怪我をして森の中の匿われているキュクロの小屋に憲兵が近付いて終わった前回でしたが、その後の展開はどうなるのでしょうか?
憲兵と一騎打ちとなるのでしょうか?
それとも…?
原作の小説版から離れ、完全なオリジナル展開となっている「Before the fall」41話の内容を見て行きましょう!
◆「Before the fall」第41話「兵団の礎」のあらすじ&内容!
パキンっと乾いた枝を小屋に近づく憲兵が踏み、折ります。
そして、木の影に隠れて小屋を見る二人の憲兵。
開いた窓の下には、頭を隠し、歯を食いしばっているキュクロがいます。
キュクロ
”…やるしか…ないノカ…!!!”
戦う事を考えているキュクロ。
しかし、壁外追放で死亡している事になっているキュクロが、憲兵と戦うというのは最悪であり最後の手段でしょう。
そうキュクロが考えている間に二人の憲兵は合図を送り合い、小屋に踏み入ろうとします。
ザッと踏み出す憲兵!
「ねえ!!おじさん達 ここで何してるの?」
まさに小屋に踏み込もうとしていた憲兵に話しかける声がします。
憲兵
「!!」
憲兵二人と小屋の間に息を切らして駆けてくるローザ、カイ、イーヴォ
憲兵に声を掛けたのは、ローザ達だったようです。
憲兵1
「何だ 貴様らあ!!」
ライフルを構え、ローザ達を威嚇する憲兵!
カイ
「ちょ!」
「待った待った!」
慌てて手を挙げ、敵意が無いことを示すカイ
カイ
「俺達は見ての通り訓練兵だよ!」
「怪しい者じゃないですってば!」
自分たちの身分を説明するカイ
たしかに、兵服を見れば訓練兵団所属って分かりますよね(笑)
憲兵1
「この辺りに訓練校ってあったか?」
憲兵2
「ああ そういやトロスト区の近くに一つあったな」
「森を歩くうちに そんな所まで来てたらしいな」
憲兵1
「…ふん」
納得はしたものの、まだ構えたライフルを降ろさない憲兵
憲兵1
「それにしても この時間なら訓練中のはずだろう?」
「勝手に出歩いていていいのか?」
カイ
「ええと…それは…」
何も言い返せないカイ達(・_・;)
憲兵1
「…お前達」
「あの小屋が何だか知っているな?」
鋭い憲兵!
キュクロを匿っているカイ達に感づいているようです!
しかし、必死で説明をするローザ
ローザ
「あ…空き家だ…です!」
「も…元は猟師小屋だったと思われます!」
「以前…あの…」
「野外訓練中に見つけて森林踏査訓練の中継基地にしてるんです!」
憲兵
「ほう…」
ローザの説明に相づちを打つ憲兵
しかし、もう相手にしていないようです。
憲兵
「調べさせてもらうぞ」
憲兵達はライフルを構えたまま、小屋に向かいます。
ローザ
「あ…」
為す術もなく、憲兵を止められないローザ達
憲兵達は、開いた窓にライフルを向け、小屋に近付きます。
そして、一人が小屋の入り口を確認します。
それを見たローザがタッと走り出します。
ローザ
「あ あのですねっっ!」
小屋へ入ろうとしていた憲兵の前に立ちはだかり、両手を広げて止めるローザ
すごい勇気です!
憲兵
「!」
ローザ
「この小屋はずっと使ってますけど…」
「別に怪しい所はなんにもないっていうか-」
必死に小屋に入るのを止めるローザ
しかし説得力がありません(笑)
憲兵1
「貴様!憲兵団の任務を邪魔する気か!!」
「怪しいかどうかは我々が判断する!」
ローザにキレる憲兵!
しかし、もう一人の憲兵は冷静です。
憲兵2
「まあ 子供相手に そうどなるな」
憲兵1の肩に手をかけ諌める憲兵2
憲兵2
「で 俺達に調べられて まずいものでもあるのか?」
「その小屋の中に」
ズバリと聞く憲兵2
ローザ
「…いえ!」
「本当に何もない殺風景な小屋ですし…」
「憲兵さん達の手を煩わせるだけなんで調べなくても問題ないんじゃないかな…と」
この状況の説明としては、かなり上手いローザ
止めようとする説明としては、筋が通っています。
憲兵2
「ふうん…」
考える憲兵2
薄ら笑いを浮かべながら両手を広げて小屋に入らないよう、止めているローザ、カイ、イーヴォ
しかし、憲兵1は納得しません!
