悪く喧嘩っ早い性格ですが、本質を見誤らないしっかり者。
田有や松左達と同じく特殊百人隊時代の伍長として、飛信隊に入隊しました。
田永の性格
田永は口が悪く、すぐに喧嘩腰になる性格ですが、本質を見誤らない冷静さも持っています。
合従軍戦編では田有と共に旗を挙げ麃公兵を奮起させるなど、要所で重要な役割を果たしています。
飛信隊の古参として、新兵たちの教育にも厳しく当たっており、崇原や松左と同じく「飛信隊の良さ」を理解している一人です。
田永の役割
田永は騎兵隊の指揮官の一人を務めています。
楚水が主力騎兵隊を率いる中、田永は別働隊として機動力を活かした戦いを展開します。
現在は千人将として、騎兵隊を指揮しています。
竜川(りゅうせん)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 竜川(りゅうせん) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 位 | 千人将 |
| 結末 | 生存 |
飛信隊随一の巨漢で、田有の三倍の膂力の持ち主とされています。
田有の紹介で馬陽の戦いから飛信隊に入隊し、現在まで活躍しています。
竜川の強さと役割
竜川は飛信隊の中でも最大級の体格を誇り、その怪力を活かして敵の防御陣を破壊する役割を担っています。
田有、中鉄と共に「怪力三人衆」と呼ばれ、飛信隊の突破力を支えています。
城門を破壊したり、敵の防御柵を破壊したりと、力技が必要な場面で活躍します。
竜川の性格
巨漢ですが、性格は温厚で仲間思い。
田有に紹介されて入隊したこともあり、田有とは特に仲が良く、よく一緒に行動しています。
現在は千人将として、怪力を活かした突破役を務めています。
澤圭(たくけい)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 澤圭(たくけい) |
| 初登場 | 5巻初陣@蛇甘平原編 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 位 | 三百将 |
| 結末 | 生存 |
信が初陣で伍を組んだ時の伍長。
弱者なりの戦い方を熟知しており、部下を死なせない戦い方で知られています。
澤圭の戦い方
澤圭は「最弱伍」と呼ばれる伍の伍長でしたが、弱いからこそ生き残る術を知っていました。
信の初陣では、伍を一人も死なせずに生き残らせる手腕を見せています。
「強い者が生き残るのではない。生き残る術を知っている者が生き残るのだ」という澤圭の言葉は、飛信隊の精神にも通じるものがあります。
澤圭の役割
澤圭は現在、中堅指揮官として歩兵小隊を率いています。
派手な活躍はありませんが、堅実な戦い方で部下を守り続けており、飛信隊の生存率を支えている一人と言えるでしょう。
現在は三百将として、歩兵小隊長を務めています。
中鉄(ちゅうてつ)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 中鉄(ちゅうてつ) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 位 | 三百将 |
| 結末 | 生存 |
「富村の殺し屋」の異名を持つ強面の大男。
特殊百人隊時代から飛信隊に所属し、怪力を活かして活躍しています。
中鉄の性格と強さ
中鉄は無口で強面ですが、仲間思いの性格です。
田有、竜川と共に「怪力三人衆」の一人として、飛信隊の突破力を支えています。
宜安城攻略戦では瀕死の重傷を負いましたが、砂鬼一家出身の琳が率いる医療班の高度な治療により一命を取り留めました。
中鉄の役割
中鉄は怪力を活かした白兵戦を得意とし、敵の防御を突破する役割を担っています。
派手な活躍シーンは少ないですが、要所で重要な働きを見せる頼れる武将です。
現在は三百将として、歩兵小隊を率いています。
石(せき)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 石(せき) |
| 初登場 | 黒羊丘の戦い編 |
| 出身 | 山民族・青石族 |
| 所属 | 飛信隊偵察部隊指揮官 |
| 位 | 百人将 |
| 結末 | 生存 |
