進撃の巨人

【進撃の巨人】エレンの地鳴らしは幼少期の凶暴性に繋がるか検証!131話少年エレンは1話の?

131話にて始まった地鳴らしの蹂躙。

世界を破滅させてしまう地鳴らしを起こしたのは、間違いなくエレンです。

そしてエレンが地鳴らしを起こした理由は、1話からエレンが望んでいた自由を手に入れるためです。

それは分かります。

しかしその自由を手に入れる為に世界を滅ぼす選択をするか、となると読者もシックリは来ないでしょう。

「パラディ島の仲間の為」「やらなければ島が世界に滅ぼされるから」という理由でもあるけれど、「ガッカリした」発言から「自分のため」という理由が強く描写されているのは、事実です。

つまりは、自分が自由を得る為に地鳴らしを選択した、という事でしょう。

となると、エレンはエゴで地鳴らしを起こしたということになるのでしょうか?

そう考えていくと、「少年エレンの凶暴性」にも繋がる!?

検証してみましょう!

◆エレンの地鳴らし選択は少年時代の凶暴性に繋がるのか?

erenyuugai

「進撃の巨人」第6話「少女が見た世界」より

エレンの地鳴らし選択には、少年時代に見せた気性が関係しているのか?

そんな考察をmadyさんからコメントでいただきました。

見てみましょう!

初期の話を読み返したりしているのですが、幼少の頃のエレンは残酷(凶暴)な面があったと思います。ミカサとの出会いの第六話少女が見た世界。巨人に壁を壊される前からエレンには底知れない所があったんじゃないでしょうか?
確か以前アースさんも何かで考察されていたように思います。雲の下は残酷な世界なのに無邪気に自由だと口にしてるエレンも有害な獣を駆除したというエレンも同じ道理で動いている気がします。
本人が言うように、生まれながらにしてこうだったという事でしょうかね。

これ、たしかに現在でも回収されていない伏線としてアースの中でも残っています。

エレンの凶暴性については、この辺りで考察していますので、見てみてください!

マンガとして読むと、ミカサを救う為に強盗に立ち向かったエレンというのはカッコよくむしろヒーローなのですが、「有害な獣を駆逐した」という発言は明らかに凶暴過ぎるだろうと感じますし、異常です。

むしろ「何かの伏線なのかな」と感じていました。

そして131話でエレンが地鳴らしを起こした理由が「ガッカリした」発言から、「壁を越えても敵がいて自由を得られなかったから」と分かりました。

もちろんいくつかある理由のひとつなのでしょうが、今回の描写から「かなり大きな理由」であることは間違いありません。

この選択をするエレンの理由として第6話の「エレンの凶暴性」が描かれていたのではないか?

たしかに、このようにも読めますよね。

madyさん!

素晴らしい考察をありがとうございます!

madyさんの言う通り、この見方をしていくといくつかの描写の意味合いが変わってきます。

たとえば、第6話の強盗からミカサを助けるシーンを121話記憶ツアーでエレンとジークが見ている場面です。
2019-09-06_055321

「進撃の巨人」第121話「未来の記憶」より

エレンは「奪われるくらいなら奪う」という気性の理由が「生まれた時からこうだった」と語っています。

これが「エレンの凶暴性を表している」、という読み方もできますよね。

さらに120話では、エルディア人安楽死計画を実行せず世界を滅ぼす選択をする理由を、エレンは「オレがこの世に生まれたからだ」とジークに説明しています。
2019-08-08_054156

「進撃の巨人」第120話「刹那」より

これも「自分が自由を得る為なら世界を滅ぼす凶暴なオレが生まれたからだ」という意味にも受け取れます。

このようにエレンが地鳴らしを起こすこと前提で読むと、自由を得るためにラムジーのような少年も含めて滅ぼす選択をするようなエレンの凶暴性が示唆されていたのようにも読めます。

その異常性については、今思えばナイル師団長も指摘していました。
ナイル・ドーク

「進撃の巨人」第19話「まだ目を見れない」より

5巻19話で「9才で強盗3人を殺しており、人間性に疑問を感じる」と説明しています。

作中のこのナイルの説明は、「これは異常なことですよ」と諫山先生がポイントとして取り上げているようにも読めます。

6巻26話では、リヴァイ兵長もエレンの異常性を指摘していました。

「進撃の巨人」第26話「好都合な道を」より

これらの作中でのエレンの異常性、凶暴性が伏線であり、地鳴らしを起こす伏線として回収されるのかもですね。

次にエレンの凶暴性が初出現した6話と131話の描写を比較し、別角度から考察してみます。

◆「自由だ」少年エレンの描写の意味を検証!

