109話「導く者」では様々な伏線回収が登場しました。
特にカヤとルイーゼの登場は、大きな回収となっていましたね！
ただ、これらの回収とは別で、今後の展開を予想する上で大きな意味を持つ描写もありました。
カヤの「マーレ人が働いているレストラン」発言です。
ここから、どのような展開が予想できるでしょうか？
見て行きましょう！
◆ガビとファルコのニコロレストラン場面での展開を予想！
109話最後の場面で、カヤがガビとファルコにマーレ人のレストランに連れて行くと約束をしていました。
これは107話に登場したニコロのレストランで間違いないですよね！
このレストランにサシャ父とカヤ、ガビとファルコが訪れるという展開が起こるのは間違いないでしょう。
ちなみにこのレストランは108話冒頭から登場し、非常に不穏な空気が漂っていました。
ニコロが持っていたオススメボトルには巨人化液が混入されているのではと108話考察！ニコロのボトルを検証！にて予想するくらいの不穏さがありました。
そんなニコロのレストランにサシャ父、カヤ、ガビ、ファルコが訪れ、どのような展開が起こるのでしょうか？
予想してみましょう！
◆ニコロレストランでの邂逅展開を妄想！
ニコロのレストランにサシャ父と母、カヤ、ガビ、ファルコが訪れる場面から始まります。
サシャ父
「来たぞぉ」
気軽に声を上げながら入店するサシャ父
奥からニコロがやって来ます。
ニコロ
「いらっしゃいませ。お待ちしていました。」
「どうぞ」
席に通されるサシャ両親達
着席する際、ニコロはガビとファルコを見やります。
ニコロ
「この子達は？」
「ブラウスさんのお子さんですか？お墓でお会いした時には見えなかったですが…」
表情を全く変えずに飄々と答えるサシャ父
サシャ父
「ああ、ワシの新しい子ども達じゃ」
「すまんが ごちそうになるよ」
ニコロはニッコリ笑いそのまま奥に引っ込みます。
こざっぱりとした格好で店に来ているガビとファルコですが、周りが気になる様子。
ファルコは隣のガビに小さな声をかけます。
ファルコ
「周りに気を付けとけよ。いざとなったら逃げなきゃいけない」
ガビ
「分かってる。でもとりあえず料理が楽しみ」
マーレ料理が待ち遠しいガビ
その時店のドアが開き、ナイルやローグ達がやって来ます。
店に入った瞬間、ガビと目が合うナイル
ナイル
「お、お前は！」
ガビに気付くナイル
言われた瞬間、バッと椅子から立ち上がりガビとファルコは逃げようと奥に走り出します！
しかし、レストランの店員とぶつかり、すぐにナイルに取り押さえられます。
意味が分からないサシャ父はナイルに聞きます。
サシャ父
「なぜこのこの子達が捕まらなければいけないんだ？」
ナイルは二人が拘束されたことを確認してから、ガビとファルコの似顔絵が描かれている紙をサシャ父に見せます。
ナイル
「この子達は収容所から逃げ出したマーレ人なんだ」
「看守に大怪我をさせてな」
ナイルの言葉を聞いて驚くサシャ母リサ
リサ
「そうだったの？」
「あなた達…マーレ人だったのね」
少し悲しげな表情ですが、嫌悪感は全く見せないリサとサシャ父
そこでニコロが口を開きます。
ニコロ
「いや、パラディ島にマーレ人は多くいますが、子どもは聞いたことがない」
「収容所から脱走したマーレの子ども…まさか戦士候補生…？」
青ざめるニコロ
ローグが頷きながら答えます。
ローグ
「ああ…こいつらがマーレで飛行船に乗り込み、調査兵を撃ち殺した子ども達だ」
「壁の英雄の一人…サシャ・ブラウスを撃ち殺した子どもだ」
ガビとファルコを見ながら吐き捨てるように言うローグ
そこでニコロにキレるガビ
ガビ
「あんた！マーレ人なんだろ！」
「なぜ悪魔達に料理なんか作ってんだ！」