山民族の青石族族長で、聴覚など身体能力や特殊能力に優れた者が多数いる青石族を率いています。
飛信隊の偵察部隊指揮官として、索敵・偵察を担っています。
石の能力と役割
石は青石族族長として、優れた聴覚と身体能力を持っています。
青石族は聴覚に優れた者が多く、敵の動きを音で察知することができます。この能力を活かし、飛信隊の偵察部隊として要所で飛信隊に貢献しています。
那貴の戦死後、義考と共に偵察部隊を統括しており、飛信隊の目と耳として重要な役割を果たしています。
石の性格
石は山民族らしく、自然と共に生きる穏やかな性格です。
しかし戦場では冷静沈着で、偵察任務を確実にこなす頼れる存在となっています。
現在は百人将兼偵察部隊指揮官として活躍しています。
岳雷(がくらい)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 岳雷(がくらい) |
| 初登場 | 合従軍戦編@元麃公軍 |
| 所属 | 飛信隊黒飛麃隊元指揮官 |
| 位 | 千人将 |
| 結末 | 宜安の戦いで戦死 |
元麃公軍所属で、寡黙で実力者として知られていました。
合従軍戦後、元麃公軍500名と共に飛信隊に加入し、乱戦特化部隊「黒飛麃」隊指揮官を務めました。
岳雷の性格と強さ
岳雷は寡黙で冷静な性格で、我呂とは少年兵時代からの親友でした。
騎馬戦が上手く、乱戦での戦い方を熟知していました。黒飛麃隊は密集乱戦や突破口形成など、白兵戦での殴り合いを担当し、朱海平原など大規模会戦で重要な役割を果たしました。
岳雷の最期
宜安編の宜司平野戦で、青歌将軍・上和龍に討たれて戦死しました。
岳雷は死の間際、満童に黒飛麃隊を託し、「飛信隊で戦え」と遺言を残しました。
岳雷の死は飛信隊に大きな衝撃を与えましたが、その意志は満童が継ぎ、黒飛麃隊は現在も飛信隊の切り札として機能しています。
尾到(びとう)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 尾到(びとう) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 家族 | 兄:尾平 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 位 | 伍長 |
| 結末 | 馬陽の戦いで戦死 |
尾平の弟で、特殊百人隊時代から飛信隊に所属していました。
馬陽の戦いで、龐煖の夜襲から逃れる際に矢傷を受け、戦死しました。
尾到の最期
龐煖の夜襲で重傷を負った信を、尾到は背負って撤退させました。
その途中で矢傷を受けた尾到は、信に「大将軍になって欲しい」という願いを託して息を引き取りました。
尾到の死は、飛信隊最初の大きな喪失でした。信はこの時、「仲間を守れる強さ」の必要性を痛感し、さらなる成長を誓います。
兄の尾平は弟の死を乗り越え、現在も飛信隊のムードメーカーとして活躍しています。
魯延(ろえん)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 魯延(ろえん) |
| 初登場 | 11巻@馬陽攻防戦編 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 位 | 什長 |
| 結末 | 山陽の戦い後に引退 |
飛信隊結成時の最年長メンバー。
老兵としての知恵で信を支えましたが、山陽攻略戦の後に引退しています。
魯延の役割
魯延は飛信隊の中で最年長であり、老兵としての経験と知恵で若い信や隊員たちを支えました。
戦場での生き残り方、兵士としての心構えなど、魯延の言葉は飛信隊の精神形成に大きく貢献しました。
山陽攻略戦後、老齢のため引退しましたが、飛信隊の礎を築いた一人として記憶されています。
干斗(かんと)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 干斗(かんと) |
| 初登場 | 黒羊丘の戦い編 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 武器 | 槍(松左の愛槍) |
| 位 | 百将 |
| 結末 | 生存 |
飛信隊に憧れて入隊した新世代の若手。