「進撃の巨人」第131話「地鳴らし」より

131話で地鳴らしを起こした光景を見て「自由」を感じているエレンが登場しました。

このエレンが少年の姿として描写されていた事には、驚きましたよね!

このエレンが少年になった事については様々な理由が考えられますが、ここでは「このエレンがいつ頃のエレンなのか?」を検証してみましょう。

服装を見ると、ミカサを助けた時のエレンと同じ日のようにも見えます。
erenyuugai

「進撃の巨人」第6話「少女が見た世界」より

ただこの時のエレンは、マフラーをしています。

となると131話少年エレンは、ミカサにマフラーを渡した後のエレンという事になるように感じます。

そしてグリシャから貰った地下室の鍵をしていません。

ということは、「ミカサを助けてから壁ドン日までのエレン」という事になりそうです。

これに合致する時で作中に登場しているのは、第1話のエレンですよね。

「進撃の巨人」第1話「二千年後の君へ」より

比べてみると、服装も同じです。

「進撃の巨人」第1話、131話より

もしかしたら、131話で「自由だ」と言っているエレンは、第1話時点でのエレンなのかもですね!

生まれながらに凶暴性を持ちミカサを助けることで発現し、第1話で母カルラを捕食され蹂躙された事により最も自由を強く求めたのが第1話時点だったのかな、とも感じました。

今回の考察で、以下の事が考察できました。

  • 第6話にて描かれたエレンが持っている凶暴性は地鳴らしに繋がっている
  • 131話の少年エレンは第1話のエレン
  • さてさて、エレンの凶暴性が回収され、131話少年エレンの意味が回収される時が来るのか?

    要チェックですね!\(^o^)/

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    POSTED COMMENT

    1. 寸劇の小人 より:

      詳細なつじつまのない100%妄想の類ですが・・。
      地ならしの中をウロチョロしつつ「ごめんなさい」とか言ってる(かもしれない)始祖ユミルを見ていて、どうもコイツ怪しいな・・と思えてきた今日この頃です。

      実は、エレンを裏で操って、自分を意図的に解放させたのはユミル自身ではないかと。王家の命令に逆らえないなんらかのシステムを、エレンを使ってチート的に解除して。ユミルの力ならループとかもできそうな気もするので、エレンが死なずに自分を解除するのを何度も何度もやり直しつつ。

      なんらかの理由でユミルが地ならしを望んでおり、「エレンが地ならしを選択しなかった時間軸」から「あかんやろー。ハイ、もう1回やり直し!」で「行ってらっしゃいエレン」とか。。

      あの自分の意思ゼロみたいなユミルが、そんな策士かどうか分かりませんが。ハルキゲニアを身代わりのエレンに譲ってもう出てこないわけでも無さそうなので、何かしら秘密が残ってそうな気がしています。

      • >どうもコイツ怪しいな・・
        始祖ユミルの次の登場で分かるかもですね!
        エレンに目覚めさせられたユミルちゃんの言葉が聞きたいですよ。

        管理人アース

    2. 恥垢種 より:

      アース団長殿、お疲れ様です。
      言葉尻を捉えて申し訳ないですが、エレンの凶暴性の凶暴と言う言葉に違和感を感じるので、、、。凶暴性を検索しました。
      性質が悪く、荒々しくたけだけしいこと。または、凶悪で乱暴なこと、とあります。いずれも悪と言う言葉がでてきます。
      では、エレンのミカサ救出は悪ですか?例えば、ハリウッド映画などでは、簡単に犯罪者を撃ち殺しますが、悪ですか?ので、凶暴は違うと思うし、異常でもないと思います。
      彼なりの正義の元に、暴力で解決しようと考える傾向が強いのでしょう、ただし、エレンから暴力を始めるのは少ないと見てます。あくまでやられたから、やり返すと見ています。レベリオ襲撃も元をただせば、壁ドンからです。逆にアルミンは言論を持って説得、解決する傾向にあると言うことだと思います。
      ただ、10前後の子供にやれるかと言うと、中々出来ないでしょうね。意志の強さ、決断力、ミカサを絶対に助けると言う思い、その辺りが強くないとできないでしょう。それは個体差というか、彼の個性と思います。だから、地ならしも出来るんだろうと思います。
      まあ、暴力と言論交渉は国の外交を織りなす二本柱ですからね、この辺はうまく人を使って表現してるのでしょうね。ようは、エレンは交渉の余地なしと見てるが、ストッパーズは余地ありと言う構図でしょう。問題は相手側・世界の大半は余地なし、駆逐すべしと見ているところです。私はエレンより、こちらの方が厄介だと見ています。地ならしの歩みを止めても、世界の意識は変わらないと見てます。グロス曹長が典型的な世界人類でしょう。凶暴性から横道にそれましたが、結論はエレンは暴力的傾向はあるが凶暴性はないです。以上、言葉尻の話でした。