憲兵1
「もういい!こんな小屋 さっさと調べれば済むことだ!!」
ローザの静止を振り切り、小屋に入る事に決めた憲兵1
憲兵2は、「仕方ないな」という感じでため息を付いています。
ローザ
「あ…ちょっと…」
憲兵1に手を伸ばし、ローザはまだ止めようとします。
そのローザを殴り飛ばす憲兵1!
憲兵1
「邪魔だ!!」
ローザ
「きゃっ」
ドッと突き飛ばされ、倒れ込むローザ
それを見たカイが驚きます。
カイ
「!!」
「ローザ!!」
カイの目の前でドサッと倒れ込むローザ
カイ
「ローザに何しやがる!」
ローザを殴り飛ばした憲兵1のマントを掴み、激昂するカイ!
そんなカイに、憲兵1はライフルの柄を向けます。
ライフルでカイを殴り飛ばす憲兵1
ゴッ!!
顔を思い切り殴られます!
ローザ
「カイ!!」
ドッと倒れ込むカイ!
今度はイーヴォが憲兵1に駆け寄ります!
イーヴォ
「この…」
そのイーヴォに憲兵2がライフルの銃口を向けます!
イーヴォ
「!!」
自分に受けられた銃口に気付き、真っ青になるイーヴォ
イーヴォ
「あ…」
そして、もう一人の憲兵1がライフルを上段に構え、カイと同じようにイーヴォを殴り飛ばそうとしています!
それを見たローザが叫びます!
ローザ
「やめてええ!!」
「君達 そのくらいにしてもらえないか」
そこに、冷静な声がし、憲兵達は止まります。
そこにはホルヘ教官が!
ホルヘを連れてきたのであろう、フーゴとフェリクスがホルヘの後ろにいます。
憲兵1
「何だ!貴様は!」
憲兵1は、ホルヘが分からず、まだライフルを上段に構えて怒鳴ります。
しかし、憲兵2がホルヘに気付きます。
憲兵2
「!」
「ホルヘ…ピケール教官!!」
ホルヘの登場に、カイ、ローザ、イーヴォの「救われた…」という表情
ホルヘ教官
「相手は子供だ 銃を下ろしたまえ」
毅然と憲兵二人に言うホルヘ
憲兵1
「…”英雄”ホルヘか…」
ホルヘ教官
「君の顔は覚えがある」
憲兵2
「はっ」
ホルヘ教官
「以前 私の教え子だったな-」
憲兵2
「覚えていて頂き 光栄であります!」
右拳を左胸に当て、敬礼をする憲兵2
場は、完全にホルヘのペースとなっています(笑)
ホルヘ教官
「それで…」
「これはどういう状況か 聞かせてもらえるだろうか」
殴り飛ばされたカイを抱き起こそうとしているイーヴォとローザ
憲兵2は、ホルヘに説明しづらいようで、憲兵1が説明し出します。
憲兵1
「彼らは反体制主義者を匿っている嫌疑がある」
言われたローザ達は驚きます!
ローザ
「!!」
カイ
「そんな…!俺達はただ…」
言い返そうとしているカイを止め、ホルヘは口を挟みます。
ホルヘ
「これは穏やかではないな」
「彼らはこの先の訓練学校の訓練兵で身元も確かだ」
「何故そのような嫌疑が?」
憲兵2
「…我々は任務で反体制組織の人間を追っています」
「後の猟師小屋を調べようとしたら 彼らが妨害したのです」
ホルヘ
「ハハハ!何だ そんな事か!大げさな」
「自分達の縄張りを侵されまいとする 子供特有の秘密主義じゃないか」
「それにこの様子では 君達は犯罪者の捜査をしていることも話してないんじゃないかね?」
笑いながら努めて明るく話すホルヘ
その言葉に「…む…」と言葉を無くす憲兵2
憲兵2
「そう言われると…」
ホルヘ
「子供達も犯罪者隠匿の嫌疑などという 大げさな話になるとは夢にも思ってなかったのだろうよ」
「であれば-」
「さっさとその小屋を調べて 彼らの嫌疑を晴らしてくれたまえ」
小屋を指差し言うホルヘ
その言葉に驚くローザ
ローザ
「…!」
憲兵を小屋に入れるのか!?という驚きですね。
憲兵2はホルヘの言葉を聞き、憲兵1と頷きあいます。
すると、そうしている間に、ホルヘは勝手に先に小屋に入ります。
ホルヘ教官
「邪魔するぞ」
ギッとドアを開け、中に入るホルヘ教官
憲兵1
「おい!勝手に…」
憲兵2
「ホルヘ教官!困ります」
憲兵二人は慌ててホルヘを止めようとしますが、ホルヘは先に小屋の中に入ります。
そのホルヘに「チッ」っと舌打ちしながら、憲兵1は小屋に入ります。
あとに続く憲兵2
ローザ
「私達も行こう!」
カイ
「おお!」
ホルヘ達を追いかけ、小屋に入るローザ達
カイの顔はライフルで殴られたため、かなり腫れています(・_・;)
小屋の中の、キュクロが寝ていた部屋のドアが開きます。
バダン!!!
