「進撃の巨人」には韻を踏む場面が多々見られます。
そこには伏線が仕掛けられている場合もありますし、諫山先生からのメッセージが込められている場合もあります。
ただそのメッセージは読む側、受け取る側によって変わってきますし、具体的に言葉にするのは難しいでしょう。
今回は124話、125話に登場した韻を踏んでいる場面「セルフオマージュされている場面」を取り上げ紹介したいと思います。
さらについでではないですが、125話では取り上げていなかった「擬音コーナー」もここで取り上げたいなと!
順番に見て行きましょう!(*^^*)
◆125話・126話セルフオマージュ場面を紹介!
今回の記事はのののさんのコメントがキッカケで生まれました。
見逃しもあると、勿体なくて、こちらも共有させて頂きたいなぁと思いました。
オマージュという単語は知っていましたが、「セルフオマージュ」という言葉を初めて見たので調べてみました。
ネットで調べてみると、「自分自身が過去に制作した作品に対するオマージュとした作品の事。」と出てきました。
のののさんの言われているセルフオマージュとは、諫山先生自身が以前に登場させた場面を形を変え、韻を踏ませたかのように再登場させた描写の事を指しているのでしょう。
「ONE PIECE」の61巻表紙なんかもそうですよね!
イメージとして意味は分かっていましたが、「セルフオマージュ」とは言い得て妙な表現で深く感心しました。
これは取り上げて記事にしたいな、と感じましたよ!
のののさん!
記事のキッカケを作っていただき、ありがとうございます!
124話と125話でのセルフオマージュ場面を、みなさんと共有するためにこの記事で取り上げてみます。
まず125話から見て行きましょう。
・125話!セルフオマージュ場面を紹介!
まずはのののさんのコメントでも指摘されていたカヤと別れる直前にガビが本当の名前を伝える場面ですね。
「私の本当の名前…ガビって言うの」というセリフは、間違いなく10巻41話に登場したヒストリアとユミルの場面のオマージュですよね!
ちょっと泣きそうになるようなシーンでした(泣)
それ以外では、まず冒頭で地鳴らしの被害にあった女性が「私の家が…エレン・イェーガーのせいで」とつぶやく場面ですね。
これは79話でのコニーのダジャレのオマージュですよね(笑)
今回の深刻な場面とのギャップが凄まじい…(・_・;)
そして同じストヘス区の場面で「死んだ甲斐があったな みんな」と市民が叫ぶセリフが登場します。
これは間違いなく14話でのリコの「みんな死んだ甲斐があったな」場面をオマージュしていますよね!
むちゃ懐かしい!\(^o^)/
そしてこれはオマージュではなく「回収」と言えるのかもですが、アニの回想シーンで踏み潰したような虫を眺めるアニの描写がありました。
これは94話で戦士候補生時代のアニが虫を踏み潰している場面を回収していますよね!
つまり義父の愛の無い厳しすぎる育て方がアニをそうさせていた、という意味での回収描写だと考えられます。
オマージュではないかもですが、繋がっている描写として取り上げさせてもらいました。
では次に、124話のセルフオマージュ場面を見て行きましょう!
・124話!セルフオマージュ場面を紹介!
124話でライナーを休憩させた後に、一人でファルコを助けに行く決心をするガビの場面があります。
鏡に向かい髪を上げながら決意するガビのこの場面は、106話でのエレンの「戦え」「戦え」場面をオマージュしていますよね!
そして支部塔で巨人に襲われ、巨大な巨人を前に「もうダメだ」と絶望する新兵達の場面が登場しました。
これは2巻第8話に登場した場面をオマージュしていますよね!
この時のジャンと124話のスルマは重なりますよ!
そしてこれはオマージュではないですが、カヤを助けるガビは9巻36話のカヤを助けるサシャが重なっています。
この場面は泣けましたね!
そして新兵スルマを助けるため巨人を倒すキース教官の場面が登場しました。
これは2巻第5話で巨人を倒し巨人を踏みつけるミカサの場面のオマージュであり
4巻14話でエレン達を助けたリヴァイ兵長の場面を想起させられる場面でした。
こうやって見ると、124話からいろいろ連想させられる場面が多いですよね。
セルフオマージュだらけのように見えますが非常に味わいが感じられ、そこに魅力も感じられますよ!