      • >凶暴性の凶暴と言う言葉に違和感を感じるので、、、。
        凶暴と凶悪は違うと思っていて、管理人アースの中では「悪」というイメージは持っていません。
        ただ「異常」とは感じています。ナイルが言ったように。
        いっぽうでアルミンが「良い人」という言葉を論じたように良い人が誰かにとっての良い人であるならば、悪い人も誰かにとっての悪い人なのだろうと考えています。
        悪もそうかなと。

        >エレンのミカサ救出は悪ですか?
        救出は悪ではなく正義だと捉えます。
        ただ「殺すこと」を正義かどうかは難しいところです。もちろん正当防衛と考えていますが。
        この感覚は宗教や国によって変わってくるところでしょう。そうなって来ると「悪」と「正義」も変わってくるでしょうし「誰か」によっても変わってくる事だと管理人アースは考えています。

        >結論はエレンは暴力的傾向はあるが凶暴性はないです。
        暴力性、と言っても良いかもしれませんね。
        この辺りの回収が非常に楽しみですよ!性格、性質というところでスルーされるかもですが。

        管理人アース

    3. ユミル・イェーガー より:

      こんばんは。

      前出の井筒さんのコメントに触発され、またまたワガママ妄想理論を書いてみます(笑)

      一般的に、過去(原因)→未来(結果)という因果関係がありマスが、
      井筒さんもおっしゃっているように、進撃では、『道』というシステムをつかって、
      未来(結果)→過去(原因)という逆因果関係が描かれようとしています。

      私のヤバい妄想は、この2つの因果関係を、新たな世界線が《発生》する、あるいは《分裂》する、あるいは《置換》されることなく、同一世界線として描かれるというプロットです。

      121話と122話の「記憶ツアー」時点でもコメントしておりましたが、
      『過去・現在・未来』は『ひとつ』というプロットです。
      『ひとつ』とは『今(この時)』を指しています。
      『今(この時)』は、移り行く度に、同時に『過去と未来』を作り出します。
      そして『道』は『今(この時)』を起点に過去にも未来にも繋がっています。

      「過去⇔現在⇔未来」というセットで「今」です。

      「過去」→「現在」→「未来」 ではなく、

      「過去⇔現在⇔未来」→「過去⇔現在⇔未来」→「過去⇔現在⇔未来」

      スミマセン。コレはあくまでも、諌山先生が設定しているプロットは、こんな感じなのかなぁ・・
      っていう妄想です。(笑)

      「進撃の巨人」は哲学とも、心理学とも言われ、諌山先生のメッセージは「仏教の経典」のように深いものです。

      『座標』や『道』がスーパーコンピューターのクラウドネットワークを駆使したようなモノであるならば
      『過去と未来の記憶ツアー』は『ビックデータとAIによるVR体験』になります。

      まさに、『宗教と科学の融合』ですね。

      • 現在の経典、みたいな作品ですよね。
        読み手側により意味も変わってくる、非常に稀有な作品ではと感じています。
        アニメも含め、これからのラストスパートに期待ですよ!\(^o^)/

        管理人アース

      • ユミル・イェーガー より:

        少しだけ、補足します。

        原因(過去)→これから行う選択(現在)→結果(未来)

        これから行う選択(現在)によって、結果(未来)はおのずと変わります。

        これから行う選択(現在)によって、原因(過去)は変わりません。物理的には。

        しかし、原因(過去)の意味合い・位置づけ・役割が変わります。
        同様に、結果(未来)の意味合い・位置づけ・役割も変わります。

        過去が未来に干渉するのではなく、
        未來が過去に干渉するのではなく、
        現在の『選択』が、物理的ではないですけど、過去にも未来にも干渉しているのです。

    4. 地下街出身。入団後逃亡、のち鍵の所有者であったことをこくはく… より:

      とってもお久しぶりです…進撃調査兵団の精鋭が揃ってらっしゃいますね (^-^
      作品もそろそろ「宴もたけなわ」という感じで。

      うーんまぁ、確かに進撃にはまだわからない点も残されているので、100%ループ説を否定するのも難しいですが、
      物語が本当にそのオチ(ループ)に向けて進んでいるとするならば、
      ラストにループが起きることによって、そもそもなぜ木偶人形の巨人が人間を食べるのか、
      始祖ユミルは何故こんなにも永い時を囚われていなければならなかったのか、
      エルヴィンは何故死んだのか――ここまで積み上げてきたストーリーが「何故こうだったのか」の、すべてが解けねばなりませんが

      最後にループしたからといって、そう、どうなるとも思えませんよね…?
      ちなみに私はもう28巻であらかた解きました。お先です、皆さんも頑張ってw

      …アース団長があまりに熱心に北欧神話とループ説から進撃を解こうとされているので、
      3年前だか、最初にここへ来させて頂いた時からずっと言えずに
      隠匿していた情報があるのですが(汗

      進撃という作品はある、古いアニメ作品(難解作)をなぞらえているのです…
      ほか古い少女漫画も…。北欧神話よりむしろこの2作が真の進撃のオマージュ元No.1、2となります。(どちらも勿論ループものではありません)
      (ただオチにトリック(?)要素はありますね――進撃のラストに〝ある不思議現象〟は
      起きると思います。恐らくは「目に見える」形で…。)

      もしも進撃ラスト、作者が無難にまるく終わらせないで「おい何だったんだこの話は!?!」と
      読者のブーイングと座布団が飛び交うことになったら
      逆に「なんとか解いてみてよっ!」という諌山先生からのメッセージ(無茶ぶり←。。)ですので
      作品が完結してもまだ熱意のある方は――必ず解ける作品ですので
      がんばってあげて下さい。(^-^)

      …そうですね、せめて進撃のアニメが最終回を迎えるまでに、どこかでアレの再放送があって
      調査兵団の生き残り(笑)の皆さんで、毎週それを視聴できたらいいのですが。。
      『ガンダムW』なんです
      ――ただ、進撃を真剣に解こうと思ったらこれ1本では、まだ
      無理なんですけどね。(この監督の作品をぜんぶ見ないと…。。)
      (一般の十代青少年にはやや難易度が高すぎ、むしろプロ作家さんに非常に人気の監督さんです)

      しかし、「鳥」はそろそろ頑張って解きましょうか皆さんw
      これは荒木監督の切なる遺言でもありますので(←勝手に殺すな)。
      皆さんはずーーっと、見てきた筈です。第1巻の1話から――白と黒の〝鳥〟を。
      白と黒の〝翼〟を…

      さて。信じて頂けたのかは知りませんが――とりあえず〝鍵〟は、確かに皆さんにお渡し
      しましたよ?
      …あぁよかった……これで肩の荷がすこし下りました。あぁ~ビビった。
      「ち、あいつ〝鍵〟を持ったまま黙って逃げやがったな!」とか――わたし絶対、今ごろ
      諌山先生にエアで睨まれてるわ、とか…最近、最終章をようやくまとめて読んで
      軽く血の気がひきました。。

      (すみませんオマージュの「意味」はわかったんですが〝意図〟が――中盤段階ではイマイチ
      読み切れなくて…。えーとこれって…どうすんだべサ??とか思っ)
      (/ω\);;アワアワアワ
      (皆さんが最終章を楽しみにくいのも、私の判断がトロかったせいかも。。ごめんなさい……)

    5. 井筒孝庵 より:

      おはようございます。

      お題に即して参ります。論点は二つあって、

      【論点1〜フル地鳴らしの必然性】

      > これらの作中でのエレンの異常性、凶暴性が伏線であり、地鳴らしを起こす伏線として回収されるのかもですね。

      同意です。

      また、エレンの性質は、進撃の性質に最も合致していて、ある意味で選ばれた究極のホルダーであるかに観ています。

      自分は動機を含めここまでやるかと半信半疑でしたが、こうして振り返ると今に至る必然性は描かれていたと思われます。

      【論点2〜少年エレンはいつのエレン?】

      > もしかしたら、131話で「自由だ」と言っているエレンは、第1話時点でのエレンなのかもですね!

