最近ネット上で目にする「エレンポイント」という言葉を知っていますか?
かなり盛り上がっており巷では広がっているワードなのですが、理解するとけっこう面白い意味を持っているようです。
「エレンポイント」とは、どのようなシステムなのか?
そのシステムを理解すると作品の見方も変わるのでしょうか?
検証してみましょう!
◆エレンポイントとは?

エレンポイントとは、エレンの価値基準、人物評価を指した言葉となっています。
要は、「エレンの見方」から推測する人物評価、と言えるでしょうか?
ただ、これを理解するにはエレンの価値基準が分からなければできません。
では、エレンの見方、価値基準とは何か?
「エレンポイント」について説明されているサイトからまとめてみました。
・自らの加害行為を周りや環境のせいにしていないか
・自由意志に基づいて行動しているか
・過去の自分との同一性が感じられるか
これらの見方から適っている人物には加点され、外れた言動を取っている人物は減点されるというシステムがエレンポイントとなっているようです。
このエレンポイントの基準は、24巻97話にてマーレ潜伏中にエレンがファルコに語った「生き方」から生まれた価値基準でしょう。
「皆『何か』に背中を押されて地獄に足を突っ込むんだ」
「大抵その『何か』は自分の意志じゃない」「他人や環境に強制されて仕方なくだ」
「ただし自分で自分の背中を押した奴の見る地獄は別だ」
「その地獄の先にある何かを見ている」
「それは希望かもしれないし さらなる地獄かもしれない」
ここにエレンの人の見方が表れている、という考え方から生まれた価値基準、人物評価ということですね。
これ、面白いですよね!
要は、エレンがどれくらい好感を持っているかを数値化する、ということでしょう!
このシステムを導入すると、もともと分かりにくいエレンの人の見方がけっこう分かります。
例えば121話の記憶ツアーで、フリーダと対峙したエレンの表情です。
ものすごく睨んでいましたよね。
憎しみを込めて、睨んでいたように見えました。
これをエレンの先程のエレンの指標に当てはめると、「自由意志に基づいて行動しているか」には適っておらず「自分で自分の背中を押して地獄を見ているか」にも適っていないからでしょう。
エレンから見たら「145代カール・フリッツ王」の思想の言いなりになっているように見えるので、かなりマイナスな人物評価になっているはずです。
さらに、フリーダの中にいる145代フリッツ王の不戦の契りの為に母カルラが捕食された、とエレンが考えていてもおかしくありません。
感情的側面からも、エレンが憎しみを感じていてもおかしくはないでしょう!
つまり、エレンポイント的見方からも感情的側面からも、145代フリッツ王@フリーダは-1000ポイントかなと!(笑)
レイス家を皆殺しにするようグリシャを煽ったのも、もちろん未来のためでしょうがこのような人物評価的な理由からという見方もできるかもしれませんね。
そう、エレンポイントはエレンの人物評価からポイントを付けるシステムとなっています。
そこにはエレンの感情的側面は切り離して考えるべき、だと説明されています。
例えばミカサはどうでしょう。
ミカサはエレンさえ側にいてくれればそれで良いので完全にエレンに依存しており、さらにこれはアッカーマン習性からだと分かっています。
これは「自由意志に基づいて行動しているか」からすると、最悪な人物評価となるでしょう。
そのためエレンは訓練兵団時代から、ミカサの事を疎ましく思っているような描写が多々見られました。
16話でも、姿勢制御訓練にクリアしたエレンが「どうだ」という表情をしました。
この時のエレンは「もうお前に世話を焼かれることもねぇな」と言う意味でミカサを見たのですが、ミカサは「これで私と離れずにすんだと思って安心してる」とつぶやいています。
エレンポイントの見方を取り入れると、どうでしょう?