かなり大きな音がします。
ホルヘ教官
「おっと」
キュクロが寝ていたベッドの描写
キュクロはもちろんいません。
ホルヘ教官
「思ったよりドアが軽いな」
「勢いをつけすぎてしまった 失礼」
ギシギシと音をたてているドアを触りながら言うホルヘ教官
そんなホルヘ教官と憲兵二人を覗くように見ているローザ達
ホルヘ教官
「猟師小屋にしては こざっぱりしているな」
「休憩には よさそうだ」
部屋を見回し言うホルヘ教官
ホルヘ教官
「君達 小屋を調べるんだろう?」
「さ 入り給え」
ホルヘが言うと、憲兵二人は部屋に入り調べ始めます。
そして、開いていた窓から外を見る憲兵1
憲兵1
「…窓から逃げた様子もない…か」
ホルヘ教官
「どうだ?子供たちへの疑いは晴れたかな?」
憲兵2
「はあ…誰もいませんね」
「お前達 さっきは手荒い真似をしてすまなかったな」
誰も匿っていない事が証明され、憲兵2はローザ、カイ達に謝ります。
憲兵1
「無駄足続きでイライラしてたところに妙な小屋を見つけたもんだからな」
「勇み足を踏んじまった」
憲兵2
「俺も疑って悪かった 銃を向けた事 勘弁してくれ」
急に謝られ、困るローザ達
ローザ、カイ
「あー…いや そんな…」
キュクロを匿っていた罪の気持ちがあるのか、困っているローザ達
憲兵2
「ところで この時間はまだ訓練中じゃないのか?」
カイ
「あ~…それは…」
フェリクス
「野外訓練の下準備です」
「ホルヘ教官にこの小屋のことをお話したところ」
「森林踏査調査の中継基地になるんじゃないかと興味を持って頂いたので 僕らが案内役になったんです」
滔々と説明するフェリクス
フェリクス
「この3人が先に小屋へ行き掃除をしておこうと先行していたんです」
「そこで 憲兵団の皆さんと鉢合わせになったようですね」
この説明だけで、フェリクスがかなりキレる事が分かりますね!
憲兵2
「なんだ そういうことだったのか」
「お前達 ホルヘ教官にしっかりしごかれておけよ」
笑顔で話す憲兵2
完全に納得したようですね。
そして、憲兵1がカイの肩に手をかけます。
憲兵1
「はれてる箇所 よく冷やしておけよ」
カイ
「は・・・はひ」
憲兵1は、これで謝っているつもりなのでしょう(笑)
そして、憲兵達は引き上げるようです。
ローザが、キュクロがいない小屋を気にしている描写
憲兵達は森から街道へ抜けようと予定しているようで、街道へ出るルートをフェリクスに聞いています。
フェリクスが「街道へ出るなら訓練学校を経由した方がー」と説明している後ろで、ローザはキュクロの事を考えます。
ローザ
”…あいつらに見つからなかったのは良かったけど…”
”キュクロ…”
”どこいっちゃったんだろ…”
憲兵が街道へ出るため去っていきます。
そして、しばらく時間が経ってから、ホルヘが言います。
ホルヘ教官
「キュクロ もういいぞ」
すると森の木の枝から、ザッとキュクロが登場します。
キュウウウウウウっと装置を使い、木の上から降りてくるキュクロ
シュパッと見事に着地します。
それを見て、驚くローザの表情
キュクロ
「ホルヘ教官!!」
「また会えテ ヨカッタ!!」
ホルヘ教官
「それはこっとのセリフだ 心配させおって!!」
キュクロの肩に手をかけ、嬉しそうな表情のホルヘ教官
そんな再会を喜ぶ二人を遠目で見ていたローザが、キュクロに声をかけます。
ローザ
「あ…あの…キュクロ?」
キュクロ
「ン?」
ローザ
「いつからその樹の上に…?」
「もしかして 私達が来る前から!?」
たしかに、どのようなタイミングで小屋から森に移ったのでしょうか?