      とても興味深いです。

      エンディングへの想像を喚起させます。今の世界線での凄惨な戦いと巨人の力の消滅を経た後、収斂先の新たな世界線で戻っていく場所(と時間)は、第1話なのだろうという推測が強まっています。

      2000年前の始祖ユミルから、非日常的な“お帰りなさい、エレン”という言葉、その時点でのミカサからは、日常的な“起きなさい、エレン”という言葉が重なり合い、

      目を覚まして涙しながら周囲を見回すエレンの視界には、壁がない広々とした風景が入り、それが大人エレンが見通した“あの風景”に重なり合っている、

      そんなエンディングを想像/妄想しました(*^ω^*)

      ーーーーーーーーーーーーーー

      • 井筒孝庵 より:

        続きというか補足です。

        平たく言ってしまうと、壮大な「夢オチ」かなと思っています。夢オチは、一般的には禁じ手ですが(*^ω^*)

        それをどう評価/解釈するか?は、SF的な設定にかかると思っていて、自分的には夢オチはありです。

        小難しくなるので、分けて投稿しましたが、

        もしも第1話に戻る、としても、

        エレン達や読者が体験した進撃の物語は、存在していて、存在するという点では、夢オチの夢ではないということになります。

        《問》 第1話に戻った時点で存在しなくなった世界(世界線)が、どのように存在に存在しているのか?

        《答》 それは、《虚時間》の上に存在している、ということに。通常、存在する・しないは、《実時間》の上で考える/決められますが、全ての「可能な世界」が虚時間上で実現していて存在しますが、それぞれの確率の大きさが異なっていて、全てを合成して(Wick回転で)実時間上に投影した時に、存在するものが確定する。

        • 井筒孝庵 より:

          補足で続きます。

          夢オチが夢オチにならないためには?

          前述の虚時間上に在るという解釈と観点を変えてみます。

          《問》 世界線はどうなってしまったのだろう?

          《答》 虚時間上に実在しているという前述の見方の元では、実時間上で、巨人の力があった進撃の元の世界線が、巨人の力のない新たな世界線に収束する、となります。(虚時間で出現の頻度が大きい世界線が、実時間上で唯一的に定まる)

          観点を変えると

          《問》 (再掲) 世界線はどうなってしまったのだろう?

          《答》 (別観点) 進撃の世界の特性として、未来が過去に影響を及ぼすという《逆因果関係》を想定してみましょう。するとどうなるか?と言えば、未来が変わることによって、過去が一挙に更新されてしまうとなります。世界線がどうなるか?と言えば、巨人のいる世界線が消滅して巨人のいない世界線に置き換わる、となります。(消滅は実時間上で。消滅する巨人史も虚時間上には在ります)

          《まとめ》

          ・ 夢オチは、それが起きていなかったということが前提になりますが、逆因果関係という仕組みを認めてしまうと、未来で起きたことなので、普通の意味での夢オチにはなりません。

          ・ ループものやタイムトラベルものでは、過去→未来という因果関係を暗黙の了解としています。だから、やり直すという場合、過去に戻って変えるということになります。ほとんど全てそれと言ってよいでしょう。

          ・ ところが、逆因果関係を認めると、必ずしも過去に戻る必要はなく、未来を変えると過去が変えられる

          ・ もちろん、逆因果関係の元では、未来が過去に干渉します。過去に介入したという捉え方もできますが、その場合だと、干渉/介入が行われた時点から世界線の未来が変わります。介入/干渉前のことは変わらない。

          ・ ところが、未来→過去の逆因果関係では、1)未来が変わると過去が変わる、2) 介入/干渉以前の過去もごっそり変わる、となってきます。

          ・・・

          であるとすると、もしも第1話に戻った時、どのようなことが起こり得るでしょうか?

          ・ 現在進行中の時間線で、巨人の力が消滅すると、過去に遡って巨人の力がない世界線に更新されて、目覚めたエレンが周囲を見回した時、「壁のない開けた風景」が目の前に広がる、ということが起こり得ます、(大人エレンが観た“あの風景”はそれかもしれない)

          ・ それだけでなく、過去を含む世界線の更新なので、a)第1話に戻った時点でのエレンは人身売買業者を殺すことなく、b) ミカサはアッカーマンの能力に覚醒することなく、ミカサの両親も健在で弟も元気でいる、などということが起こり得ます。

          ーーーーーーーーーーーーーー

          • 井筒孝庵 より:

            図式化しておきます。

            【一般的なタイムトラベル・ループ】

            ーーーーx過去ーーーーx現在ーーーーx未来ーーーー

            ・ やり直すという場合、未来/現在から過去に戻って、そこで何かを変えることで、過去以降の世界線が変わります。

            ・ それでもうまく行かなかったら、また戻って、違うことを試みる。その繰り返し。

            ーー(旧世界線)ーーx過去ーー(新世界線)ーーx未来

            ・ こう(↑)なりますが、介入した過去のところで、旧世界線が新世界線に《分岐》すると考えれば、(量子)並行宇宙、分岐せず変わると考えれば、(動的)直列宇宙です。

            ・ 並行・直列のどちらのモデルも設定としてありですが、共通点は、介入/干渉があった過去から先が変わるというところ。過去→未来の因果関係が、暗黙の了解としてあります。

