エレンの「ライナー」「やっぱりオレは…お前と同じだ」というセリフは、我々読者の記憶に強く残る印象的なセリフです。
25巻ではエレンが何度もライナーに向けて言っていましたし、宣戦布告直前に言いながら巨人化したシーンは強烈でインパクトもありました。
その言葉自体も意味深でしたし、何かの伏線にも感じられました。
そして今回128話でも、そのセリフが登場しました。
伏線回収、と言っても良いでしょう。
言っても良いですが…まだ何か他にも意味がありそうにも感じます。
「お前と同じだ」は、これで回収されたのでしょうか?
今一度見直し検証してみましょう!
◆エレンの「お前と同じだ」場面を振り返り検証!

25巻「お前と同じだ」の振り返り!
25巻では99話と100話で、エレンから「お前と同じだ」発言が登場しています。
まず99話でライナーからマーレに来た理由を尋ねられ、その答えとして「お前と同じだよ」と返しています。

その後付け加えるように「お前と同じだよ」「仕方なかったってやつだ」と登場しています。

この辺りは25巻99話発表時点で99話考察!エレンの目的「お前と同じ」を徹底検証!にてまとめ、考察しています。
100話で登場した「お前と同じ」も二箇所あり、一つ目は「海を渡り人を見た」という意味で「自分はライナーと同じ」と表現しています。

その言葉をライナーに否定され「死にたい」とつぶやくライナーに向け、エレンは「やっぱり同じだ」と言っています。

このように25巻では計4箇所「お前と同じ」というセリフが登場しています。
イメージとしては「海を渡り壁の内も外も同じだと知った上で壁を壊した者(壊す者)」という意味で「お前と同じ」とエレンは言っているように感じますね。
次に29巻では、ライナー側から「お前と同じ」というセリフが登場しています。
29巻の「お前と同じ」を検証!

29巻に登場している「お前と同じ」は本誌掲載時では登場しておらず、コミックス改変後に登場しました。
まずは、改変前後を見比べながら確認してみましょう。
まずは「いずれ俺達は数年で死ぬ」「どれだけ足掻いたところで」「皆死ぬ」から「…なぜ足掻く」「お前は何の為に戦っている?」「何の為に…?」に変更されます。

「これ以上生きて…」「何がある」から「エレン…」「俺はもう終わりにしたい」に変更され

「俺が終わらせてやる」「エレン…」「もう…いいぞ」から「俺とお前のどこが同じなんだ?」「もう…いいだろ」に変更されました。

この辺りの改変については29巻最新刊あらすじ感想と考察まとめ!の「コミックス化による改変についての考察」にてまとめ、考察しています。
もともと本誌掲載時では登場していなかった「俺とお前のどこが同じなんだ?」というライナーの疑問を改変し、登場させていますね。
ちなみにこの規模でのセリフ改変は、かなり珍しいと言えます。
この改変は「エレンのお前と同じ発言の意味をライナーが理解していない」事を浮き上がらせるための変更でしょう。
そのため29巻最新刊あらすじ感想と考察まとめ!では「これについての会話をする二人が再び登場する伏線」だと考察していました。
今のところこれについて二人で会話はしていないのでこの予想は当たっていませんが、128話にて違う形で回収されたことになりますよね。
25巻でエレンは「海を渡り壁の内外の人は同じだと知った上で壁を壊した者」という意味で「お前と同じ」と言い、29巻でライナーがその意味を分かっていないという意味で「どこがお前と同じなんだ」と登場した事になりそうです。
それでは今回128話で登場した「お前と同じ」を見てみましょう!
◆128話で回収されたのか検証!