「祖国マーレの誇りを忘れたのか！」
青ざめ無表情になるニコロ
ガビの拘束紐を握っていたローグが、後ろからガビを殴りつけます。
ガッ！！
ファルコ
「ガビ！」
違う憲兵に拘束紐を握られているファルコは助けにいけません。
殴られたガビは、口から血を流しながらも叫びます！
ガビ
「触るな！穢れた血が！」
「殺せ！！！」
ローグ
「ああ、殺してやるよガキが」
「ガキだろうが、仲間を殺したマーレ人だ」
「誰も文句は言わないだろう」
ニヤッと笑いながらさらにガビを殴りけるローグ
ガキ！
それを見ていたニコロがローグに言います。
ニコロ
「違うよ 憲兵さん」
「そいつはマーレ人じゃない」
「あんた達と同じエルディア人だ」
聞いたローグは驚きます。
ローグ
「何！？」
「しかしこいつは、マーレから来て調査兵を殺したんだろ」
意味が分からないローグ
ニコロ
「その通りだ」
「しかし、その子ども達は昔マーレで捕虜となったエルディア人の末裔だ」
「そして…サシャを殺した…」
それを聞いてハッとした表情で驚くカヤとサシャ両親
カヤの目には涙がたまります！
カヤ
「ミア！！！」
「あなたがお姉ちゃんを殺したの！？」
そう言われたガビは、自分が撃った兵士が初めてカヤを助けた恩人だった事を知ります。
全てを悟ったガビは、グッと唇を噛み締めます。
ガビ
「ミアじゃない。ガビだ！」
「鎧の巨人継承者になる 戦士候補生ガビだ！」
「殺すなら今殺せ！お前ら悪魔の為にもそれが良い！」
後ろで拘束しているローグに血を撒き散らしながら叫ぶガビ
ガビがエルディア人と知ったローグは複雑な表情です。
それを見たニコロは、ガビを拘束しているローグに近付きます。
ニコロ
「憲兵さん。同じエルディア人だと殺せないかい？」
「そいつはサシャを殺したんだぞ？」
無表情で言いながら、近づくニコロ
ニコロ
「あいつは…本当にオレの料理を美味しそうに食べてくれたんだ」
「涙を流しながら…オレを『天才だ！』と褒めてくれた…」
ニコロの右手にはボトルが握られています。
それに気付いた店員が、ニコロに叫びます。
店員
「ニコロ！それは…」
ボトルをナイルとローグに見せ、言います。
ニコロ
「こいつは当店一番のオススメワインだ」
「飲んだら一瞬で巨人になっちまうくらいのな」
聞いて驚くナイルとローグ
言葉を失うガビ
ニコロ
「以前出そうとしたんだが…こいつに止められちまったが」
店員を見ながら言うニコロ
ニコロ
「子どもにワインは勧められないか？」
もはや自制心を失ったかのようなニコロ
そのニコロにファルコが言います。
ファルコ
「そんな…」
「それを飲ませてガビが巨人になったら…オレたちだけでなく、あんた達も助からない」
ニコロ
「そうかもな…だが俺はサシャを殺したお前たちも、そいつを押さえている憲兵も、同じように憎い」
「サシャを殺し俺達を蔑むエルディア人が憎いし、そのサシャはエルディア人で…」
「正直、もう良く分からないし、もうどうでも良いんだ」
「俺の料理を心から捧げたい相手は、もういない」
言いながらもボトルの蓋を開けるニコロ
ガビ
「ヒッ！！！」
ボトルの口から零れ落ちそうな巨人化液に、怯えるガビ
ナイルとローグも息を飲み、ガビとファルコを拘束したまま下がります。
そんな状況を黙ってみていたサシャ父が、ガビやナイルとニコロの間に立ち、ニコロに向って相立ちます。
サシャ父
「これがこのレストラン、オススメのワインか」
ニコロの手からバッとボトルを奪い、ゴクゴクと一気に飲みだすサシャ父
ゴク
ゴク
ゴクリ
ファルコ
「なっ！？」
ローグ
「ひっ！！」
巨人化液を躊躇なく飲みだしたサシャ父に驚くニコロやガビ達！
ナイルとローグは息を飲み、動けません。