            ・・・

            一つの仮説に過ぎませんが、進撃で「逆因果関係」を認めるということは、未来→過去へと影響が及ぶということです。

            ーーーーx過去ーーーーx現在ーーーーx未来ーーーー

            ・ 感覚的には実時間を逆行するというように捉えてもよいでしょう。← 結果が原因になる。

            ・ この逆因果関係だと、過去に介入/干渉した場合、変わるのは、過去→未来だけでなく、もっと過去←過去の《両側》で変わります。旧世界線も無くなります(↓)。

            ーー(新世界線)ーーx過去ーー(新世界線)ーーx未来

            ・ 因果関係と逆因果関係とが並列しているこの場合は、過去への干渉/介入によって世界線は、分岐するというより、新たな世界線が《発生》する、あるいは《分裂》する、あるいは《置換》されると言ったらよいでしょう。

            ・・・

            《問》 通常の因果関係と合わせて、逆因果関係を仮説/想定することは、適切なのでしょうか?

            《答》 幾つかの状況証拠によって、そう考えざるを得ないだろうと思っています。

            《考え方》

            ・ 始まりが始祖ユミル、終わりがエレンで、方や《隷属》、方や《自由意志》で、両極端をなしています。同時に進撃は始祖の一部でもあるので両者は《陰陽の対》をなしているとも言えるでしょう。

            ・ 始まりである始祖ユミルは、過去→未来に影響を及ぼします。本人には主体性が希薄なので、専らリクエストに応じて巨人の力を供給するという形で。

            ・ エレンは、進撃の能力により、過去に干渉/介入している。

            ・ 進撃の世界は、両極端の特性を持つ二人から、過去と未来の両側から、絶えざる干渉/介入を受けているのであろうと(↓)。

            x過去(=ユミル)ーー(干渉→)ーーx現在ーー(←干渉)ーーx未来(=エレン)

            ・ 世界線の両側に、ユミル・エレンという「初期条件」があって、因果律・逆因果律に従って時間発展している。同じことを言い換えると、世界線の両側に二つの強烈な固定点が「境界条件」としてあって、その間の世界線は、相互の干渉で動かし難いものになっている。この状態を一言で言い表すと《運命》ということになります。

            ・・・

            《問》 その運命を変えることはできるのだろうか?

            《答》 世界線を強烈に制約/拘束しているのは、ユミルとエレンなので、両者を消滅させれば、世界線、従って運命は変えられるとなります。

            《問》仮に、エレンが絶えず過去に干渉/介入してきたとすると、可能性としてどういうことが想像できるだろう?

            《答》 未回収の謎に、845や巨人大戦の謎がありますが、地鳴らしという形で、エレン(進撃)が世界制覇を試みてきた、1回目、2回目と失敗して、今回が三度目の正直。エレンは壁外に人類がいてガッカリしていましたが、まだ滅びていなくてガッカリした可能性もあるでしょう。

            《小問》 壁内巨人群を用意していたのはいったい誰だろう?

            《小答》 進撃かもしれません。進撃は始祖ユミルの一部なので、始祖ユミルの潜在意識ということになるのかもしれません。

            《小問》 過去に進撃を止めたのは誰だろう?

            《小答》 それがヒィズル将軍家ということなのかもしれません。ミカサが止めるとすれば、三度目の正直。

            ーーーーーーーーーーーーーー

      • >壁がない広々とした風景が入り、それが大人エレンが見通した“あの風景”に重なり合っている
        メッセージ性溢れるエンディングですね。
        いや、あり得るかなと!
        面白いです(*^^*)

        管理人アース

    6. リヴァイ大好き より:

      なんだか展開についていけなくてしばらく傍観者やっていましたけど、凶暴で自分の想いのためなら全世界を敵に回すキャラが少年漫画の主人公の設定を許せるかと言うと許せはしません。
      昔は病んでいたり、精神に変調をきたしている人物は、排除の対象になっていたと思いますが、今はどんなキャラも個性として認めようという風潮です。その風潮に対しての挑発のために作られたキャラなのか、誰しも心の奥底に隠し持っている負の気持ちの抑止材にしたいのか、最終的に誰もが納得できるエンディングが待っているのか。
      希望としては、ーしかたなかったーの応酬を対話のアルミンが、納得できる方向で納めてもらいたいですね