笑いながら目を交わす、キュクロとホルヘ教官
キュクロ
「イヤ ホルヘ教官が小屋のドアを開ける時マデ中にイタ」
カイ
「ハァ?」
意味が分からないカイ達
キュクロ
「教官がドアを勢い良く開けた瞬間にコノ樹の上マデ飛んだンダ」
ローザ達
「!???」
ローザ
「飛んだ!?」
キュクロ
「アア」
「カイ すまなカッタ」
カイ
「え?何?」
キュクロ
「俺のセイで殴られる羽目にナッテ」
イーヴォ
「大丈夫大丈夫 カイ 頑丈だもん」
カイ
「おうよ!鍛えられてったからな!」
笑いながら話すカイとイーヴォ
それを笑顔で見ているキュクロ
イーヴォ
「それに キュクロが憲兵に姿を見られてでもしたら もっと面倒な事になってたしね」
キュクロ
「ホルヘ教官が来テクレテよかった」
「デモ 到着はまだ2~3日先ジャなかったノカ?」
ホルヘ教官
「予定が変わってた…」
「ま その件は後で話そう」
「なんにせよ ここの訓練学校を早めに訪れることができたのは幸いだった」
フェリクス
「そこで急遽 キュクロの事をお知らせして僕達が教官を案内したんだ」
フーゴ
「キュクロ…」
フーゴが前に出て、キュクロに声をかけます。
フーゴ
「どうやって小屋から消えた…?」
「飛んだって どうやって…?」
カイ、イーヴォ
「フーゴが しゃべった!??」
驚くカイとイーヴォ(笑)
ローザ
「疑問を持つのは そこじゃないでしょ!」
「-てか」
「そうよ キュクロ!!」
「飛んだって何よ!??」
キュクロ
「ソレハ…」
キュクロはアンカー射出部分を握りながら、説明を始めます。
場面は、ホルヘ教官が憲兵2人に話をしている所に移ります。
キュクロはそれを確認し、慌てて装置を装着しています。
そして、ホルヘ教官がドアを開けようとしている瞬間に装置を発動させます!
森の木にアンカーを刺し、キュクロは窓から飛びます!
その後ろではホルヘ教官がドアを開けている描写
それらの説明をキュクロが終えると、ローザがまず感想を言います。
ローザ
「…す…」
「すごいっっ!!」
「一が一瞬で空中を移動できるなんて!」
驚くローザと、カイたち!
ローザ
「この機械を使って巨人と戦うんですね!?」
フェリクス
「巨人と戦うための機械なんですか?」
「これが!」
次々とキュクロが装着している装置を触ろうとするローザにフェリクス(笑)
その様子を見たホルヘ教官が答えます。
ホルヘ教官
「そうだ」
「実際に 十五年前の私の最後の遠征で こいつを使って巨人を一体倒している」
ホルヘ教官の説明を聞いたローザ達はの表情が、固まります!
カイ
「マジかよっっ!!」
イーヴォ
「ぼ…僕にも使えるのかな?」
フェリクス
「この機械について 詳しい事を聞かせてもらえませんか?」
皆思い思いに興奮し、フェリクスに問われたホルヘ教官は、言います。
ホルヘ教官
「まあ 待ちたまえ」
「まずは 小屋に落ち着こう」
「君達が本当に調査兵団を志望するなら 後でこの『装置』について教えよう」
そして、ホルヘ教官とキュクロは小屋に入ります。
しかし、他のローザやカイたち訓練兵は、中に入れてもらえなかったようです。
カイ
「ちぇっ」
「まずは二人で話があるからって 俺達だけ追い出すなんてよ」
カイは気に入らないようです。
ローザ
「私達訓練兵には まだ機密の話でもあるんでしょ」
イーヴォ
「それにあの…『装置』?の事は後で教えてくれるって言ってたし いいんじゃない?」
カイ
「む」
ローザとイーヴォに諭されたカイは、しぶしぶ納得したようですが、中が気になります。
小屋のドアを見やるカイ
カイ
「ドアに耳当てたら 聞こえねぇかな?」
フェリクス
「やめておきたまえ」
「あの二人なら すぐに気配に気付くぞ」
「調査兵団の候補から外されたらどうする?」
冷静に注意するフェリクス
最もですね!