厳しい入隊試験を根性で突破し、黒羊編後に入隊しました。
干斗の成長
干斗は列尾戦や朱海平原戦で奮戦し、松左から「視界の広さ」の重要性を学びました。
朱海平原の戦いで松左が戦死した際、干斗は松左の愛槍を受け継ぎました。
影丘では最初に崖を登り切るなど武功を立て、新世代の筆頭として期待されています。
干斗の性格
干斗は真面目で努力家な性格で、松左の教えを胸に刻んでいます。
親友の平来と共に、飛信隊の未来を担う若手として成長を続けています。
現在は百将として、若手兵を率いています。
蒼仁(そうじん)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 蒼仁(そうじん) |
| 初登場 | 朱海平原の戦い編 |
| 家族 | 父:蒼源(中華十弓)、弟:蒼淡 |
| 所属 | 飛信隊弓部隊 |
| 武器 | 弓 |
| 位 | 百人将 |
| 結末 | 生存 |
中華十弓の一人・蒼源の息子で、弓の名手。
弟の蒼淡と共に飛信隊に入隊し、弓部隊百人将として活躍しています。
蒼仁の能力
蒼仁は父・蒼源から受け継いだ卓越した弓術を持っています。
精密射撃で将校を狙撃する長距離火力担当として、飛信隊の戦術に幅を持たせています。
朱海平原の戦いでは、弟の蒼淡と共に趙軍を圧倒する弓撃を見せました。
蒼仁と蒼淡
蒼仁は弟の蒼淡を守るために飛信隊に入隊しました。
当初、蒼淡は人を射ることに躊躇していましたが、蒼仁の負傷をきっかけに覚悟を決め、趙将軍・金毛を討ち取りました。
兄弟で飛信隊の弓部隊を支える、頼れる存在となっています。
蒼淡(そうたん)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 蒼淡(そうたん) |
| 初登場 | 朱海平原の戦い編 |
| 家族 | 父:蒼源(中華十弓)、兄:蒼仁 |
| 所属 | 飛信隊弓部隊 |
| 武器 | 弓(剛弓) |
| 位 | 五十人将 |
| 結末 | 生存 |
蒼仁の弟で、兄を凌ぐ剛弓の持ち主。
朱海平原戦で人体を吹き飛ばす程の豪弓で金毛軍を圧倒し、趙将軍・金毛を討ち取りました。
蒼淡の成長
蒼淡は当初、人を射ることに躊躇していました。
しかし兄・蒼仁の負傷をきっかけに、「人を射る覚悟」を持ちました。
朱海平原の戦いでは、その剛弓で趙将軍・金毛を討ち取る大功を立て、飛信隊弓部隊の主力として認められました。
蒼淡の能力
蒼淡の弓は、兄の蒼仁を凌ぐ威力を持っています。
人体を吹き飛ばすほどの剛弓は、敵将を一撃で仕留める威力があり、飛信隊の重要な火力となっています。
現在は五十人将として、弓部隊を率いています。
琳(りん)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 琳(りん) |
| 初登場 | 宜安の戦い編 |
| 所属 | 飛信隊医療班班長(元砂鬼一家) |
| 結末 | 生存 |
元砂鬼一家の一員で、高度な医療技術を持つ医術使い。
始皇十五年の第二次趙北部攻略戦から飛信隊医療班として従軍しています。
琳の能力と役割
琳は砂鬼一家由来の高度な止血・縫合・解毒技術を持っています。
宜安戦以降、飛信隊の医療班班長として、重傷者の生存率を大きく引き上げています。
田有や中鉄が宜安城攻略戦で瀕死の重傷を負った際も、琳の高度な治療により一命を取り留めました。
琳の重要性
琳の存在により、飛信隊の医療体制は飛躍的に向上しました。
これまで戦死していたであろう重傷者も、琳の治療により生き延びることができるようになり、飛信隊の戦力維持に大きく貢献しています。
士桃(しとう)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 士桃(しとう) |
| 初登場 | 始皇十五年@新加入組 |
| 出身 | 仁蓮村 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 武器 | 雲草剣 |
| 位 | 五十人将 |
| 結末 | 生存 |
始皇十五年に新加入した期待の新人。
仁蓮村出身で、「雲草剣」の使い手です。
士桃の能力
士桃は「雲草剣」という独特の剣術を使います。
崇原から大きく期待される新戦力として、飛信隊に加わりました。
