キングダムのもともとの主人公が嬴政(えいせい)だった、という話はご存知でしょうか?
キングダムの主人公と言えば信(しん)ですが、連載前の段階では嬴政(えいせい)の予定だった、というエピソードがあります。
なので、初期の段階では信よりも嬴政の顔の方がカッコいいように見えますよね(笑)
そんな嬴政は言わずとしれた後の秦の始皇帝であり、中華統一を成し遂げた史実にも登場する人物です。
史実に沿って描かれるキングダムなのでほぼ史実通りの展開となりますが、それでも気になるのは嬴政の最期ですよね。
キングダム嬴政は、どのような最期を迎えるのか?
そして作品にも登場する、弟成蟜(せいきょう)との関係は史実通りなのか?
さらには、妻の向って実際にもいたの?
そしてむっちゃカッコいい嬴政の名言、名場面も紹介します。
順番に見てみましょう!\(^o^)/
- ◆キングダム嬴政(えいせい)プロフィール
- ◆キングダム嬴政(えいせい)とは
- ◆嬴政(えいせい)の生死と現在の状況
- ◆史実の嬴政(えいせい)とは
- ◆嬴政(えいせい)の性格と人物像
- ◆嬴政(えいせい)の強さと能力
- ◆嬴政(えいせい)と主要キャラクターとの関係性
- ◆嬴政(えいせい)の戦歴と年表
- ◆嬴政(えいせい)の弟とは?
- ◆嬴政(えいせい)と漂(ひょう)との関係は?
- ◆嬴政(えいせい)の妻の向は史実でも登場?
- ◆キングダム嬴政(えいせい)の名言と名場面を紹介!
- ◆嬴政(えいせい)の物語上の役割と立ち位置
- ◆実写映画版嬴政(えいせい)役は吉沢亮さん!
- ◆アニメ版嬴政(えいせい)の声優情報
- ◆嬴政(えいせい)に関するFAQ
- ◆まとめ
◆キングダム嬴政(えいせい)プロフィール
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 嬴政(えい せい) |
| 姓 | 嬴(えい) |
| 諱 | 政(せい) |
| 身分 | 秦国第31代国王 → 後の始皇帝 |
| 生年 | 紀元前259年2月(趙・邯鄲生まれ) |
| 初登場 | 1巻(黒卑村で信と出会う) |
| 年齢 | 物語開始時15歳 → 現在(韓攻略時)28〜29歳 |
| 家族 | 父:子楚(荘襄王) 母:趙姫(太后) 異母弟:成蟜 妻:向 娘:麗 息子:扶蘇 |
| 声優(アニメ) | 福山潤(青年期) 金田アキ(幼少期) |
| 実写映画 | 吉沢亮 |
| 初対面の重要人物 | 信(1巻)、王騎(5巻)、楊端和(1巻) |
◆キングダム嬴政(えいせい)とは
キングダム嬴政(えいせい)とは、後の始皇帝であり、秦の31代目君主となる人物です。
序盤ではまだ少年であり権力も無く、弟に反乱を起こされる弱王として登場しています。
主人公信と出会い、さらに河了貂(かりょうてん)や楊端和に助けられ反乱を鎮めますが、その後も相国呂不韋(りょふい)の力の前に実権を握れない若王として展開していきます。
しかしもともと持っている冷静でクールな性格、さらにキレまくる頭脳とそのカリスマ性で味方を増やしていき、加冠の儀で正式に31代目君主となったタイミングで呂不韋から実権を取り戻します。
そこから「中華統一を果たし戦争を無くす」という、もともと持っていた大きな夢にまっしぐらに進んでいきます。
千年に一度の王との評価もあるキングダム嬴政は、その大きな器でもともと敵対していた者も優秀な部下として抱き込み、着々と中華統一へと進んでいきます。
◆嬴政(えいせい)の生死と現在の状況
嬴政は77巻・856話時点で生存しています。
現在、秦は韓攻略戦を完遂し、戦国七雄の中で**初めて一国を滅ぼす**という歴史的偉業を達成しました。