エレンがライナーを「同じ」と評したのは「壁内外の人は同じと分かった上で壁を壊した者同士」という意味であり、それを今回ライナーが「そういうことか…」と納得した展開となりました。
実際、ライナーはエレンが言った意味を理解して納得したのでしょうか?
ライナーが意味を理解したのは、ジャンやコニー達がイェーガー派を殺す事を躊躇している場面を見て「あんた達なら壁を壊す事を選ばなかっただろう」「私達と違って」とアニが言った時でした。
つまりアニのセリフから、他の104期達は壁を壊さないだろうけど、彼らと違って自分は壊す側だとライナーは理解したのです。
エレンと自分は壊す側だと。
これはあの時にエレンが言った言葉の意味を、ライナーはそのまま理解していると感じられます。
おそらく諫山先生が29巻コミックス化の際に改変してまで「ライナーはエレンの言葉を理解していない」と言う場面を差し込んだのは、この場面で「ライナーが理解する」場面を入れたかったからでしょう。
そう考えると、今回のライナーの「そういうことか」で改変され挿入された「お前と同じ」発言は回収されたと考えられますよね。
さて、ではこれで「お前と同じ」は全て回収された、と考えてよいのでしょうか?
ちなみに128話の「お前は同じだ」発言について、いくつかのコメントをいただいております。
巴里の恋人さんのコメントを見てみましょう!
コミックスでわざわざ改変までなされた部分だったので、絶対に回収されると踏んでいましたがついに来ました。
エレンの「お前と同じだ」は二度目の方でしたが、エレンがライナーのどこに自分を重ねたのかが気になるところです。
100話で登場したライナーの「世界を救う為には仕方がなかった」に共感した、もしくは48話でベルトルトの言っていた「誰かがやらなくちゃいけないんだよ」のどちらかにかかっているような気がします。
おそらくこれが偽らざるエレンの真意なのでしょうから、好意に考えて前者であって欲しいです。
巴里の恋人さんは「世界を救うために仕方なかった」という意味で同じだ、と解釈されています。
「仕方なく壁を壊した者」という意味でしょう。
そして「二度目の方」という見方がすごく気になりました。

恥垢種さんからもコメントをいただいています。
ライナーの「あれは、そういうことか」は、お前達が壁を壊したように、俺も同じようにやる、という解釈でしょうか?それ以外に、もう少し深い意味があるのでしょうか
と考察しており、もっと深い意味があるのかと察せられています。
そうなんですよね。
管理人アースも、まだもっと大きく回収される場面が登場するのでは、と感じているのです。
今はもう全く見えなくなってしまった「エレンの本音」が語られている重要な場面です。
さらに突っ込んで考察してみましょう!
◆29巻改変ライナーだけが回収された?

29巻で登場したエレンの「お前と同じ」を理解できないライナーは、改変で登場した場面でした。
つまり、もともとは予定していなかった場面です。
少なくとも25巻で「お前と同じ」を登場させた時点で、諫山先生が予定はしていなかった描写でしょう。
そして今回128話で理解したライナーにより回収されたのは、改変した部分のライナーだけだと言えます。
つまり、「どこが同じなんだ」と理解できないライナーが「そういうことか」と分かり、理解できなかった場面だけが回収されたと解釈できるのです。
今回128話のライナーで「改変ライナー」だけが回収されたとして、ではもともと25巻で登場させた意味は何だったのでしょうか?
ここからは想像ですが、おそらくは今回128話での理解するライナーとは違った意味が含まれているのではと思うのです。
29巻の「お前と同じ」の意味が分からないという改変ライナーは回収されたけれど、25巻の一連の流れの「お前と同じ」は回収されていないのではないでしょうか?
これはそれこそライナーが再びエレンと対峙して回収される伏線なのでは、と感じるのです。
例えばエレンと対峙して「たしかにオレはお前と同じだ」「大事な者を守るために…壁を壊した」「お前が動かしているその『無数の壁』も壊すことができる!」と言い、地鳴らし巨人を止めるライナーが登場したりするのではないでしょうか?
もちろんライナー達が巨人化しても地鳴らし巨人達は止められないでしょうが、そんな大きな見せ場で「お前と同じ」が登場するような気がします。
それはライナーがエレンを止めるために、再び二人が対峙する場面で回収されるとイメージしますよ!
今回の考察で「128話のお前と同じ描写は29巻の改変ライナーの回収であり25巻のお前と同じはこれから回収されるのでは」と予想できました!
さてさて、何話で回収されるのか?
つまり何話でライナーはエレンと対峙するのか!?
二人の対峙場面…
むっちゃ楽しみですよ!\(^o^)/