始皇十五年の「戸籍作り」完了に伴う徴兵で加入し、韓攻略に向けた再編で五十人将となっています。
士桃の今後
崇原が期待を寄せる士桃は、今後の飛信隊を担う若手として注目されています。
干斗、衛斗と共に、新世代の中核として成長が期待されています。
衛斗(えいと)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 衛斗(えいと) |
| 初登場 | 始皇十五年@新加入組 |
| 出身 | 亜車村 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 位 | 什長 |
| 結末 | 生存 |
始皇十五年に新加入した期待の新人。
亜車村出身の巨漢で、戦場経験豊富な新戦力です。
衛斗の特徴
衛斗は巨漢で、その体格を活かした力技が得意です。
戦場経験も豊富で、新兵ながら即戦力として期待されています。
始皇十五年の「戸籍作り」完了に伴う徴兵で加入し、韓攻略に向けた再編で什長となっています。
衛斗の今後
衛斗は士桃、干斗と共に、新世代の中核として成長が期待されています。
田有や竜川のような怪力兵として、飛信隊の突破力を支える存在になる可能性があります。
松魁(しょうかい)
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 松魁(しょうかい) |
| 初登場 | 始皇十五年@新加入組 |
| 所属 | 飛信隊 |
| 武器 | 槍 |
| 結末 | 生存 |
始皇十五年に新加入した熟練槍兵。
松左に似た風貌の槍使いです。
松魁の特徴
松魁は容姿や雰囲気が亡き松左に似ており、松左の愛槍を継いだ干斗が意味深に見つめる様子が描かれています。
松左の意志を継ぐ者として、今後の展開で重要な役割を果たす可能性が示唆されています。
松魁の今後
松魁は槍の使い手として、干斗と共に飛信隊の歩兵部隊を支える存在になる可能性があります。
松左に似た風貌が意図的に描かれていることから、松左の継承者としての役割が期待されています。
羌瘣隊メンバー紹介
羌瘣が将軍に昇進したことで、羌瘣隊は二万規模の独立した軍となりました。
組織上は別軍ですが、作戦レベルでは飛信隊と完全に連携する”兄弟軍”として機能しています。韓攻め(南陽無血開城)では羌瘣の提案が連合軍の中核作戦となり、飛信隊と騰軍を動かす形となりました。
羌瘣隊の主要幹部
羌瘣隊には、羌瘣を支える有能な幹部たちがいます。
山能(さんのう)は羌瘣隊の副長を務める二千人将で、髭面の中年男性です。始皇十五年の番吾戦の頃から副長を務めており、羌瘣隊の実務を担当しています。
文玄(ぶんげん)は羌瘣隊の黒髭の男性で、始皇十六年の羌瘣隊の新編成で羌瘣隊歩兵長兼二千人将を務めます。羌瘣隊の歩兵部隊を統括しています。
南陳(なんちん)と田典(でんてん)も二千人将として羌瘣隊を支えており、田堀(でんくつ)と川歳(せんさい)は千人将として活躍しています。
そして羌礼(きょうれい)は現・蚩尤として羌瘣の側近を務めています。籍は羌瘣隊寄りですが、実戦では飛信隊歩兵としても動き、両軍の橋渡し役のような立場になっています。
羌瘣隊は皆羌瘣に惚れており、その結束力は飛信隊に勝るとも劣らないものとなっています。
飛信隊と史実の関係
主人公の李信と羌瘣は、史実に実在した武将です。
李信は実在した秦の将軍
史記によれば、李信は若くして頭角を現し、秦王政(後の始皇帝)の信頼を得て数々の戦いで活躍しました。
特に紀元前226年の燕の太子丹を討ち取った戦いは、史実でも大きく記録されています。太子丹は荊軻による秦王政暗殺未遂事件の首謀者であり、その討伐は秦にとって重要な意味を持っていました。
キングダムで描かれている下僕出身という設定は創作ですが、若くして将軍に抜擢されたという点は史実と一致しています。
羌瘣も史実に実在した武将
羌瘣も実在の人物で、趙攻略において重要な役割を果たしたと史記に記されています。
史実の羌瘣は、紀元前229年の趙攻略で李信と共に活躍したと記録されており、趙の首都・邯鄲を陥落させる際に重要な役割を果たしたとされています。
興味深いことに、史記では羌瘣は男性として記録されていますが、キングダムでは女性として描かれています。また、蚩尤族や暗殺者という設定も作者のオリジナルです。