韓の王都・新鄭は無血開城され、嬴政の理想とする「法による統治」の実験場として、昌平君と李斯が派遣されています。
史実では、嬴政は紀元前221年(39歳)に中華統一を果たし、「始皇帝」を名乗ります。
その後、紀元前210年に49歳で死亡しますが、死因は水銀中毒や毒殺が疑われており確定していません。
『キングダム』では、紀元前221年の中華統一達成で物語が完結すると予想されます。
史実の始皇帝が行った焚書坑儒や、晩年の暴政までは描かれない可能性が高いでしょう。
◆史実の嬴政(えいせい)とは
言わずと知れた、秦の始皇帝です。
史実にも実在する人物で、中華を初めて統一した人物であり統一後、法(法家)による統治を成し、批判する儒者・方士や書物の弾圧を行った焚書坑儒は非常に有名であり、冷たく残虐な人物というイメージが持たれています。
万里の長城の建設、秦始皇帝陵の建設など現在にも残る非常に多くの功績を残している人物です。
キングダム嬴政は非常に熱く素晴らしい人物として描かれていますが、史実の始皇帝嬴政はかなり冷たい残虐な人物として記録されています。
◆嬴政(えいせい)の性格と人物像
嬴政は**冷静でポーカーフェイスを崩さない性格**ですが、内に熱い情熱を秘めています。
鋭い観察眼を持つ現実主義者であり、天下を取るに相応しい度量の持ち主として描かれます。
信や昌文君などの仲間を深く信頼しており、非礼な信や宮廷事情に疎い向にも非常に寛大です。
陰惨な過去(趙での人質時代)を持ちながらも他者への仁愛を忘れておらず、優しさと表裏一体の甘さも併せ持っています。
一方で、嬴政の理想とする法治国家や「人が人を殺さなくても良い世界」は、当時の人々には理解しがたい前衛的な思想でした。
呂不韋や王建王、桓騎など現実的な大人たちは、若き嬴政の語る理念を夢物語として難色を示しています。
嬴政の掲げる理想は「中華を分け隔てなく、上も下もなく一つにする」ことで、「人の本質は光だ」という信念に基づいています。
この思想こそが、嬴政を従来の「残虐な始皇帝」像とは異なる、理想主義的な王として描く『キングダム』最大の特徴です。
◆嬴政(えいせい)の強さと能力
身体能力・武芸
嬴政は若い頃からかなりの腕力と体力を持つと明言されています。
信を片手で持ち上げたり、信を背負ったまま一昼夜走り抜くなど、「王とはいえ前線も走れる身体能力」という立ち位置です。
戦闘では、護衛付きながら自ら剣を取る場面もあり、「弱くはないが、前線の将軍級ほどの怪物ではない」程度のバランスとなっています。
知略・政治能力
**状況判断力**
王都奪還、合従軍戦、嫪毐の乱、呂不韋との政争などで、限られた手札から最善手を選び続けています。
特に合従軍戦では、函谷関が守りきれなくなり李牧軍が咸陽に迫った際、自ら王都手前の最後の城・蕞での戦いを決意しました。
**演説・カリスマ**
蕞での檄はシリーズ屈指の名シーンであり、民兵を奮い立たせ自らも血まみれになりながら戦い抜く「現場主義の王」として描かれます。
**長期構想**
呂不韋との最終対決では、「金で治める国」ではなく「法で治める国」を掲げ、統一後のビジョンまで明確に語っています。
また、2度の趙戦敗戦後、昌平君に献策させた「3つの柱」(戸籍づくり、軍編成改革、韓の領土・人・金の獲得)は、中華統一への現実的な道筋を示すものでした。
◆嬴政(えいせい)と主要キャラクターとの関係性
信(李信)
物語上の「もう一人の主人公」にして相棒です。
初対面は、漂の死を通じて。そこから「王」と「天下の大将軍を目指す農民上がり」という凸凹コンビが形成されます。
関係性の特徴:
・互いに敬語を使わない場面も多いが、信は根底では政を絶対の王として信頼
・政は「不退こそ信の武器」とまで言い切り、その成長と将軍昇格を誰よりも期待・確信している