「進撃の巨人」には、様々な魅力が詰め込まれていますよね!\(^o^)/
最後に125話での擬音遊びを見てみましょう!
◆125話擬音コーナー!
まずは蒼雪さんのコメントを見てみましょう!
あと、書き文字のお遊びも今回ありました。装備中のアルミンのカチャカチャ音のところ、「カルチャーなんとか」「カチル」と読めそうです。何のことかな?
「エレンの家ーガー」については、先程のセルフオマージュ場面で紹介しましたね。
おそらく意図的に入れてきたのだろうと察せられますよ。
オマージュの演出かなと。
もうひとつの装備中のアルミンのカチャカチャ音の「カルチャーなんとか」についてはWINOさんが答えをコメントしてくれています。
カルチャークラブが出たのは音楽好きの自分には嬉しいです??
「カルチャー・クラブ」のようですね!
イギリスのポップ・ ミュージック・バンドとのことです。
諫山先生がファンなのかもですね(*^^*)
蒼雪さん!
WINOさん!
コメントありがとうございます!
124話でもジャンの「カツオ」がありましたが、125話でもきっちりと擬音も入れてきていました(笑)
しかしこうして見直すと、物語の展開だけでなく演出や伏線と、本当にスゴく緻密に組み込まれていますよね。
改めて感心、というよりも見直して改めて驚愕しましたよ!
さて、126話ではどのようなセルフオマージュや擬音が登場するのか?
2月7日の発売日が楽しみです!\(^o^)/
→ 最新話から最終回までの結末から伏線・考察を全網羅!
→ 125話考察!アルミンの答えが出た発言を検証!
→ 125話考察!ジャンとオニャンコの目合わせ伏線を検証!
→ auスマートパス「ひとコマ劇場」12月優秀作品の発表!
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コメント採用ありがとうございます!
あの擬音はミュージシャンですか。なるほど、ありそうですね! 音楽を聴きながら漫画原稿を描かれる方は多いらしいので、もしかしたら今回の原稿のおともにしていたのかも?
さて、セルフオマージュって、長編作品の醍醐味のひとつですよね。長く読んできて良かった、って思わせてくれる、達成感があるシーンです。
少し違うかもしれませんが、最初の超大型巨人来襲シーンの絶望感と、ロッド・レイス巨人での勝利感の対比とかもそうでした。人類はこのレベルの巨人相手でも勝つ知恵が付いたのだと、当時は本当に達成感を感じていました。もちろんエレンがいてこそではありますが。
懐かしいシーンを想起させてくれつつ、いよいよ終盤という感じ。本当に今年終わっちゃうようですよね。
最近、人気を集めた長編作品のたたみ方が問われているようです。進撃はちゃんとたたんで終わってくれる信頼感があるので、読んできて良かったと、本当に思います。少し、いやかなりさみしいですが、きっときちんと終わらせて、何年も読み継がれる幸福な作品にしてくれるだろうと。
>類はこのレベルの巨人相手でも勝つ知恵が付いたのだと、当時は本当に達成感を感じていました
この見方面白いですね~。
このコメントを読んでオルブド区内の少年達3人を見て「あの日の俺達みたいだな」とのエレンの言葉に「あの日と違うのは僕らがいるってことだ」と答えたアルミンを思い出しました。
エレン達の、そして人類の成長ですよね。
対比による達成感を生み出す技法、なのかもですね。
>最近、人気を集めた長編作品のたたみ方が問われているようです
アニメ・エヴァを想起しましたが…たしかに全ての読者を満足させてくれる作品は皆無かもですよね。
でもこれまでの伏線回収を見てみると、進撃だけには期待しちゃいますよね!
全員は無理でもある一定の読者が満足できるたたみ方…
いや、信じています!(笑)
管理人アースが最も納得した終わりをした作品は「寄生獣」でした。
また違った終わり方になるでしょうが、期待&信頼して最後を迎えたいです!