この時のエレンはミカサが「アッカーマン習性で自分に隷属している」とは思っていません。
それでもエレンはミカサが自分に依存していると感じ、疎ましく思っているように見えますよね。
「もうお前に世話を焼かれることもねぇな」というセリフに距離感を感じますし、ミカサの自分への気持ちが「自由意志ではない」と感じているように見えます。
つまり、エレンポイント的にはミカサはマイナス存在であり、エレンの評価は低いのだろうと察せられます。
最も顕著に感じられたのは、1巻第3話です。
訓練兵団卒業後、調査兵団を選択するミカサの理由で「これ以上家族を失いたくない」と言った後のエレンの表情は、全く納得してない感じでした。
その後のアルミンも同じように調査兵団を選択します。
その際に「死んでも足手まといにはならないよ」と言った後のエレンは、どちらかと言うとアルミンの気迫に押され納得しているような表情でした。
これをエレンポイントの見方で言うと、ミカサは「自分に依存した選択をしている」と判断しているため、かなりなマイナス評価でしょう。
しかしアルミンは自分の夢を叶えるための選択なので
「自分で自分の背中を押して地獄を見ている」
「自由意志に基づいて行動している」
さらに「過去の自分との同一性が感じられる」はずです。
アルミンのエレンポイントはとんでもなくプラスでしょう!
つまりエレンポイントでは、ミカサはマイナス存在でアルミンはプラス存在です。
それでもエレンは幼馴染み3人組として、ミカサをずっと側に置いています。
なぜ、自分と合わないミカサを置いているのでしょう?
やはり幼馴染みであり家族であるミカサに、親愛の情があるからだと考えられます。
ここから、エレンポイントはあくまでエレンの人物評価であり、エレンの情はまた別にある、と考えるべきだとネット上でも説明されていました。
そうやって見ると、アルミンは親愛の情からも人物評価からしても、最強な存在ですよね!
しかし最近はベルトルトの脳にやられていると言われており、もしそれが本当なのであれば「自由意志」から外れるのでかなりのマイナスだろう、とネット上でも言われていました。
さて、ここまででエレンポイントとは親愛の情とは切り離された人物評価だと分かりました。
ここで、ネット上で見かけるエレンポイントネタをまとめ、上位、下位に分け紹介したいと思います。
【上位】
| 名前 | 理由 |
| ライナー・ブラウン | 他人のせいにしない。英雄になりたいという願望があり自由意志に基づいた行動を取っている。「お前と同じだ」から過去の自分と同一性が感じている。 |
| アルミン(旧) | エレンが最も敬意を評した「勇者」。地獄の先にある夢の為に命を投じた男。 |
| ヴィリー・タイバー | 敵ではあるが、自由意志の元に目的の為に命をかけた演説はポイント高い。あの「強襲」には敬意がこめられていたのかも。 |
| エルヴィン・スミス | 自由意志のもと、最後まで夢を追って死亡しているのはポイントが高い。おそらく最もエレンが高く評価している上司では? |
| ジャン・キルシュタイン | もともとはマイナス評価だったけれどマルコの死により自分で自分の背中を押して地獄に身を投じたのはポイント高い。実際エレンはジャンを高く評価していそう。 |
| ヒストリア・レイス | 「…今のお前は何か良いよな」「ただバカ正直な普通なヤツだ」発言は高評価な証。 |
【下位】
| 名前 | 理由 |
| エレン・イェーガー | 「オレはいらなかったんだ」で一度折れている。生まれた時からこうだったというエレンは、自身にはポイントを減らす事はあっても加算はしないはず。自己評価は低そう。 |
| クリスタ・レンズ | 「オレは以前のお前が苦手だった」「不自然で気持ち悪かった」は、かなりポイントが低かったと考えられる。 |
| アルミン(新) | ベルトルトの影響を強く受けており、自由意志が無くなっている事からポイント低い。 |
| ジーク・イェーガー | 親のせいにしている。全部「クサヴァーさんの願いだから」にする。死が救いとか言いながら先に進まない。 |
| ベルトルト・フーバー | ライナーの金魚の糞で腰巾着だから。他人に影響されやすい。 |
| 【最下位】始祖ユミル… | 自由意志が全く無い。フリッツ王に隷属している。 |
こんな感じになりました!