・鄴攻略後、政が信に「李」の姓を授け、「李信」として正式に秦の将軍階梯に乗せる場面は、両者の信頼関係の頂点のひとつ
**李姓授与の場面(59巻641話)**
政は信に対し、「将軍になる前にお前は姓を持つ必要がある」と語りかけました。
信は、政の影武者として絶命した漂が既に「李漂」として姓を与えられていたことをヒントに、漂と同じ「李」を名乗ることを決意。
これは、信と漂が共に天下の大将軍になることを誓い合った想いを繋ぐ場面であり、信が王賁、蒙恬と共に将軍に昇格した重要な節目となりました。
昌文君
邯鄲時代から政を支える「最古参の忠臣」にして、事実上の育ての親です。
王弟成蟜の乱から呂不韋との政争・嫪毐の乱まで、常に政側の実務トップ。
心情的にも父親に近い存在で、政の弱さも知っている数少ない人物です。
昌平君
当初は呂不韋側の軍総司令だが、毐国反乱で決定的に政側へ寝返り、以後は秦軍事の頭脳となります。
政は彼の軍略を厚く信頼し、「趙北部攻略」「什虎攻略」「韓攻略」など、統一への道筋の多くを昌平君のプランに乗せています。
特に2度の趙戦敗戦後、「3つの柱」を献策し、韓攻略から流れを変える戦略を立案しました。
呂不韋
戦国一の豪商にして政治の怪物。政にとって最大の政敵です。
邯鄲から子楚を秦へ戻し、結果的に政を王位に押し上げた張本人でもあります。
政と呂不韋の対立軸:
・呂不韋:金・利害・均衡による現実的な安定
・政:武力統一と法治による「戦争のない世界」
加冠の儀後の対決で、政は舌戦・内乱鎮圧・民意の獲得を通じて勝利し、呂不韋は失脚・自害しました。
李牧
趙三大天にして、秦にとって最大の軍事的障害です。
政と李牧の思想対立(45巻):
・李牧:**七国同盟**を結び、各国が戦争を禁じることで中華の恒久平和を実現
・政:七国同盟は100年後も守られている保証がなく、恒久平和には「一国」と「法律(法治国家)」が必要
会談で政は李牧案を「空論」と退け、「**秦国は武力をもって趙国を含む六国全てを攻め滅ぼして中華を統一する!!**」と高らかに宣言しました。
桓騎
六大将軍の一人ですが、政とは価値観で真っ向から対立します。
**平陽戦後の捕虜虐殺事件(64巻695話・699話)**
紀元前234年、桓騎は趙軍10万人の捕虜を虐殺しました。
政は桓騎に対し「**虐殺しろと命令した覚えはない**」と糾弾。
「**兵士の死と民捕虜の死は強く線引きをせねばならぬ**」と述べ、「我々は現六将から**白起を出すわけにはいかん**のだ」と大虐殺の悪行を強く否定しました。
桓騎は、侵略し、殺し、奪った上でその者たちと一つになれるのかと政の理想を鼻で笑います。
政は、滔々と中華統一のビジョンを語るものの、桓騎に「**絶望**」があることを見透かされます。
論戦後、政は趙兵の頭蓋骨が並ぶ荒野で**座り込み、顔を覆う**姿が描かれ、理想と現実の狭間で苦悩する姿が克明に描写されました。
楊端和
山の民の女王。政が初めて自力で結んだ大同盟の相手です。
山の民は元々秦を憎んでいたが、政の「王の道」に感銘し、王都奪還戦・蕞攻防戦・鄴攻め・趙北部攻略などでたびたび秦を救います。
山の民との同盟は、政の「かつて秦に裏切られた者とも手を結び、中華全体を一つにする」姿勢の象徴でもあります。
向と麗(家族)
向は田舎出身の宮女で、華やかな後宮では目立たない存在でした。
彼女の**純粋さや誠実な人柄**が宮廷内で際立ち、嬴政の**信念と人間性**に惹かれていきました。
二人の間には、落ち着いた時間の中で**自然な信頼関係**が築かれていきました。
王女・**麗**は、紀元前240年、嬴政が20歳の時に誕生した最初の子です。