管理人アース
セルフオマージュというのは、懐かしい
場面を再発見するという面白さがあって、
巧い手法です。
ただし! これを何度もやってしまうと、
またか、ネタ切れかと 評判を落とすリスク
も持っています。
そこをあえて 今後もセルフオマージュを
出してくるのか興味深いです。
諫山先生の演出が、本当に上手いんですよね!
これからもまた探したいです!(*^^*)
管理人アース
失礼致します。コダヌキでございます。
記事作成お疲れ様です。
セルフオマージュもですが、アースさんの “韻を踏む” とい
う表現も素敵で的確です。和歌、クラシック音楽、小説、海外
ドラマ、洋画でもまさに韻を踏んで反復する表現を用います。
諫山先生の表現力は壮大ですね!
抑も三重の壁が反復そのものです。既視感のある場面が三重
の壁のように連なり韻を踏み、円を描くように繰り返されます。
個人的に年表を作成した際、私は始祖ユミルが1857年前
に巨人化する以前から、同じような歴史や場面が繰り返されて
いたのではないかと考えました。繰り返される度、加害者と被
害者の立場が入れ替わっているようにも読めます。
韻を踏むように場面が反復されるなら、『無垢』が飛行船から
投下された時のように、大陸へ渡ったエレノザウルスと壁の巨
人達も空から攻撃される可能性があるかもしれません。あくま
でも可能性ですが。スラバ要塞戦後、マガトが元帥に進言した
《巨人が航空戦力を見上げるしかない状況》が起きるのではと、
妄想しています。
失礼致します。
>大陸へ渡ったエレノザウルスと壁の巨人達も空から攻撃される可能性が
最高ですね!素晴らしい予想だと感じました。
同時にコダヌキさんが本当に進撃に好きなんだな、とコメントから感じました。
>和歌、クラシック音楽、小説、海外ドラマ、洋画でもまさに韻を踏んで反復する表現を
本当にそうですね。そしてその韻が心地よく感じられるんですよね。不思議ですが。
一時期ハウスミュージックを好んで聴いていた時期があったのですが、まさにそんな感じです。
輪廻転生もある意味繰り返しですし、ループもですよね。反復とは人にとって切り離せない現象ですし演出としては非常に効果的な表現だと感じます。
地鳴らしに対する世界連合の攻撃展開、今から楽しみです!\(^o^)/
管理人アース
こんにちは。
セルフオマージュという用語、知りませんでした(*´ω`*)
幾つかのシーンで表現の反復に気がついてはいましたが、今回のトピックで反復が結構あることが分かって興味深かったです、ありがとうございます(*^ω^*)
・・・
おそらく今後もセルフオマージュが使われるでしょうが、
トピックを拝見していて、ふと違った形でのセルフオマージュの使われ方を想像してしまいました。
セルフオマージュも、デジャヴ(既視感)もフラッシュバックも、過去のシーンを今現在のシーンに重ね合わせるものですが、
ひょっとしたら、過去の回想シーンや過去の出来事の説明で、今現在や近過去のシーンが、時間順序的に逆の形でセルフオマージュされる、そうした可能性を想起しました。
・・・
ここは自分の推測/仮説になってしまいますが、845年以降、今現在にかけて起きていることと、よく似たようなことが、「巨人大戦」の時に起きていたのではないだろうか?と観ているからです。
ざっくりと、エレンがやろうとしていることを、奴隷の境遇(その真の原因である巨人の力)からの人類の「解放」であるとすると、(始祖ユミルを含む)
巨人大戦の時も、第145代フリッツ王は、奴隷の境遇にあるユミルの解放を志して試みたものの、ユミルの民の内部での分裂や離反/裏切りによって、孤立して始祖の地であるパラディ島に退却し閉じこもることになったのではないかと。
(諌山先生インタビューによると、マーレ編以降は、「奴隷の物語」ということであったので)
既に出てきているシーンが、巨人大戦の謎解きのシーンでセルフオマージュされるのではないかと。
だとすると、ヒストリアが王家の秘密や巨人大戦の実相について語るより前に、既に多くのヒントがシーンとして登場しているのかもしれない、と想像しました。
