ライナー父展開に注目が集まっている94話「壁の中の少年」の考察ですが、もうひとつ気になるのが「アニが虫を踏み潰すシーン」です。
どうしてもライナー父の展開よりも小さく考えてしまいますが、ここには何かの意味が隠されているのではないかと、コメントでもみなさんが小さい扱いながらも触れられていました。
このアニのシーンには、どのような意味が隠されているんでしょうか?
そこには何かしらの伏線が仕掛けられているのでしょうか?
検証してみましょう!
◆アニが虫を踏み潰すシーンの意味を考察!

まず、この場面には何か意味があるのでしょうか?
管理人アースは、「進撃の巨人」には、基本的に無駄なコマなく、何かしらの意味が込められていると考えています。
この場面を振り返ってみると、アニはもともとランニングをした後に息を整える為に、皆と同じように中腰になっていました。
そこから、ベルトルトに呼ばれた時点では足を捻っており、虫を踏みにじっている事になっています。

そして「…何? 聞いてなかった」と繋がりますが、単純に「ライナー達の話を聞いていなかった」という場面にするのであれば、虫を踏みにじっているという描写はいらないと感じられます。
では、アニはなぜこのような行動を取ったのでしょうか?
記事冒頭でも書きましたが、コメントでもこのシーンについて触れられている内容は多く、そのほとんどが「登場時の女型の殺戮シーンのサディスティックな感じを表しているのでは」や「ペトラを踏み潰すシーンを思い出した」など、初登場時の女型の巨人をイメージした方が多かったですね。
たしかに、虫を踏みにじるアニには、ペトラをブチュッと踏み潰す場面や、

ヒュンヒュン兵士を振り回していた時の、残虐な女型の巨人を彷彿とさせる感じがありました。

ただ、そのいっぽうで、この場面からアニの心情面を汲み取ったコメントもいくつかありました。
沈撃のニシンさんは「ライナーが無邪気に父母と3人で暮らす夢を語るのを聞いて、苛立ちが昂じた末の行為のように感じました。アニ父を始めとする家族に対する複雑な感情を表す場面かなあ、と。」とアニのアニ父に対する複雑な心理描写が表れているのはと考察されています。
進撃の芋女さんは「ライナーと格闘して吹っ飛ばしてるアニの顔からはやりすぎてしまった表情を感じたのは私だけでしょうか。虫を見ているのも誰が継承するか話にまじりたくなかっただけ。…みんな父親と同じような事を話していてイラっとして虫を踏み潰してしまったのではないでしょうか。」とコメントされてます。
やはり沈撃のニシンさんと同じようにアニの複雑な心理描写を表していると感じられたようです。
たしかにアニの父親に対する気持ちを表す場面のように見えますね。
そしてその気持は複雑であり、それが虫を踏み潰すという場面で表現されたということでしょう。
沈撃のニシンさん!
進撃の芋女さん!
素晴らしい考察をありがとうございます!
いっぽう、sukekiyoさんはこの辺りの考察を、Twitterにて詳細に説明されています。
一部抜粋して紹介します。
「全てが当てはまるわけではないが、幼少期時代に抑圧された生活を強いられる子供は自分の感情や行動を制限される為にその矛先が自分よりも弱い者に向く傾向があるらしい。それが「虫」へ向かったと捉えることも十分考えられるのではないだろうか。」
「あれは興味があって虫を踏み潰していたというより、自分の名前を呼ばれるまで周囲の様子が聴こえていなかったのであれば、踏み潰す行為とは裏腹に彼女の頭の中では全く別のことを考えていた可能性もある。 」
「まだアニの父親が何者なのかは分からないし、あの場面を掘り下げられてもいないので推測でしかないが『俺が間違っていた。世界中からお前が恨まれることになっても父さんだけはお前の味方だ』と言われた一言は、それまで戦士になるためだけに鍛え育ててこられていたと思っていた父親の本心が見えた瞬間だったのかも知れない。(アニにとってはもしかすると初めて『一人の娘として』父親からかけられた言葉だったのかも)」
やはり虫を踏み潰すシーンはこの時のアニの心理描写であるとしながらも、さらに踏み込んだ考察をされていますよね!
アニが幼少の頃から父親から格闘術を強いられていたことは明らかであり、LOSTGIRLSネタバレ4話(アニ外伝)の考察まとめ!でもその描写は細かく登場しています。
そのストレスから、虫を踏み潰すという行為がされたという考察となっていますね。
素晴らしい考察です!
そして最後の「初めて『一人の娘として』父親からかけられた言葉だったのかも)」」という考察は、アニが父親の事を思い出して泣いていた場面の理由にも繋がりますよね。

いや、これはたまらないですね!
これが正解かどうかは確かめられないでしょうが、当たっているのではないでしょうか!?
sukekiyoさん!
素晴らしい考察、ありがとうございます!
これらを踏まえ、管理人アースの考察に移りたいと思います!
◆アニが虫を踏み潰している場面を管理人アースが考察!