麗は**40巻**で、嫪毐の乱の最中、樊於期の息子・樊琉期に後宮で襲われた際、母の向や陽と共に、信によって助け出されています。
嬴政は、**国を治めることと家族を守ることは同義**であると考えており、家族への深い愛情は政治判断にも優しさや配慮を加える要因となっています。
彼は政務の合間にも麗の将来を想い、**安全で繁栄した国を残すための政策**に力を注ぐ、父としての姿を見せています。
太后(母)
嫪毐の乱は嬴政によって迅速に鎮圧されました。
太后は乱への関与を問われ、**後宮の奥深くに幽閉されました**。
嬴政は、国家反逆罪を犯した嫪毐を車裂きの刑に処し、**太后との間に生まれた二人の隠し子も処刑**するよう命じました。
この母の裏切りは、嬴政の**孤独感を深化**させ、彼が法による統治を徹底する冷徹な現実主義者となる人格形成に影響を与えました。
◆嬴政(えいせい)の戦歴と年表
| 年号 | 巻数 | 内容 |
| 紀元前259年 | — | 趙・邯鄲にて誕生 |
| 紀元前245年 | 1巻 | 15歳で即位。王弟・成蟜の反乱。信・楊端和と共に王都奪還 |
| 紀元前244年 | 5〜16巻 | 王騎と初対面。「中華の唯一王」を宣言(5巻43〜45話)。馬陽の戦いで王騎戦死 |
| 紀元前241年 | 25〜33巻 | 合従軍戦。蕞で自ら前線に立ち、民兵を率いて李牧軍を撃退 |
| 紀元前238年 | 38〜40巻 | 加冠の儀。嫪毐の乱を鎮圧。呂不韋との最終対決で勝利し実権掌握。「人の本質は光だ」宣言 |
| 紀元前236年 | 46〜60巻 | 鄴攻略戦。朱海平原の戦い。鄴陥落。論功行賞で信に「李」姓を授与し将軍に昇格(59巻641話) |
| 紀元前235年 | 60〜61巻 | 呂不韋失脚・自害。什虎攻略(楚・魏との同盟戦) |
| 紀元前234年 | 62〜64巻 | 六大将軍制復活(蒙武・騰・王翦・楊端和・桓騎)。平陽戦で桓騎が趙軍10万捕虜虐殺。政が桓騎と直接対峙(64巻699話) |
| 紀元前233年 | 65〜70巻 | 宜安攻め。李牧・司馬尚による秦軍撃破。肥下の戦いで桓騎戦死。韓非子招聘 |
| 紀元前232年 | 70〜73巻 | 番吾の戦い。王翦軍敗北。田里弥・亜光戦死 |
| 紀元前231〜230年 | 73〜77巻 | 昌平君が「3つの柱」献策。韓攻略戦。南陽・新鄭無血開城。韓滅亡(戦国七雄で最初)。昌平君・李斯を韓統治に派遣 |
| 紀元前221年 | 未到達 | 中華統一達成(予想)。「始皇帝」即位 |
六大将軍制の復活
鄴攻略後の論功行賞で、嬴政はかつて昭王時代に存在した**六大将軍制**を復活させました。
六大将軍は戦場で独自の判断で行動でき、王の命令なしに戦争を開始する権限を持つという、極めて大きな権力を与えられました。
新たに任命された六大将軍:
1. 王翦(おうせん)
2. 騰(とう)
3. 蒙武(もうぶ)
4. 楊端和(ようたんわ)
5. 桓騎(かんき)※後に肥下の戦いで戦死
6. **空席**(信、王賁、蒙恬の若き三将軍の中から選ばれる予定)
この制度復活は、嬴政の中華統一への強い意志の表れであり、有能な将軍たちに大きな裁量権を与えることで、迅速かつ効果的な軍事行動を可能にする戦略でした。
◆嬴政(えいせい)の弟とは?
キングダムでは嬴政の異母兄弟の弟して成蟜(せいきょう)が登場します。
嬴政の母は王族の血統ではなく、母も王族の血を引いている自分が真の王であると訴える成蟜は、実際に1巻時点で反乱を起こしています。
しかし反乱は失敗し、最期には逆に呂不韋からハメられ屯留で反乱を起こしように見せかけられ、結果命を落としています。
史実での弟成蟜も、このような人物だったのでしょうか?