ローザ
「そうだよ カイ!」
「そんな事になったら一生恨むよ!」
カイを睨みつけるローザとイーヴォ
カイ
「悪い悪い」
「そんなに睨むなよ」
「おとなしく待ってるって」
それでもイーヴォ達から、さらにツッコまれているカイの描写
ローザ
”…それにしても”
ローザは皆がカイにツッコんでいる間に、ふと樹から装置を使用し降りてきたキュクロを思い出します。
ローザ
”さっきワイヤーで樹の上から降りてきたキュクロ…”
”ちょっと かっこよかったな…”
キュクロの事をカッコいいと認識したローザ
これはコイバナ伏線…?(;´Д`)
場面は、小屋の中で話をしているキュクロとホルヘ教官に移ります。
ホルヘ教官
「-それで」
「あの日 何があった?」
ホルヘはベッドに腰掛け、キュクロは立ったまま話をしています。
キュクロ
「工場都市の中へ潜入したアト-」
「反乱を起こシタ連中からシャルルを救い出シタ」
ホルヘ教官
「さすがだな」
ホルヘの褒め言葉に、頷きながら続けるキュクロ
キュクロ
「ダガ そのアト シャビィと鉢合わせして戦うコトにナッタ」
「シャルルを賭けて…」
ホルヘ教官
「シャビィがいたのか!」
キュクロ
「俺ハ…」
「シャビィに負けて川に落ち…」
「目覚めタラ この小屋にイタ」
「ローザ達に助けラレタらしい」
ホルヘ教官
「ローザというのはマリアの娘だったな」
「調査兵団志望だと聞いてはいたが…」
「奇遇というべきか…」
キュクロ
「ホルヘ教官」
「シャルルがどうなったカ 知らなイカ?」
「シャビィも妹に手を下すトハ考えたくナイが…!」
心配でたまらない、という表情でホルヘ教官に尋ねるキュクロ
ホルヘ教官
「シャルル嬢なら無事だ」
「先日 王都での夜会にシャビィと一緒に出席していたと聞いている」
キュクロ
「ソウカ…」
「…ヨカッタ…」
ホッとし、ため息をつくキュクロ
キュクロ
「ゼノフォンさんは元気ナノカ?」
「俺がシャルルを助けタ時は無事ダッタが」
ホルヘ教官
「うむ…」
「そこで さっきの話になる」
項垂れながらも厳しい表情で語り出すホルヘ教官
ホルヘ教官
「工場都市に入れなくなった」
「そのため予定を早めてここの訓練学校に来たのだ」
キュクロ
「!」
「ドウイウ事だ?」
意味が分からず、叫ぶように尋ねるキュクロ
ホルヘ教官
「私が懇意にしていた工場都市担当憲兵団のダフネル隊長は反乱の責をとらされて更迭された」
「担当憲兵団の人員も中央のベルンハルト副団長の息のかかった者と入れ替わり 今後私は工場都市への出入りが制限される事のなるだろう」
キュクロ
「それでゼノフォンさんや工房の人達の状況も分からナイノカ…!」
ホルヘ教官
「そうだ」
「しかし、キュクロが工場都市に侵入して間もなく 反乱は鎮圧されている」
「グロリア・ベルンハルト隊長の手腕なら 治安の回復も順調だろう…」
「おそらく工房長も無事なはずだ」
「確かめられないのが歯がゆいが…」
キュクロ
「…」
「ソウダナ…」
悔しそうに言うキュクロ
ホルヘ教官
「そういった事情も鑑み-」
「当面は新型『装置』の開発も中断せざるを得ない」
キュクロ
「!!」
「ナ…!!」
驚きのあまり、言葉を失うキュクロ!