      • >アルミンが、納得できる方向で納めてもらいたいですね
        座標でアルミンと対話する展開が来るのかな、とイメージしていますのでどう納めるのか期待です(*^^*)

        管理人アース

    7. 和銀 より:

      こんばんわ🌔アース団長
      酷暑お見舞い申し上げます
      コメントまた消えてしまって(もはやお約束😭)
      簡単に書きます
      1 エレンの凶暴性はやはり異常 子供が大人を殺すくらいの異常さ
      2 グリシャは人殺しを咎めていない むしろ継ぎの継承者であるエレンを心配しているようで 親としてどうなのか?(ミカサちゃんを助けたのはよしとするとして💦)
      3 記憶ツアーのエレンこの場面をジークに見せ自分も納得させてるようにもみえる
      4 グリシャをそそのかすエレンは 納得出来ない 凶暴エレンなので大人エレンに子供エレンが内包されているようなイメージ
      5 大人と子供 エレンは乖離している 地鳴らしはやはり子供エレンがしているかも
      6 進撃の巨人の継承者は先がみえるため代々継承者が決まっていた
      7 愛せよは未来からのすべての進撃の巨人へのエレンのメッセージであの時(木で寝ているエレン)はそれを受け取った日
      8 やはり凶暴な魂は始祖ユミルから乖離した魂のひとつで憎しみで地鳴らしが起こっている
      9 憎しみではあるが自由になりたいという原始的欲求のため始祖ユミルと共に成長中では?
      10 やはりミカサを助けるシーンはエレンの凶暴性とミカサを含めての(頭痛の原因の一つ)大事な伏線
      失礼いたしましたm(_ _)m

    8. 巴里の恋人@アース調査兵団分隊長 より:

      団長殿、いつも更新お疲れ様です。

      カルラが「あの子はだいぶ危なっかしいから…」とミカサに言っていたのは、紛れもなくこの部分でしょう。
      エレンを諫めるグリシャに向かってつっかかる(有害な獣を駆除したの部分です)エレンは、端から見てもちょっと常軌を逸しているように見えます。

      121話でそんな少年時代のエレンが再クローズアップされたのはなぜだろうと考えていましたが、今思うと131話の地鳴らし実行の為の伏線だったのだろうとも思います。
      問題は1話のあの場面でエレンは涙を流していましたね。

      いったいどんな理由で涙を流していたのか?
      そしてそれが何を意味するものなのかは分かりかねますが、この後回収される伏線である事は間違いないと思います。

      この涙が131話でラムジー達を踏み鳴らして謝っている場面にリンクしたら凄いですね。

      • >カルラが「あの子はだいぶ危なっかしいから…」とミカサに言っていたのは
        たしかにありましたね!
        たしかにホントに危なっかしい子でした(笑)

        >この涙が131話でラムジー達を踏み鳴らして謝っている場面にリンクしたら
        そうですね。
        終盤なのであり得ますが、アースもう一つ二つ展開してから涙の正体が登場するようにイメージしています。
        でもミカサの「いってらっしゃい」の理由で泣いているとしたら、地鳴らしに繋がるかもですね。
        回収が楽しみです!\(^o^)/

        管理人アース

    9. ユミル・イェーガー より:

      団長、記事更新お疲れ様です。

      >エレンが持っている凶暴性は地鳴らしに繋がっている

      間違いないと思います。
      ある意味、結末のために選ばれた人間
      と言えるのではないでしょうか。
      エレンは、進撃継承者のグリシャの中にある、過去の進撃継承者全てのDNAをも引き継いでいます。
      クルーガーのストイックな残虐性など、熾烈な気性の進撃継承者たちの血がなした、生まれ持ってのエレンの性格なのでしょうね。

      子は、親を選べない。
      DNAによる長所・短所は、ある意味、仕方ないコトなのでしょう。

    10. 井筒孝庵 より:

      続きです。

      > 第6話にて描かれたエレンが持っている凶暴性は地鳴らしに繋がっている

      > 131話の少年エレンは第1話のエレン

      全くの同意です。

      私見では、エレンの「凶暴性」は、2000年前の少女ユミルの「隷属性」と両極端の対(つい)をなしていると観ています。進撃は少女ユミルの一部でもあるので、その凶暴性は少女ユミルにも内包されている。進撃だけは、適正による赤子継承で、理想的な進撃ホルダーがエレンであったと。