史実にも、嬴政の弟して成蟜は登場します。
しかしキングダムの成蟜とは違い、母が誰なのかは確定していません。
そして実際に屯留で兵を従え反乱を起こし、その際に死亡しています。
屯留内で自殺をした、とも言われています。
「キングダム」の成蟜の最期とは、けっこう違うイメージですよね(笑)
最期に信へ「嬴政の支えになれ」とは言っていないだろうな、とも察せられます(笑)
◆嬴政(えいせい)と漂(ひょう)との関係は?
「キングダム」1巻に登場する嬴政と顔が瓜二つであり、信の幼馴染みである漂(ひょう)。
偶然漂を見かけた昌文君により、嬴政とそっくりな顔立ちから嬴政の影武者として引き取ることにします。
その後起こった成蟜の反乱にて影武者としての役目を果たし、漂は死亡しています。
この漂と嬴政の関係は、王と影武者という関係になりますね。
実際に史実には漂は登場しておらず、キングダムオリジナルキャラクターとなっています。
◆嬴政(えいせい)の妻の向は史実でも登場?
「キングダム」では「地味宮女」と信に名付けられた向が、后として登場しています。
そして嬴政の娘として麗が登場しますが、その子以外の子女は登場していません。
史実の始皇帝の后妃や子供は、どれくらいいたのでしょうか?
結論から言うと、始皇帝の后妃や子供の史料は無く不明となっています。
ただし始皇帝が死亡した際に「後宮で子のないものがすべて殉死させられ、その数がはなはだ多かった」とか「始皇帝の公子は20人以上いた」「二世皇帝が公子12人と公主10人を殺した」という文言から、かなりの人数の子供がいた事が察せられます。
その多くの后や子供の一人が、キングダムでは向や麗という事になりそうです。
ただ始皇帝の長男に扶蘇という人物がいた史実があり、中華統一後の万里の長城建設で登場しています。
実際にキングダムでも、名前だけは登場しています。

しかしこの扶蘇が史実に登場するのも中華統一後なので、おそらくキングダムでは登場しないかなと思われます。
史実としては登場しておらずキングダムオリジナルのキャラとなっていますが、后と子の登場は向と麗だけなのかな、とイメージされますね。
◆キングダム嬴政(えいせい)の名言と名場面を紹介!

キングダムの嬴政は、クールでありカッコよく、凄まじいカリスマ性を持っています。
そんな嬴政なので名言や名場面も多く登場していますが、その中でも指折りな名場面と名言を、それぞれ紹介したいと思います。
まずは名場面から見て行きましょう!
キングダム嬴政の名言を紹介!

「人の持つ本質はー光だ」
39巻で、呂不韋と対峙する嬴政から飛び出した名言です。
天下について舌戦を繰り広げる二人。
呂不韋は戦争を行わず血を流さず、金で天下を統一すると語ります。
しかし嬴政は「それは文官の発想であり、再び戦国時代が始まってしまう」と切り捨てます。
それを受けた呂不韋は、戦とは人の営みの一部であり戦を無くすことはできない、と反論。
その反論に嬴政は「それは本質ではなく人への諦めだ」と返し、「人の本質とは」「光だ」と静かに言い切り返します。
この答えを聞いた呂不韋の目頭からは涙が溢れ出し、指で押さえる描写が登場します。
素晴らしい名言ですよね!
この名言により、呂不韋は嬴政の大きさを感じ負けを悟ったのではと察せられます。
ちなみにこの時のやり取りから、648話で呂不韋と再会した嬴政が「今でも人の正体を光だと信じていますか?」と聞かれ「もちろんだ」と応える場面が登場しています。
嬴政が呂不韋を越えた証である名言は、これからのキングダム展開にも残る素晴らしいセリフとなっています。
「中華を分け隔てなく 上も下もなく 一つにする」
王騎将軍との初対面(5巻43〜45話)で、王騎が政に「目指す王像」を問うた際の返答です。
政が「中華の唯一王だ」と即答すると、王騎は心中で「これが第31代 秦王 嬴政か!」と評しました。
さらに政は続けて「そうすれば必ず 俺の次の世は 人が人を殺さなくてすむ世界となる」と語り、王騎に「昭王よ また熱い時代が来ようとしているのかもしれませぬ」と内心で語らせました。
この場面は、嬴政の理想と覚悟を示す重要なシーンです。
キングダム嬴政の名場面を紹介!