類似のシーンの挿入に、リマインド(再認識)とディファレンス(相違)を喚起する効果があると見れば、
・・・
巨人大戦での失敗と、今回の第2次巨人大戦での成功の可能性とがシーンの反復によって対比されることになるのかもしれない、と。
巨人大戦についての情報がとても少ないので、セルフオマージュの観点で、読み返してみようと思いました。
ーーーーーーーーーー
井筒さんのコメントを読み、125話でアルミンが「この巨人の力を巡って争い続けた2000年の歴史を繰り返すことだ」「この小さな島で」というセリフを想起しました。
もしかしたらマーレ編以降が「巨人大戦」をコンパクトに描いているのかもしれないですね。
歴史は繰り返すではないですが、どこかでそのように示唆する描写があったら嬉しいなと感じました。
管理人アース
二つの場面であえて同じ構図を使うことで、それらの差を描くテクニックですね
そう考えると、「値踏み」のシーンが印象的です
初期の回でジャンがエレンに「値踏みする権利くらいあるだろ」を、シガンシナ決戦後にジャンが言われる側になってしまう、というシーンがありました。
ジャンの成長ぶりと同時に、かつての自分の姿を突きつけられる気持ちが描かれています。
その後フロックがジャンと違う方向に進んでしまうことも含めて、名場面の一つです
>ジャンの成長ぶりと同時に、かつての自分の姿を突きつけられる気持ちが
たしかにあのシーンは印象的でしたね。
アルミンの「フロックは正しい」も強く印象に残っています。
諫山先生の演出は最高だなと感じますよね!
そしてその後のフロックが進む方向をも示す伏線であったと、今なら分かりますよね。
本当にどこまで緻密に計算されているのだろうと、計り知れないですよ!(;´Д`)
管理人アース
団長殿、いつも更新お疲れ様です。
セルフオマージュなる言葉があった事すら知らなかった自分・・・。
そう言われてみれば結構出てきますね。
過去までさかのぼればまだ出てくるかも。
ガビの「待ってろよファルコ」のシーンはエレンとガビの共通性を示唆する伏線だと思っていましたが、セルフオマージュって線で回収されるのかもしれませんね。
カルチャークラブの擬音も懐かしい。
自分もレコードを買って持ってるし、この当時が一番洋楽に慣れ親しんだ時期だったなぁ(遠い目)
>カルチャークラブの擬音も懐かしい。
管理人アースは全く知らなくて、検索で調べて初めて知りました。
諫山先生はけっこう多ジャンルに渡り聞いている感じですよね。
神聖かまってちゃんとか。
勉強になります(*^^*)
管理人アース
こんばんわ
セルフオマージュ…私も初めて聞いた言葉ですが、それの言葉が指すもの自体はなんとなく認知していました。
「あぁ、このシーンはあの時のシーンのやつだな」みたいな感じで。
しかし、思ったよりも多いですね!言われてみれば確かにですよ!危うく気づかない所でした。
おかげで新たな楽しみ方が増えました!
これまで記事として取り上げてこなかったですが、「言われてみると」くらいの描写はけっこうあると思います。
そのような見方で読み返すのも面白いかもですね(*^^*)
管理人アース
早速、ありがとうございます!
コメントまで取り上げて頂き、恐れ多いです…ありがとうございました!
124話のミカサがイェレナの目の前で、巨人の項を削ぐシーンも2巻の表紙に似ている様に思えました。これは、違いそうですね…
見る人によって、これもそうかな?みたいなシーンが色々ありそうですね。
来月以降は、夜のシーンだと、ウトガルド城やシガンシナ奪還前の辺りが来るのかなと、妄想しております。楽しみです!
こちらこそ、のののさんのコメントがキッカケでこの記事は生まれました。
ありがとうございます!(*^^*)
>来月以降は、夜のシーンだと、ウトガルド城やシガンシナ奪還前の辺りが来るのかな
おお、なるほどですね!
もし夜に壁の中の巨人達が止まったら、ミカサが立体機動で顔の近くまで来て「…生きてる」をやって欲しいです(笑)
管理人アース