史実での李信の活躍と挫折
史実によれば、李信は秦の天下統一において重要な役割を果たします。しかし、その過程で大きな挫折も経験しています。
紀元前225年、李信は楚攻略を命じられます。
この時、秦王政は李信に「楚を滅ぼすには何万の兵が必要か」と尋ねました。李信は「二十万あれば十分です」と答えましたが、老将・王翦は「六十万は必要です」と答えました。
秦王政は若い李信の意見を採用し、二十万の軍を与えて楚攻略を命じました。しかし、李信は楚の名将・項燕に大敗し、七つの城を失う大失態を犯します。
史記によれば、この敗北は李信の慢心が原因とされています。若くして連戦連勝だった李信は、楚を侮っていたのです。
李信の敗北を受けて、秦王政は引退していた老将・王翦を再び起用します。王翦は六十万の大軍を率いて楚を攻略し、ついに楚を滅ぼしました。
しかし、李信はここで終わりませんでした。紀元前222年、李信は復帰を果たし、王賁(おうほん)や蒙恬(もうてん)と共に燕や斉の攻略に参加します。
最終的には秦の天下統一に大きく貢献した将軍として歴史に名を残しています。
キングダムでも、この楚攻略での敗北は今後描かれる可能性が高い重要なエピソードです。信がどのように挫折を乗り越え、再び立ち上がるのか。その過程で飛信隊がどのように信を支えるのか。今後の展開から目が離せません。
飛信隊メンバーと史実の関係
飛信隊の多くのメンバー(渕、楚水、崇原、田有、尾平など)は作者のオリジナルキャラクターです。
しかし、史実の李信が若くして将軍に昇進し、多くの戦いで活躍したという記録から、彼を支える優秀な部下たちがいたことは間違いありません。
史実では李信の部下についての詳細な記録はほとんど残っていませんが、二十万の軍を率いたということは、多くの千人将・五千人将クラスの将校がいたはずです。
キングダムの飛信隊は、そうした李信配下の将校たちを具体的なキャラクターとして描いているとも言えるでしょう。渕、楚水、崇原、田有といったキャラクターたちは、史実の李信を支えた名もなき将校たちの姿を表しているのかもしれません。
飛信隊メンバーに関するFAQ
Q1. 飛信隊で最も強いのは誰ですか?
飛信隊で最も強いのは、間違いなく羌瘣です。
羌瘣は蚩尤族出身で、蚩尤の後継候補として育てられました。緑穂という剣を武器とし、圧倒的な戦闘力を誇ります。
信が本能型の武将として成長している一方、羌瘣は技術と経験を兼ね揃えた完成された武人です。朱海平原の戦いでは龐煖と互角に戦い、信を守るために命を削る「巫舞」を使用しました。
現在は将軍として羌瘣隊二万を率いていますが、飛信隊副長としても信を支え続けています。
次いで強いのは隊長の信で、王騎の矛を受け継ぎ本能型の武将として成長を続けています。朱海平原では龐煖を討ち取り、宜安戦では趙北部軍の包囲を突破する活躍を見せました。
Q2. 飛信隊で死亡したメンバーは誰ですか?
飛信隊は数々の激戦を戦い抜いてきましたが、その過程で多くの仲間を失ってきました。
主な戦死者は以下の通りです:
- 尾到(びとう):尾平の弟。馬陽の戦いで龐煖の夜襲から逃れる際に矢傷を受け、信に「大将軍になって欲しい」という願いを託して戦死。
- 松左(しょうさ):副歩兵長兼百人将。朱海平原の戦いで干斗ら新兵を助けるために奮戦し戦死。信の腕の中で息を引き取った。愛槍は干斗が受け継いでいる。
- 去亥(きょがい):百人将。朱海平原の戦いで李牧軍本陣に突撃し、龐煖に討たれて戦死。飛信隊イチのツッコミ役として親しまれていた。
- 岳雷(がくらい):黒飛麃隊元指揮官兼千人将。宜司平野戦で青歌将軍・上和龍に討たれて戦死。死の間際、満童に黒飛麃隊を託した。
- 那貴(なき):千人将。宜安の戦いで桓騎の元へ向かう途中、李牧に肉薄するも戦死。最期まで桓騎への忠義を貫いた。
また、魯延(ろえん)は戦死ではなく、山陽攻略戦後に老齢のため引退しています。
飛信隊は名もなき兵士たちも含め、多くの仲間を失ってきました。信は「略奪をしない」「民を傷つけない」という信念を貫きながらも、戦場の厳しさと向き合い続けています。死んでいった仲間たちの思いを背負い、天下の大将軍を目指して進み続けるのが飛信隊なのです。
Q3. 飛信隊のメンバーで史実に実在したのは誰ですか?