**蕞の大演説(30〜33巻)**
合従軍編の終盤。
李牧の策で絶体絶命となった嬴政は、蕞(さい)で李牧軍を迎え討つ事に決めます。
しかし兵が全く足りない現状に、蕞の民を決起させなければなりません。
最初から門を開き、趙に城を明け渡そうとしていた蕞の民。
しかし大王嬴政の登場に、戦わずして城を明け渡す事が嬴政を裏切り秦を明け渡すことであると自覚します。
さらに嬴政の呼びかけに、趙を迎え討つ気概が生まれ決起します!
この嬴政の演説には、彼がいかに優れた大王であるかが表れています。
演説を聞いていた信は改めて嬴政の大きさに驚き、昌文君は伝説の戦神昭王を超える、と涙しながら確信しています。
この嬴政の名場面は、嬴政が始皇帝としていかに大きな器を持っているかを表す、名シーンと言えるでしょう!
何度読見返しても震えが来る、熱い名場面となっています!
この場面は2021年8月30日に放送されたアニメ3期19話にも登場しました。

原作同様、いやそれ以上の熱い演出がされており、嬴政の演説を聞いて涙し震える蕞の民のようにテレビの前で涙する視聴者が全国に現れました(笑)
やはりカラーで動き、生で声が聞こえるアニメは良いですね!
アースもこんな感じでした(泣)

数多くある嬴政の名場面でも、イチ推しな名シーンとなっています!
◆嬴政(えいせい)の物語上の役割と立ち位置
もう一人の主人公
信が「武の側」から中華統一を目指すのに対し、政は「政治・思想の側」からそれを目指す二重構造の主人公です。
『キングダム』は当初、嬴政を主人公にする予定だったというエピソードもあり、初期の段階では信よりも嬴政の顔の方がカッコいいように描かれています。
始皇帝像の再解釈
歴史上は「暴君」「焚書坑儒」で語られがちな始皇帝を、極端な環境で育った理想主義者として描くことで、新しい始皇帝像を提示しています。
作者の原泰久は史記の研究本を読み、「悪いイメージ」とは違う見方を見出したと語っています。
誰よりも戦争を憎み、だからこそ武力に走らざるを得ない王という矛盾を抱えた人物として描かれています。
「法治国家」成立の思想的中核
李斯・昌平君など法家系の人物を束ね、戦後の世界まで視野に入れて話を進める存在です。
韓攻略後、南陽・新鄭で無血開城を実現し、昌平君と李斯を派遣して「法による統治」の実験を開始しました。
これは嬴政の「武力による平和」「法治国家構想」の実践であり、今後の五国制圧に大きな意味を持つ試みとなっています。
◆実写映画版嬴政(えいせい)役は吉沢亮さん!

| 項目 | 内容 |
| 名前 | 吉沢 亮(よしざわ りょう) |
| 出身地 | 東京都 |
| 身長 | 171cm |
| 血液型 | B型 |
| 生年月日 | 1994年2月1日 |
| 年齢 | 30才(2024年時点) |
| 所属 | アミューズ |
本当にTVでもアチラコチラで見かける超売れっ子俳優な吉沢亮さんが、実写映画「キングダム」での嬴政役となっています。
最近ではとうとう始まったドラマ「半沢直樹」でも、高坂圭役として登場していましたね。
今月末(2020年8月28日)公開予定の「青くて痛くて脆い」でも、主演となっています。
本当に、むっちゃ売れてます!