管理人アースもこの場面は「アニが抱えているストレスの描写」であると考えていますが、気になっている事があります。
まず、ランニングから帰って来た戦士候補生に、ジークらしき人物が6つの巨人を一挙に継承予定だという場面を見ると、この時にはアニはその説明に顔を上げ、話を聞いているように見えます。
この時には、いわゆるストレスを感じて虫を踏み潰してはいないようです(笑)
その後ライナーとポルコが言い合いとなり、ライナーが殴り倒され、ライベルアニを置いて他のメンバーは移動します。

ジークの呼びかけに微動だにしないところを見ると、この時のアニはおそらく、既に周りの声が聞こえていないでしょう。
つまり、ここまでのクダリでアニに周りの声をシャットダウンさせ、ストレスから無意識に虫を踏み潰させるような何かがあったのでしょう。
それは何か?
それまでに起こったことは「巨人の継承がほぼ決定」と「ポルコとライナーのケンカ」です。
これらのどれかが、アニにストレスを与えた原因でしょう。
順番に見て行きましょう!
まず、「巨人の継承がほぼ決定」はどうでしょうか?

「巨人の継承」は13年の寿命となりますが、アニの目的である父親の元へ帰るという方法への必要条件であると考えられます。
そのため必死で訓練をしている訳であり、ストレスとはなりえないのでは、と考えられます。
つまり、「巨人の継承がほぼ決定」が虫を踏み潰す原因にはなりえないでしょう。
ただアニは、父親から今さら遅いが「間違っていた」と言われています。

そこから「マーレの戦士になる事自体が間違っていた」と考えれば、「巨人継承がほぼ決定」という事実が強いストレスになるとも考えられますね!
次に「ポルコとライナーのケンカ」はどうでしょうか?

このケンカの際に、ライナーは「マーレへの強い忠誠心」を語っています。

アニの強いストレスの大元は、父親の強制的な訓練の毎日だろうとsukekiyoさんも考察されていました。
その父親がアニに訓練を強いたのは、娘をマーレの戦士にしたかったからであろうと察せられます。
そこには、アニ父のマーレへの強い忠誠心が感じられますよね。
ここから、ライナーが見せた「マーレへの忠誠心」が、アニに父親を思い出させ、強いストレスを感じさせた可能性は十分にあるでしょう。
さらに、そのライナーを殴りつけたポルコには、忠誠心が強い父に逆らえなかった自分を思い出させたかもしれませんね。
このようにライナーとポルコのケンカにより強いストレスを感じているので、この時点でアニはもう自分の世界に入っているのではないでしょうか?

ジークの言葉が届いていないように、アニは固まっています。
そして父に逆らえなかった過去の自分の代替行為として、無意識に虫を踏み潰していた…

このように考えることができるのでは、と思います!
ここから分かることは「父からの影響による強いストレス」が原因であり、「逆らえない現実への代わりに虫を踏み潰している」のではと考察できました!
さらに、最後の考察となりますが、進撃のお母さんから、「以前ミカサがカマキリが他の虫を捕食する様を黙って見ていた場面がありましたけど、これに対比させてアニがカマキリ?を殺している場面の描写があったのかな?と。」との考察コメントをされており、アニが踏み潰した虫がカマキリではないかと指摘されました。
ミカサのカマキリの場面というのは第6話「少女が見た世界」の場面ですよね。

この場面はミカサがリミッター解除を起こす際に「残酷な世界」を自覚するシーンでしたね。
弱肉強食の世界を表しており、94話でのライナーとポルコもそうですし、ストレスの原因であるアニとアニの父親にも繋がるかもしれませんね。
そう考えると、この虫がカマキリである可能性は十分にありますね!
ダブルミーニングを多用する諫山先生らしい、とも感じられます!
進撃のお母さん!
面白い考察をありがとうございます!
アニが虫を踏み潰している場面から、いろいろな考察ができました!
この考察が当たっているかは分かりませんが、アニとアニの父親の登場が近いのではとは感じますね!
アニ再登場、楽しみです!\(^o^)/
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