飛信隊メンバーの中で史実に記録が残っているのは、信(李信)と羌瘣(きょうかい)です。
李信は史記に実在した秦の将軍で、燕の太子丹討伐や趙攻略で活躍しました。紀元前225年には楚攻略を命じられましたが、楚の名将・項燕に大敗し、七つの城を失う大失態を犯します。しかし紀元前222年に復帰を果たし、王賁や蒙恬と共に燕や斉の攻略に参加。最終的には秦の天下統一に大きく貢献した将軍として歴史に名を残しています。
羌瘣も実在の人物で、紀元前229年の趙攻略で李信と共に活躍したと史記に記されています。趙の首都・邯鄲を陥落させる際に重要な役割を果たしたとされています。興味深いことに、史記では羌瘣は男性として記録されていますが、キングダムでは女性として描かれています。
飛信隊の他のメンバー(渕、楚水、崇原、田有、尾平など)は作者のオリジナルキャラクターです。しかし、史実の李信が二十万の軍を率いたという記録から、彼を支える優秀な部下たちがいたことは間違いありません。キングダムの飛信隊は、そうした李信配下の将校たちを具体的なキャラクターとして描いているとも言えるでしょう。
Q4. 飛信隊はなぜ「飛信隊」という名前なのですか?
「飛信隊」という名前は、王騎将軍が名付けました。
馬陽の戦いで、信が百人将となり特殊百人隊を組んだ際、王騎将軍が「飛信隊と名乗るがよい」と命名しました。
「飛」の字には、「矢のように真っ直ぐに飛ぶ」という意味が込められています。これは信の性格そのものを表しており、王騎将軍が信の本質を見抜いて名付けたものです。
王騎将軍は馬陽の戦いで戦死しましたが、その矛を信に託し、「飛信隊」という名前と共に信の未来を信じて逝きました。
信はこの名前と矛を受け継ぎ、天下の大将軍を目指して戦い続けています。
Q5. 飛信隊の特徴は何ですか?
飛信隊の最大の特徴は、「略奪をしない」「民を傷つけない」という信の信念を全員が共有していることです。
他の秦軍部隊では略奪が当たり前とされている中、飛信隊だけは民を守る戦いを貫いています。この姿勢は、下僕出身の信が「民の苦しみ」を誰よりも理解しているからこそ生まれたものです。
尾平は44巻の黒羊丘の戦いで「飛信隊はどこの隊よりも心が潤ってんだ」と独特の言い回しで飛信隊の特徴を解説しています。
また、飛信隊は結束力の強さでも知られています。信を中心に、羌瘣、河了貂、渕、楚水、崇原といった幹部たちが固い絆で結ばれており、どんな苦境でも諦めずに戦い抜きます。
さらに、飛信隊は多様性も特徴です。元麃公軍の岳雷・我呂・満童、元桓騎軍の那貴、元郭備隊の楚水、山民族の石、元砂鬼一家の琳など、様々な出自のメンバーが集まっています。それぞれが異なる戦い方を持ち寄り、飛信隊の戦術に幅を持たせています。
Q6. 飛信隊の今後の展開はどうなりますか?
史実に基づけば、飛信隊(李信)は今後楚攻略での大敗を経験することになります。
史記によれば、紀元前225年、李信は楚攻略を命じられますが、楚の名将・項燕に大敗し、七つの城を失います。この敗北は李信の慢心が原因とされており、若くして連戦連勝だった李信にとって最大の挫折となります。
キングダムでも、この楚攻略での敗北は今後描かれる可能性が高い重要なエピソードです。信がどのように挫折を乗り越え、再び立ち上がるのか。その過程で飛信隊がどのように信を支えるのか。今後の展開から目が離せません。
しかし史実では、李信は紀元前222年に復帰を果たし、王賁や蒙恬と共に燕や斉の攻略に参加します。最終的には秦の天下統一に大きく貢献した将軍として歴史に名を残しています。
飛信隊は挫折を経験しながらも、最終的には天下統一を成し遂げることになるでしょう。死んでいった仲間たちの思いを背負い、信は天下の大将軍へと成長していくはずです。
まとめ
…随時メンバーを更新していきます。
飛信隊は百人隊から六万規模へと成長し、史実の李信が辿る運命を共に歩んでいきます。
死んでいった仲間たちの思いを背負い、天下の大将軍を目指して進み続ける飛信隊。その姿から、今後も目が離せません!