この実写映画「キングダム」でも素晴らしい嬴政を演じられており、第62回ブルーリボン賞で助演男優賞、第43回日本アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞しています。
それくらいカッコいい演技でしたし、成蟜の反乱を鎮める嬴政は本当にシビレました。
それもそのはずで、吉沢亮さんは実際に小学校から高校までの約9年間剣道をされており、二段の腕前となっています。
関東大会優秀選手に選ばれた事があるくらい本格的にやっていたとのことで、ある意味リアル嬴政ですよね!(笑)
続編が決まっている実写映画「キングダム」ですが、そちらでの吉沢亮さんの演技も本当に楽しみです(*^^*)
◆アニメ版嬴政(えいせい)の声優情報
声優キャスト
・**青年期**:福山潤(ふくやま じゅん)
・**幼少期**:金田アキ(かねだ あき)
蕞の演説が描かれたアニメ話数
合従軍編(函谷関)〜蕞防衛戦までがアニメ**第3期**に該当します。
原作30〜33巻のエピソードが、3期第18〜21話(おおよそ)に配分されており、この中で政が蕞の民を前に演説する回があります。
アニメ版嬴政に対する評価
嬴政を演じる福山潤さんは、**毅然とした声色**で王としての威厳を表現しつつ、葛藤や人間的な成長を**繊細に描いている**と評価されています。
特に3期蕞の演説での福山潤の熱演は、「迫力ある長ゼリフ」「原作でも屈指の名場面がアニメで映えた」と好評でした。
呂不韋との対決(毐国の乱〜加冠の儀周辺)の回でも、「原作で長文だった思想対決を、声優陣の演技で”論戦”として見せ切った」という評価が多く見られます。
1〜2期の3DCG作画時代と比べ、3期以降で作画・演出・演技のクオリティが大きく向上し、特に嬴政の感情表現が豊かになったという声もあります。
◆嬴政(えいせい)に関するFAQ
Q1. 嬴政はいつ「始皇帝」と名乗るの?
史実では、秦王政26年(紀元前221年)に中華統一を果たした後、『皇帝』号を創設し、自らを「始皇帝」と名乗りました。
『キングダム』では現時点(77巻・856話)ではまだそこまで描かれておらず、「秦王・政(嬴政)」の段階です。
六国征服が完了したあたりで「始皇帝」即位がクライマックスとして描かれると見込まれます。
Q2. 嬴政は本当に「良い人」なの? 史実とのギャップは?
『キングダム』では、人間的な優しさ・理想主義・仲間への信頼を強く持つキャラクターとして描かれています。
一方で史実の始皇帝は、法家思想の徹底・苛酷な刑罰・反乱鎮圧などから「苛烈な専制君主」として語られがちです。
作者はインタビュー等で「史記を読み込んだ上で、別の解釈として政を描いている」と語っており、あくまで『キングダム』世界での始皇帝像として理解するのが自然です。
Q3. 嬴政は戦闘力的にどのくらい強いの? 将軍たちと比べてどう?
将軍(王騎・蒙武・楊端和・信など)と真正面から斬り合えるタイプではありません。
ただし、平時から鍛錬を怠らない設定で、下級兵士〜中堅クラスには引けを取らない武芸は持っていると描かれています。
彼の「強さ」は、個人武力よりも、圧倒的な意志力・政治的胆力・人を動かすカリスマに集約されています。
Q4. 嬴政は結局、どこまで「理想通りの世界」を実現できる?
史実上、秦の滅亡は早く、始皇帝没後すぐに反乱が起きます。
『キングダム』では、統一後の世界で政の理想がどこまで実現されるか、史実通りの急速な崩壊をどう描くかが、物語終盤の最大のテーマになると考えられます。
Q5. 呂不韋の子説は本当?
史実では、呂不韋が趙姫を妾としていた際に妊娠中だった趙姫を子楚に譲ったという記述があり、「政=呂不韋の実子」説が生まれています。
ただし『キングダム』世界では、公式ガイド等で「出産日から逆算すると呂不韋の子説は日程的に合わない」として否定的に処理されており、あくまで政は子楚と趙姫の子とされています。
Q6. 向や麗は史実に実在した?
史実では始皇帝の后妃や子供の詳細な史料は残っておらず、不明です。
ただし「後宮で子のないものがすべて殉死させられ、その数がはなはだ多かった」「始皇帝の公子は20人以上いた」という文言から、かなりの人数の子供がいたことが察せられます。
向や麗は『キングダム』オリジナルのキャラクターですが、多くの后や子供の一人として描かれていると考えられます。
◆まとめ
今回は、キングダム嬴政を史実から読み解いてきました。
始皇帝と言うと「冷酷で残忍」というイメージが強いですが、キングダムの嬴政は熱い、素晴らしい人物となっていますよね!
77巻・856話時点では韓攻略戦を完遂し、戦国七雄で初めて一国を滅ぼすという歴史的偉業を達成しました。
これからのキングダム嬴政が、どのように描かれるのか?
最後まで要注目ですよ!\(^o^)/