      また、全てが終息した後、時間線(世界線)は第1話のあのシーンに収束するのではないかとも。

      マイ解釈では、“いってらっしゃい”は、2000年前の始祖ユミルからエレンへで、収束/終息した後の時間線でのあの場面では、

      ミカサがエレンに、“起きなさい”と語りかけている(*^ω^*)

      エレン 「お前は俺の何なんだ?」

      ミカサ 「奥さんで母親のようなもの」

      エレン 「(ぐぅ)」

      ある意味リセットで第1話に戻り、ぐうの音も出なくて大団円(*^ω^*)

      お前は自由だ、はやばいのでなかったことに(笑

      ーーーーーーーーーーーーーー

      • >ある意味リセットで第1話に戻り、ぐうの音も出なくて大団円(*^ω^*)
        このオチになったらスゴい(笑)
        まさに夢オチのようですが、エレンへのミカサの「違った答え」登場が楽しみですよ(*^^*)

        管理人アース

    11. 井筒孝庵 より:

      こんにちは。

      夢オチにするしかないのかなぁε-(´∀`; )

      ユミル・イェーガーさんの「始祖ユミルご一行、未来記憶ツアー中」を押しています(*^ω^*)

      ・・・

      座標で、104期生や知性巨人ホルダーが一堂に会したとしても、

      相手が「少年エレン」だと埒が開かなそうε-(´∀`; )

      いみじくも兵長が言っているように、“コイツの意識を服従させることは誰にもできない”と思います。

      青年エレン(大人エレン)は、ろくろ首のほとんど再起不能状態(始祖ユミルの依代として限界的な活動状態)のようなので、青年エレンとの対話は無理そう。

      大人が少年を改心させる? 青年エレンの意識が一瞬戻る?

      それができたとしても手遅れ感があって、手遅れ感があってもシェークスピア悲劇(リア王もオセロもマクベスも)ではそうなので〜気づいた時には後戻りできない〜手遅れ感を否定しませんが、既にある話でもあるので・・シェークスピアを超えて欲しい(*^ω^*)

      ・・・

      既に記していますが、期待をかけているのは、エレンと同じく子供の姿の始祖ユミルの成長、または、全ての根源とも言えるハルキゲニア本体の進化です。

      エレンの意識を変えることはできなくとも(by兵長)、そのエレンに力を与えているご本尊の方(始祖ユミル、またはハルキゲニア)は、変わり得るので、エレンから力を取り除く、という選択肢が残されていると観ています。

      ただ、始祖ユミルやハルキゲニアが、自意識の階梯を上げるには、エレン周辺でのかけがえのない人物を巡っての悲劇が、積み重ねられるように思えてなりません。深層心理でのエレンの葛藤や慟哭を通じて、彼ら(始祖ユミルやハルキゲニア)がヒトを理解しようとしている途上にあるのだとすればなおのこと。

      ーーーーーーーーーーーーーー

      • ユミル・イェーガー より:

        井筒さん
        こんにちは。

        >エレンの意識を変えることはできなくとも(by兵長)、そのエレンに力を与えているご本尊の方(始祖ユミル、またはハルキゲニア)は、変わり得るので、エレンから力を取り除く、という選択肢が残されていると観ています。

        ただ、始祖ユミルやハルキゲニアが、自意識の階梯を上げるには、エレン周辺でのかけがえのない人物を巡っての悲劇が、積み重ねられるように思えてなりません。深層心理でのエレンの葛藤や慟哭を通じて、彼ら(始祖ユミルやハルキゲニア)がヒトを理解しようとしている途上にあるのだとすればなおのこと。

        全くの同意です!!

        >“エレンが少女ユミルに、悔いのない選択を与えていて、
        少女ユミルがハルキゲニアに、ヒトの心を与えている。”

        井筒さんのこのコメントを拝見したとき、

        絵本の中に登場する少女と悪魔
        歴史書の中に登場する始祖ユミルと有機生物の起源と言われる者

        この謎が、見事にクリアされました。

        マジ震えました!

        「巨人化能力の消滅」の解決方法は大方見えてきたように思えます。
        あとは、諌山先生が最新インタビューで述べているように
        『登場人物たちが何をするかは既に決まっている。あとは心情描写をどうするか』

        楽しみデス。

        • 井筒孝庵 より:

          おはようございます。

          第132話、英語@readsnkのサマリーをチラ見・・やはり壮絶なバトルの果てでの事態終息という方向性が確定的か(´∀`; )

          (座標で会う、ということの意味合いも違ってきそう)

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