ちなみにエレンポイントが貯まるとエレンが握手してくれる、というイベントが起こるそうです。
高順位なライナー、アルミン、ヴィリーには、たしかにそんなイベントがありましたよね!(笑)
ヴィリーの場合は「握手」とは言えないかもですが(・_・;)
あれはヴィリーの演説を聞いていたエレンの中でエレンポイントが一気に貯まり、オーバーフローしてあのような握手になったのではと推測されています(笑)
逆にエレンポイントがマイナスに振り切れると「あすなろ抱き」をしてくれるという現象も起きるようです(笑)
これらの記事を作成するに当たり、下記のサイトを参照させてもらいました。
→ エレンポイントが高いキャラって誰だと思う?
→ エレンポイント獲得キャラランキング2019
→ 『進撃の巨人』におけるエレンポイント概念の導入
むっちゃ面白いので覗いてみてください(笑)
さて、これらのサイトをザックリと見たのですが、リヴァイ兵長についてあまり触れられていなかったなと感じました。
ここでリヴァイ兵長のエレンポイントを予想してみます!
◆リヴァイ兵長のエレンポイントは?

エレンとリヴァイ兵長との絡みで真っ先に思い出されるのが「顔面蹴り」です。
それについて、5巻19話では「理解してます。」とエレンは理解を示していましたが、26巻105話にて飛行船に乗り込んだ瞬間に蹴られた事に対してはどうでしょうか?
規律を守る、という意味での行為をエレンは理解しているかもですが、「自由意志を力で押さえつける」という意味では反発を覚えているかもです。
さらに「好きな方を選べ」というリヴァイ兵長の代名詞とも言える名言も、エレンポイント視点ではどうでしょうか?
6巻25話にて女型の巨人に追われている際にも、巨人化して戦うのか、命令通り逃げ続けるのかの判断を完全にエレンに任せました。
さらに16巻66話では、リヴァイ班全員の命をかけた選択を「好きな方を選べ」と完全に丸投げしています。
この辺りはエレンポイント視点から見ても「自由意志に基づいて行動しているか」から見て、かなりの減点ですよね。
エレンの判断に依存していることから、間違いなく減点でしょう。
そんなエレンとリヴァイ兵長がエルヴィンとアルミンのどちらかを選ぶという選択でぶつかった21巻83話と84話のエレンポイントはどうでしょうか?
リヴァイ兵長のエレンポイントを計る上で、必須な場面でしょう。
最初はエルヴィン団長に注射を使用すると言い切っていたリヴァイ兵長。
しかし、最終的にはアルミンに使用する決断をしました。
これをエレン視点で見たら、どうでしょう?
アルミンに使用した事自体は感謝しているでしょうが、エレンから見たら「揺れている」と見えないでしょうか?
私情でエルヴィンの死に場所をここにした、というセリフもエレンからしてみればエルヴィンの夢を潰えさせたと、エレンポイント視点だと見えるかもしれません。
そう考えると、決してリヴァイ兵長のエレンポイントは高くないように見えますよね!
ネットで二つほど見つけたリヴァイ兵長のエレンポイントランキング評価のひとつも、7段階中5段階と低めで評価していたりとかなり低めでした。
もうひとつも「尊敬していると思うけれど…」と書かれながらも、ちょっと低めな感じで書かれていました。
管理人アースもポイントポイントで見ると、そのように評価してしまいます。
ただ、全体で見るとどうでしょう?
リヴァイ兵長は、自分で自分の背中を押して地獄を見ていますよね?
最も感じたのはリーブス会長の言葉です。
14巻56話でリーブス会長が「商会とトロスト区を守るというスジを通してる…」と兵長を評価しています。
これは自由意志に基づき、自分で選択し地獄を見ているのでは、と管理人アースには感じました。
何より、リヴァイ兵長の生き方は「仲間のため」という基準がハッキリとしており、その生き様はエレンにも通じている、同一性があるのではと感じますよ!
管理人アースには、全体を通してみるとリヴァイ兵長のエレンポイントは高いのでは、と見えました!
今回はエレンポイントというシステムを紹介し、かなり面白い見方だと感じられました!
またコメントでも楽しめそうな予感がします(笑)
→ 結末から伏線・考察をアースが全網羅
→ 123話考察!倒れているジークの残された役割を検証!
→ 123話考察!エレンの「命」を検証!
→ 123話考察!エレンが泣いた理由を検証!