サシャ父はしたたか飲んだ後に、プハーっと言いながら口からボトルを離します。
サシャ父
「美味しいと噂に聞いていたマーレのワインを楽しみにしていたが、それほどではなかったな」
「マーレのワインとは、こんなものか？」
ニコロをジッと見ながら言うサシャ父
驚き青ざめたニコロは震えながら尋ねます。
ニコロ
「な…なぜ巨人にならない…？」
「ま…まさか」
巨人化しない理由は一つしかなく、それに気付いたニコロはさらに慄きます。
サシャ父
「察しの通り、ワシはエルディア人ではない。マーレ人の血をひいている」
「ブラウス家は、代々マーレの血統だ」
「ダウパー村は大陸から渡ってきた、狩猟を営みにしていたマーレ人で作った村だった」
「今では、ほとんどそれも解体されてしまったが…」
「つまりサシャも、その血をひいておった」
ボトルを置き、ツカツカとガビの前に移動するサシャ父
サシャ父
「ガビ…だったか」
「お前はたしかに娘を撃った」
「だが、撃たれた娘もマーレの人を殺していただろう。戦争なのだから」
「お前が憎い気持ちはあるが、仕方がないことだとも思う」
「だがの…サシャは悪魔の末裔だったかの？」
サシャ父に問われたガビは何も言い返せず、下を向きます。
そしてサシャ父は、ニコロやローグを見回し皆に向けて言います。
サシャ父
「エルディア人だとかマーレ人だとか、そんな事に違いは無いだろう？」
「そんなのはワシがこの不味いワインを飲んだら、ひっくり返るくらいの事だ」
「それよりも、美味しい料理を食べに来たんじゃないのか？」
「それはエルディアもマーレも変わらんじゃろう？」
「それともこんなワインしか無いような店なのか？」
その言葉を聞いたニコロの表情に精気がみなぎってきます。
厨房にダッシュするニコロ
そして席に着くサシャ両親にカヤ
ガビとファルコを睨みながらも席に着くナイル、ローグ憲兵達
ゆっくりと席に着くガビとファルコ
カヤはファルコに聞きます。
カヤ
「ベン…の本当の名前は？」
ファルコ
「…ファルコ」
気まずそうに答えるファルコ
カヤ
「ファルコ…か」
「料理…楽しみだね。ファルコ、ガビ」
ニコッと笑うカヤ
その笑顔に釣られたように、気持ち明るくなるファルコ
下を向いたままのガビ
こんな展開が起こるのではないか、と予想します！
◆ニコロ・レストランで描かれる展開とは？
ガビとファルコを中心に、現在大きな伏線となっているのは
「サシャを撃った人物がガビだと知らないサシャ・ファミリー」
「自分が撃った人物がカヤを助けたお姉さんだと知らないガビ」
となっています。
これら以外では「ニコロのボトル」という伏線もニコロ・レストランで一気に回収されるのではないか、と今回予想してみました！
さらに109話考察！ブラウス家マーレ人説を検証！にて考察し、当サイトでは推している「ブラウス家がマーレ人」という伏線も回収されるのではないかと予想します！
エルディア人とマーレ人の違いは、容姿では全く判別ができません。
これはリアルな世界でもあることかな、と思いながら記事を書いていました。
「マーレ編」では人種の違いからの因果応報が争いや戦いを媒体にし描かれているように見えますが、根本的な原因を考えると、そうではないのだろうと。
突き詰めれば「考え方の違い」であり、もっと言うと「歴史教育の違い」から全ての争いが生まれているのかなと感じました。
「王政編」でアルミンが言っていた「考え方が違うから敵なんだ」「もしくは所属が違うだけで」という言葉が今更ながら重いなと！
これ、ある意味「マーレ編」の根源をも表していますよね！
さてさて、ニコロ・レストランの展開がどのようになるのか？
まだちょっと先の展開かもですが、楽しみですよ！