ホルヘ教官
「心配するな」
「私もベルンハルト派に全くツテがないわけでもない」
腰を上げながら言うホルヘ教官
そして、キュクロの肩に手を当てながら続けます。
ホルヘ教官
「なるべく早く 工場都市とのパイプを回復するつもりだ」
「さて…」
外にいるローザやカイ達を窓から眺め、言います。
ホルヘ教官
「そろそろローザ達を中に入れてやらんとな」
「『装置』の話が聞きたくて 痺れを切らしているだろうからな」
外を見ながら言うホルヘ教官の背を見つめ、キュクロは言います。
キュクロ
「…イイノカ?」
「『装置』のコト…彼らに詳しく話シテ」
ホルヘ教官は、キュクロの方へ顔を向け、答えます。
ホルヘ教官
「…それだがカルロとも相談して-」
「調査兵団全員に新型『装置』を装備させる計画を進めているのだ」
キュクロ
「!!」
その言葉を聞き、キュクロはグッと拳を握ります。
ホルヘ教官
「だが 今の訓練学校では そのための訓練のカリキュラムが無い」
「そのため 訓練兵から志望者を募って『装置』運用を前提とした特殊訓練を施す事を考えている」
キュクロ
「ソウカ 彼らナラ確かに意欲は十分アル」
興奮したように相づちを打つキュクロ
ホルヘ教官
「もちろん適性がないと判断したら元の訓練過程に戻す」
「まあ まだカルロがカルディナに協力してもらってカリキュラムを組んでいる段階だがな」
キュクロ
「カルディナが!?」
ホルヘ教官
「ふふ キュクロの捜索に加わりたがっていたがな」
「なにせキュクロ同様 表向きは死んだ事になっている人間だからな」
「大っぴらに動くわけにもいくまい」
「そこでカルロの補佐を割り振ったのだが 存外頭を使う事に向いていたようだ」
キュクロ
「アア あいつは頭がイイ」
「以前ニモ 俺の訓練メニューを組んでクレタ」
ホルヘ教官
「カルロのもとに行けば すぐに会える」
「そうしたら お前にもカリキュラム作りに協力してもらうぞ」
ホルヘ教官は、そうキュクロに言うと、外で待っていたローザ達に声をかけます。
ホルヘ教官
「もういいぞ 中に入ってこい」
一斉に小屋の中に入ってくるローザ達(笑)
そんな彼らを見ながらキュクロは思います。
キュクロ
”調査兵団の再編が本格的に始マル-”
”新型『装置』を装備シタ巨人と戦うタメの調査兵団が-!!”
”ホルヘ教官もカルロ隊長もカルディナもソレに向ケテ動き始めてイル…”
”アトはゼノフォンさんと…ソシテ…”
18話、19話での竹林で会話していたキュクロ、カルディナ、シャルルの描写
キュクロ
”シャルル”
”君がイてくれたら”
「巨人の子」と呼ばれた自分を救い、工場都市の竹林で共に誓いを立てた少女への想い-
それを何と呼ぶのか、キュクロはまだ知らない。
第42話につづく-
◆「Before the fall」第40話の感想と考察!
今回は、とうとう調査兵団に立体機動装置が導入される動きが出てきた回、と言えるでしょう。
本編「進撃の巨人」では当たり前のように各兵団で使用され、訓練兵団の訓練過程で使いこなせるように鍛えられています。
しかし、その立体機動装置が導入されるまでは、開発したアンヘル、ゼノフォン、ホルヘ教官や調査兵団隊長カルロ達の、これだけの苦労があったと分かりますよね。
そして、正式に兵団に立体機動装置が導入されるまでには、まだまだ苦労があります。
それは、これからキュクロと共に立体機動装置を使いこなせられるように励むことになるローザ、カイ、イーヴォ、フェリクス、フーゴ達にも降りかかるでしょう。
「Before the fall」は、いかにして立体機動装置が生まれ、兵団に導入されたのかが語られている作品であり、この辺りからまた真骨頂となっていくのではないでしょうか?
それはまたこれからの展開となるのでしょうが…
まさに、今回はタイトル通り「兵団の礎」が描かれた回となっていましたね!
42話が楽しみです!\(^o^)/
→ Before the fall42話「旅の空」の感想考察!
→ Before the fall40話「陋屋の集い」感想考察!
→ 進撃の巨人Before the fallのネタバレ考察!
→ 【進撃の巨人ネタバレ全話まとめ】
ワンピース、キングダム、呪術廻戦などのアニメやマンガを楽しむならU-NEXTがおすすめです!
今だけ31日間の無料トライアルがあるので、ワンピース、キングダム、呪術廻戦などが見放題です!
初回特典でU-NEXTで「600ポイント」が無料でもらえるので、漫画1冊無料で見ることができますよ!
U-NEXTは解約もワンクリックでできるので、安心して無料トライアルを楽しめます⭐️
\無料キャンペーンあり/
31日間無料トライアル